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2008年04月19日

生活保護における後発医薬品の取り扱い

ほぼ1年前ですが、窓口負担がゼロである生活保護患者の後発医薬品調剤についてTOPICSという形で立てた記事があります。

2007/04/20 [TOPICS]生活保護の方の調剤

患者に一部負担金が発生しないことから、後発医薬品変更の直接的メリットは発生しません。従って処方せんに書かれた先発品で調剤されるケースが多いというもの。

寄せられたコメントを拝読いたしますと、制度の特性上「生活保護においては積極的に後発医薬品を使用すべき」という考え方も決して少なくありません。

そういった中で、厚生労働省社会・援護局保護課長名で生活保護における後発医薬品の取り扱いについての通知「生活保護の医療扶助における後発医薬品に関する取り扱いについて」が出されたとのことです。

内容を抜粋いたしますと、

処方医は医学的理由がある場合を除き、後発医薬品を選択するよう求める

処方医及び薬剤師が、後発医薬品の利用が可能と判断した場合、原則として後発医薬品を選択する


といったことが挙げられます。

また、診療報酬明細書=レセプトの抽出をして確認を行ったり、薬局に対して処方せんの写しの提出を求めるような措置も行われるようです。
20:56 | Comment(14) | ウラ

この記事へのコメント
今日、主人からこの話を聞いて、検索かけていたら結局くまさんのところに行き着きました。
さすがです。
4月1日付けで全国の福祉事務所宛てに発出されたそうですねっ。
今後、後期高齢者にもこんな文書が出るんじゃないかなんておっしゃっている方もいるようです。

しかしながら、やっとかって感じです。

とは言え、職場では公費・服指をお持ちの方は対応し切れていません。そのなかでも生保は後回しになっています。見直しを迫られそうです。
Posted by はまなす at 2008年04月19日 23:19
確かに3割負担のかたほど後発品を使うという逆転現象が起きている感じは受けます。
一部の高額な薬・・ 関節リウマチのエンブレル、レミケードなどそうですが・・・ 3割のかたに薬の効能の話をしたあと、金額の話をするとたいてい拒否されます・・・・・ MRさんも「負担のない方にこそ使ってくれ」とどうどうという方もいます。
ただ、そういうなら厚労省の方々は後発品積極的に使ってるんですかねー??あれだけ随意契約だの問題色々起こしながら給与などはしっかりもらっておいて・・・ とちょっと愚痴りたくなる気分でもあります。
食品でさえ生産地など気にするのに聞いたこともないメーカーの薬など正直使う気になれないのです・・・。先発品の薬価をさげてその代わり先発品になんらかの利益が発生するようにしたらいいのにな、と思うのですが・・。それに後発品で値段がかなり違うのも変だと思うし正直後発品、多すぎです。

Posted by Miyasei at 2008年04月20日 11:53
お邪魔します。

生活保護受給者のジェネリック推進ですが、
厚生労働省はあくまで、「お願い」という
ことでしかないですから、福祉事務所ごと
に受給者への指導は違いますので、その点
誤解を受ける情報の発信はご勘弁いただき
たい。

なんかね。勘違いしてる薬剤師が、ジェネリ
ックを僕が担当してるケースに強要してさ、
その薬局に早速、行政指導が入ったよ。
4月の中旬だったけど。

管轄の保健所も、医師の処方権の侵害は認め
てないということです。
まあ、大学病院に通院して、新薬を貰ってる
ケースが気に食わないのも解らなくはないが、
ワーキングプアや年金生活者と比較して語る
問題ではないと思う。




Posted by 役所で働いてます at 2008年04月21日 22:22
こんにちは。調剤薬局勤務薬剤師です。
生保の方へのジェネリック変更、正直言って難しいです。
先日、変更可の処方箋を持っていつもの生保の方が来られました。
わたしの言い方にも問題があったのでしょうが、
「生保の人間は安い薬で我慢しろってことか?」と怒鳴られてしまいました。
生保でも他の保健でも変わりなく変更することを根気よく説明し、ひとまず落ち着いては頂きましたが・・・
はっきり言ってトラウマですね。
公費負担の患者様で否定的なとらえ方をする人もいますし。

個人的には、薬局も医療費削減には積極的に関わるべきではないかと考えていますが、私の地域では4月からなんとなく病院がハンを押すのをやめた・・・ってかんじで・・・。
特に市民病院系統は調剤薬局に投げてるって感がいなめません。
ホント、悩みます・・・・

他の薬剤師さんの意見聞きたいです。

Posted by おきょ at 2008年04月22日 22:44
現実、現場で働いています。

患者様に強制的にジェネリックに変更していただくなんて
ゼッタイに不可能です。
どっちになさるかは、患者様が決めることが前提条件です。

薬局だって先発品目の方が圧倒的にメリットがあります。

療担規則で約束させられ。
患者対応、事務仕事も膨大になり、
今まで無かった業務にかかる時間も膨大になり、
先発品から変更したら
責任はすべて変更した薬剤師にのしかかっています。

改訂前までの薬歴管理料が無くなったことで
服薬指導が簡単になったと書かれていましたが、
わたくし的にはそんなに簡単にはできないと考えていて、
単純な繰り返しでは取れず。
一生懸命がんばっていても
つまりは、薬歴管理の点数分までもが算定できません。

薬剤師は疲弊しています。
もっと、技術料をください。
医療費削減の前に、現場の薬剤師が限界に近づきつつあります。
Posted by かぼす at 2008年04月23日 20:21
今朝MS氏に聞いたところ、この通知、廃止されたとの事。
早速日薬に電話して聞いたら、やはり昨日付けで修正されたとの事でした。
保険の種別により対応が異なるのは、はやり問題があるとかで、
療担規則通りに、説明すればよいとの事でした。
Posted by ボルケーノ at 2008年05月01日 13:37
http://mainichi.jp/select/today/news/20080430k0000e010050000c.html

ボルケーノさんが仰っている内容はコチラの記事の事で間違いないでしょうか?

おきょさんのコメントが非常に興味深く、読み返すたびに苛立ちが募ります。

また、Miyaseiさんが仰る通りの疑問を私も持っています。

今は撤回(?)されたとはいえ、今後はより一層ジェネリック推進の姿勢が強まるものと考えるのが妥当ではないかと。

そんな状況下で、厚生労働省および関連省庁のお役人方は、ご自分やご家族の服用する医薬品にジェネリックを使っているのか?

各種データを保持しているだけに、「他人には薦めるけど自分なら断る」といった、あってはならない事態を自ら講じてないか?

いつまでも「お役所仕事」ぶりが抜けない方々に一喝して頂ける部署はないのでしょうか?

私個人の憤りの捌け口にしてしまい、申し訳ございません。
Posted by らく at 2008年05月01日 16:49
因みに、各種ジェネリックの溶出試験の結果をアチコチで耳にしますが、とても患者様に対して「同じ薬です」とは口が裂けても言えません。

確かにCmaxとAUCだけ見ればほぼ同等なのでしょうが、Drにとっても扱いづらいのではないでしょうか。

ロットによって品質の優劣が存在する事実をあっさり認める大手ジェネリックメーカーも存在します。

高橋英樹さんが出演しているメーカーです。

患者様に対しては「主成分が同じ」と言葉を濁していますが、ジェネリックメーカーのCMを見る患者様は、「ジェネリックは先発品と同じ」との思い込みが既に構築されつつあります。

現場の薬剤師は、上司(関連省庁)からの曖昧な指示と患者様への対応との板ばさみでヘトヘトです。
Posted by らく at 2008年05月01日 17:05
生保なんざゾロで十分。
明らかに無駄に出している薬あるだろ?
毎回湿布25袋とか
Posted by とおりすがり at 2008年05月06日 13:08
はじめまして。複雑な心境です。
米国では、ジェネリックの普及率がかなり高いようですが、実は保健制度上、低所得層の医療保険では、ジェネリックしか使えないようになっているようですね。つまり「あなたの保険ではこの中の薬しか使えません」というわけです。統計上のグラフだけを見せられて、欧米に比べて日本はまだまだジェネリックが普及していない、世界の流れに追いついてない、などと言われ、ジェネリックの普及がグローバルスタンダードであるかのように語られています。発言力の弱い人に、お願いという名を着せて、事実上強制する、まさに、任意同行だが、応じなければ、公務執行妨害で逮捕する、かのような勢いを感じます。やりやすいところからやるという、お国の体質が丸見えで、真の意味で「やりすぎの感」に同感です。
こじろさんのところにも、同じコメントをさせていただきました
Posted by 黄昏の薬剤師 at 2008年05月07日 00:42
気になるサイトを見つけたのでお知らせします。
山崎元という経済評論家のページですが今回のことに関して書かれています。
本人は専門家ではないので今回は感情論で問題提議してますがカキコミは専門家、非専門家両方の意見が並び参考になります。
「山崎元」「ジェネリック」でキーワード検索するとすぐでます。
Posted by uuu at 2008年05月15日 13:50
はじめまして。
おじゃまいたします。

おととい生保の方がやってきてジェネリックで処方されていたが先発にしてくれと言ってきました。

疑義紹介して変更しましたが・・・。
Posted by ひなこ at 2008年05月23日 15:54
お初にお目にかかります。そもそも論を言っても始まらないですが、毎年2200億も医療費を削るなんて無理だし、お上に踊らされる薬剤師はいったい何なのかです。とりあえず、生保の方は、DPCみたいなものを作らないと根本的に解決しないと思います。
Posted by 便利や at 2008年05月28日 17:52
薬は益なり。高価な薬で不老長寿を得られると信じる文化の中に生きている。だから、安い薬に不信と不安が出てきていますよねぇ。歴史の中の文化に支配されているので、しかたがないですよねぇ。でも、日本国民全員がこれ以上恵まれて 行き着く先はあるのでしょうかねぇ。限りある地球の外に進出するまで 頑張ってくださいねぇ。薬は「毒を以て毒を制す」リスクだと信じる私は お先に「あの世」から見物させていただきます。
Posted by 毒を盛って at 2008年05月30日 10:09
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