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2008年07月10日

[後発薬]供給能力は増大の一途

平成19年10月に策定された「後発医薬品の安心使用促進アクションプログラム」というものがありますが、その実施状況が厚生労働省より発表されました。

厚生労働省:「後発医薬品の安心使用促進アクションプログラム」の実施状況について
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/07/h0709-1.html

内容的なものについてはpdfファイルにまとめられアップされているので、それを見ることで着実な実施状況を確認することができます。

一つ注目したいのは、「ジェネリック医薬品供給能力増強計画に係る調査結果」というものです。そこにメーカー全体としての供給能力増強計画が明示されています。

ジェネリック医薬品供給能力増強計画に係る調査結果
ジェネリック医薬品供給能力増強計画に係る調査結果

各年度の供給計画を剤形別に見てみますと、平成18年度の実績を100とした場合、平成20年度は内服薬=240注射薬=210外用薬=440となっています。

即ち内服薬においては2.4倍、注射薬においては2.1倍、外用薬においては実に4.4倍の供給が可能、という状態になるということです。

しかしこれらの数字、注意すべきは供給「能力」の増強計画であり、この数字通り直ちに2.4倍の数量が供給されるわけではないということです。

調査結果にもありますように、あくまで「供給能力を有している」と考えることが肝要です。もちろん、それ自身非常に大切なことではありますが。

これらの計画、後発医薬品の数量シェア30%(平成24年度)という目標を達成するために立てられたものです。要素の一つとしては重要ですが、この計画だけで目的が達成されるわけではないということも頭に入れておく必要があります。

この記事へのコメント
4日のGE品薬価収載から1週間が経ち、各メーカーの添付文書が出揃ったことから、アムロジピン錠5mgについて、医薬品医療機器情報提供HPの医療用医薬品の添付文書情報でデータを調べところ意外な事実に気づきました。
(サイトに誘導してすみません)

GE品銘柄別収載を見直すべき(アムロジピン錠データから)
 (アポネットR研究会最近の話題2008.07.11 )
 http://www.watarase.ne.jp/aponet/topics/0807topics/080716.html

AUC・Cmax・n値を比較したところ、試験対象が 異なるはずなのに、同じ数値のものが多数見つかりました。さらに該当するものについて形状・大きさ・重さ・添加物を比較したところ、これらもほぼ同じでした。(一部インタビューフォームも確認、これもほぼ同じ記載)

つまり名称は異なるが、刻印とヒートを変えだけで中身は同じというものが数多く存在するということなのです。 (GEメーカーさんに聞いたら、導入品として結構あるそうです)

今までも、子会社や業務提携などのために、同一成分を複数銘柄販売しているGEメーカーのなかに、同じようなケースがある(名称が異なるので当然薬価も異なる)ことは知っていましたが、今回改めてリストアップしてみて、驚きを禁じえません。

GEメーカーにとっては、このことにより安定供給が可能になるのでしょうが、実際どこで製造しているかということも疑問になります。そして、2年後薬価の見直しの際、中身が同じなのに名称が異なる(先発品も同じですが)というだけで、価格に大きな差が生じることは間違いありません。

厚労省はGEメーカー育成(価格戦略・営業政策)のために、おそらくこのことは黙認しているのでしょうが、情報の管理や在庫取り揃えなど、薬局にばかり負担を課せられるのはどうしても疑問が残ります。

少なくとも、中身が同じものについては名称を統一する、成分名ごとの薬価収載にするなど、GE品の銘柄別収載のあり方についても検討してもらいたいものです。
Posted by アポネット at 2008年07月11日 17:09
おはようございます<(_ _)>
おっしゃることには賛成です。でも、今までも、併売品というものがありますから、ルール作りは大変そうですね。抜本的改革でしょうか?
Posted by 旭川の薬剤師道場 at 2008年07月12日 00:53
同じ工場で作っていて、販売会社が違うというのは、先発品でも同じことです。
GEだけの問題ではないような気がします。食品も製造者、販売者の表示になってきました。薬もそうなっていくのでしょう。
使用期限は、アルミの包装を開封するまでの期限、ということをご存知ですか?知っていて、調剤されていますか?品質保存を考えれば、個包装処方が一番合理的なのですが、相変わらず、患者不在のルールが満載です。医療用医薬品の最終消費者は医療機関となっています。
Posted by 大昔薬剤師 at 2008年07月12日 08:48
>アポネット様
サイト拝見いたしました。アムロジピンの添付文書を精査する行動力、素晴らしいですね。
導入品、導出品の存在については確認しておりましたが、改めて考えるに問題点も決して少なくありませんね。

また同一メーカーが同一成分を複数販売するようなケース(例えば日医工のメバンとプラメバンのような)も分かりにくい部分があるのではないでしょうか。
(GEメーカーの合併等でやむを得ないケースもあるかもしれませんが)

>大昔薬剤師様
> 患者不在のルール
我々が意識せず当然と思うことでも、外から見たらかなり疑問に思われることもあるでしょう。

「医療業界は特殊だから」という意識がどこかにあり、それを都合よく使っている部分もあります。外を見てよいものを取り入れていくことも必要ですね。
Posted by くま☆ at 2008年07月12日 22:29
大昔薬剤師様。
しかし、一番の問題は厚労省ではないでしょうか?いつも思うことですが。
診察をなるべくこさせないように長期処方。
中には安定した人もいるかもしれませんが、長期処方が重なって捨てられる薬の膨大さ。

個包装を考えるなら、大昔の原点に帰って、内服は緊急時3日分。安定した定期処方は7日分、にすべきと思います。
大昔、と言っても、15年(〜20年)ぐらい前は、それが普通でした。
患者のことを真に考えるなら、それが普通じゃないですか?
それが今は100日分とか湿布30袋とかですよ。

残薬のチェックなんて誰もせず、何かがおかしくないでしょうかね?
Posted by ぽんた at 2008年07月13日 08:09
ロキソプロフェン錠やニフェジピン徐放錠20mg1など既存の主力品を調べましたが、その数は少ないように思われます。

過去は、導入品は自社ブランド名はつけず、他社名のままで、販売元を変えて発売していましたが、どうも最近はそういうことはせず、導入品は自分のところの製造品とするところが多くなったようです。正直、今回調べてみて、愕然としました。

直接リンクはいけないのでしょうが、JGとマイランのインタビューフォームを見て下さい。

マイラン
 http://www.mylan.co.jp/pdf/products0807/interview/01.pdf

日本ジェネリック
 http://www.nihon-generic.co.jp/medical/search/files/AMLDP00_IF_0807.pdf

溶出試験(2.5mgはどう見ても同じ、5mgは異なりますが、これは自社で出来るのでしょう)や安定性の部分(これも平均値を出せば同じ)は異なっていましたが、生物学的同等性などは記載方法こそ違いますが、内容はほぼ同じです。にもかかわらず、どちらも自社製品をうたっています。

導入品を否定するものではありませんが、これでは本当はどこで作ったのか疑問を持たざるを得ませんし、また、ブランド力をもって他社品を導入して、自分のブランド名を付することで、あたかも自分のところで作っているかのようにすることが可能になってしまいます。(どこのメーカーとはいいませんがおおよそ想像がつくでしょう)

いったいGE品の製造承認というのはどうなっているのでしょうか?

まあこれで、生物学的に同等な後発医薬品が複数あるということがわかったので、銘柄変更もスムーズにいくということがわかりましたが。
Posted by アポネット at 2008年07月13日 10:01
薬事法の改正のあたりですか?製造と販売を云々って、あの時の何か変わっているんでしょうか?

次元が違うってお叱りもあると思いますが、これって産地偽装の食品みたい。
ロンダリングみたいなものじゃないですか?

アポネット様、あの比較表は大変参考になりました、有難うございます。
Posted by ぽんた at 2008年07月13日 10:17
>アポネット様
>ぽんた様
ありがとうございます。

医薬品の製造販売の記載に関しては、世の中の流れと逆の方向を向いているように思えてなりません。何故このような形になっているのか理由までは分かりませんが、注意深く見守ってゆく必要があるのではないでしょうか。
Posted by くま☆ at 2008年07月21日 21:16
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Excerpt: 僕は小学生のころからアレルギー性鼻炎とアトピー性皮膚炎に悩まされていました。 今日、耳鼻科に行ってきました。 内容としては定期検査...
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