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2016年01月02日

[薬局新聞]2016年新春号スペシャル

2016年がスタートいたしました。本年も「薬局のオモテとウラ」をよろしくお願いいたします。 薬局新聞連載の「ソーシャルPメンター&ニュース」の新春スペシャル企画からのスタートです。

ソーシャルPメンター&ニュース2016新春スペシャル


 今回は新年号スペシャルとして私、熊谷が参加させて頂きました第48回日本薬剤師会学術大会の分科会12「ICTによる情報の共有と活用」の様子をレポートさせて頂きます。昨今の薬剤師業務は情報を抜きに語ることはできません。一口に「情報発信」と言っても、その方法や内容は三者三様。それぞれの視点から情報発信の有用性を考えました。日薬学術大会としては異色の運営手法も踏まえ、薬剤師におけるICT活用の実際と可能性の一端を感じて頂ければ幸いです。

情報発信とその心構え-炎上なんか怖くない-
熊谷信


○ 炎上について
 炎上と言う手法の是非はもちろんあります。しかし読む人みんなに配慮した記事は、エクスキューズだらけ、読んでいて面白くありません。別の言い方をすれば、角が取れて丸くなったものは、結局何が言いたいのか分からない。つまり、誰の心にも届かないのです!多少トゲがあっても粗削りでも、人にしっかり伝わることが大切なのではないかと感じています。

○ 情報発信に際して
これから情報発信をしようと思うのなら、そのスタイルをきちんと考えることが大切です。具体的に挙げますと、まず目的です。その情報発信は、何のためにやるのか、ということを考える必要があります。そして発信するターゲットを決めることも大切です。誰に向けたメッセージか明確でないものは、伝わりにくいものになってしまいます。ネットが発達した今日、発信の方法も様々です。ブログ(ストック型)、SNS(フロー型)以外にも、 動画、音声、LINEなど様々なツールがあります。そして内容も重要です。同じ業界のことを話題にするにしても、薬局、病院、研究、法制度、実務、倫理など切り口はさまざまです。


“薬歴公開”と“ソクラテス”が目指すパースペクティブ
山本雄一郎


○ アナログの大切さ
 ICTの分科会ではありますが、僕はアナログ人間です。気になった症例などはノートを作っていて、それに記載しています。ノートは外付けハードディスクの役割をしてくれます。そしてもう一つは、ノートに書いて置いておくことで「発酵」すること。もちろん、そのまま腐ってしまうものもあるけれど、ちょっと時間を置くことでまた違ったものの見方ができるようになるのです。

○ 門前薬局に対する批判
 とかく、門前薬局に批判がありますが、僕はそうは思いません。門前の処方医のクセや処方意図を熟知することが可能だからです。またしばしば、「疑義照会とトレースレポートでしか処方に関与できない」という声も聞かれますが、門前ならではの付き合いがあれば、時間はかかっても処方を「誘導」することが可能です。そしてしっかりとした関係性を築くことで、検査値を見ることも、電話で聞くこともできるのです。世界と分業のスタイルは違うかもしれませんが、日本流を極めればいいのです。そしてその先の患者の役に立てることができれば、スタイルは問題ではないと思うのです。


薬剤師のための情報リテラシー〜ICTを活用した医薬品情報業務と臨床教育への可能性〜
青島周一


○ 情報の捉え方と「現象」の大切さ
 情報の価値は分かりやすさだけではありません。複雑なまま、あいまいに捉えることも大切です。そして、情報を得ることだけが学びではありません。「現象」を追うことが大切なのだと思います。例えば糖尿病を考えてみますと、血糖値を下げることは病態生理から見れば明確です。しかし合併症はどうなのか、寿命はどうなのか、という人間に起こる現象面を見ていくことが重要です。それはメカニズムを知らなくても可能ですし、理論情報を記述しただけでは見えてこない、現象を記述した情報を追うことだと言えます。

○ 情報の信ぴょう性について
 世の中に存在する医療情報は、必ずしも一次情報が情報源となっているわけではありません。言ってみれば「伝言ゲーム」が行われています。都合のよくないことが粉飾して記述され、原著論文の要約、抄録ですら情報の歪曲があります。プレスリリースの、実に5割近くが歪曲されているという事実もあります。新聞報道はプレスリリースの質によるところが大きいのですが、言わずもがなですね。ネット上を見てみますと、Wikipediaも活用はしますが、医薬品の有効性安全性において信頼性の高いソースではありません。インターネット情報も非常に危ういと思います。専門家としては一次情報に立ち返り、批判的精神をもって吟味することが大切で、それがEBMにつながります。


分科会を振り返って

分科会開催の意義と今後について、座長のお二人に総括していただきました。

原崎:分科会の企画に当たっては、実はいろいろと苦労しました(笑)ある意味「日薬らしくない」メンバーで開催できたことに意義があります。それを受け入れた日薬の懐の深さも大きいですね。来年の学術大会は愛知県ですが、そこでもやってほしいですし、このメンバーに固定することなく、人が変わってもこうした分科会の継続があったら素晴らしいなと思います。

豊見:今回の分科会は「情報発信をする人たち集めてみました。」というところがスタートでしたよね。座長として、日薬学術大会の分科会というイメージにはめないといけないと思ってしまっていましたが、もっと思い切っても良かったかもしれないですね。分科会を振り返ってさらにその続きをネット上で是非やってゆきたいです。また、学術大会の分科会のスタイルですが「県民公開講座」のように「ネット公開分科会」があったらよいですよね。


配信を担当した田村かおりさんより

会場の中継は、携帯電話のバッテリーが充電しながらも切れそうになって冷や冷やしましたし、手に持っていたので腕が攣りそうになるなどのハプニングもありました。
Twitterで事前にハッシュタグを作成しておいたのはよかったですね。Togetterにまとめてありますので、ぜひご覧ください。


第48回日本薬剤師会学術大会分科会12「ICTによる情報の共有と活用」まとめ - Togetterまとめ
http://togetter.com/li/906481

治療薬マニュアル 2016

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