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2016年03月18日

[薬局新聞]ICT・SNS時代における業界メディアの役割と期待

薬局新聞連載の「ソーシャルPメンター&ニュース」、今回は創刊70周年スペシャルです。

ご登場いただいたのは@kurieditsさん@chihayafluさんです。ご協力ありがとうございます。

ソーシャルPメンター&ニュース149


 新聞の総発行部数が、この10年で800万部以上減少しているように、現代がメディアの潮流変化の大きな節目であることに疑いの余地はないでしょう。社会全体でいえば、そこに多くの試行錯誤が行われ、混沌としている状況です。薬局新聞の70周年にあたり、ジャーナリズムや情報発信に詳しいお二人をお迎えし、お話しいただきました。


プロフィール
@kuriedits ドラッグストアに関するブログ「ドラッグストアとジャーナリズム」運営
@chihayaflu  ニュースサイトBLOGOSに、医療・薬事に関する記事を寄稿
@kumagaip ブログ「薬局のオモテとウラ」運営

調剤報酬改定や制度変更などの一次情報ニーズは低くなってきている

@kumagaip
 新聞という媒体は、他のメディアとどう共存あるいは住み分けしていくのでしょうか。ネットが普及した今日、旧来からある新聞がどう「生き残って」いくのか。

@kuriedits
 メディアの価値には、「情報そのもののおもしろさ」と「情報の使いやすさ」の2種類があると考えています。「新聞がどう生き残っていくか」ということでいえば、おもしろい情報を発信していくしかないと思います。歴史あるメディアはあまりネットに注力していないように感じますが、厳しい言い方をすると、それは「利用者(読者)を向いていない」ということです。利用者を大切にしない企業は生き残れません。

@chihayaflu
 旧メディアが情報提供型ツールであったとすれば、現在求められているのは、それをどう受け止め解釈すべきか、どのように活用し役立てることができるか、という価値観の提供だと思います。旧来の上意下達の情報提供型メディアは、年齢・立場共に、薬局経営者層には好まれるでしょうが、報酬改定情報、制度変更といった一次情報に対する業界紙へのニーズは低くなっていると思います。

現場薬剤師が業界報道に求めていること

@kumagaip
 情報発信をしつつ、第一線でご活躍のお二方にお伺いしたいのですが、現場の薬剤師として、どんな内容の記事があったらよいとお考えでしょうか。

@chihayaflu
 私自身は、薬剤師会記者会見の内容、中医協の議論を踏まえた解説が欲しいですね。記者会見は全文公開がありませんし、国の会議は議事録文字起こしに1ヶ月以上かかる上、内容が改変される場合もあるようです。異なる立場の方による対談も読みたいですね。国の会議で薬剤師会は主張・反論しませんが、薬剤師会側の反論を聞いてみたいです。

@kuriedits
 業界紙に、市販薬の承認プロセスに関する情報を伝えて欲しいですね。医療用医薬品と異なり、ほとんどの市販薬は審査報告書が公開されていません。そもそも、審査報告書があるのかどうか…。市販薬が謳う効果の科学的根拠を探すのって、医療よりもずっとハードル高いんです。昔、PMDAに「なぜ審査内容を公開しないのか」と質したこともありますが、納得いく回答は得られませんでした。不透明な審査・承認体制でいいのか。セルフメディケーションの根幹にかかわる問題ではないでしょうか。

業界紙も社会のために存在すべき

@kumagaip
 業界紙としての在り方とでもいいましょうか。改めて求められる役割には何があるのでしょう。

@kuriedits
 業界紙は医療業界にとても深く食い込んでいますが、取材対象と近くなりすぎて、なあなあの関係になっていないだろうかと思うことがあります。数年前にディオバン事件が世間で大々的に報じられた時、某医療業界紙の記者が「ディオバンの論文は絶対、大問題になると思っていた」と言いました。立場上書けないこともありますし、情報のウラ(確証)が取れなくて書かないこともあるでしょう。この記者が書かなかった理由はわかりませんが、「知っていても書かない」ということはままあるのではないかと思います。
業界紙は何のためにあるのか。もちろん、その業界に身を置く読者のためにあります。薬剤師専門紙であれば、薬剤師のために存在します。では、その薬剤師は何のために存在するかといえば、社会のために、人々のためにあるわけです。ということは、業界紙もまた、社会のために存在すべきだと思います。

若手に実力ある薬剤師の業務を伝える役割

@chihayaflu
 一般紙と異なり専門誌では、「社会正義のためのスクープ記事」といった直接的なジャーナリズムは困難だとは思います。一方で「薬剤師にどうなってほしいのか、それが社会にとってどうなのか?」という点は重要だと思います。
メディアの情報を最も欲しているのは、若手薬剤師だと思います。彼らは、実際の業務に役立つ情報を欲しがっています。そして、求められているのは業務改善ツールのような軽いものではなく、実力のある薬剤師が、実際にどのような考えの下、どういった患者対応を行い、実際に隣接以外の医療機関の処方箋を受け取るに至っているかといった、骨のある内容だと思います。テクニックのような枝葉ではなく、本質的な問題です。多くの薬局では、そういったロールモデルになる薬剤師は少ないのでは。それが現実味のない夢想に過ぎないと諦観している人も少なくないと想像します。

「誰が何を言ったか」以前に説得力重視の視点を

@kumagaip
 今後の展望、これからの方向性についてお聞かせください。

@chihayaflu
 私が普段寄稿しているBLOGOSは、開設6年余りになるのですが、キャッチコピーは「日本初 提言型ニュースサイト 政治家から中学生までの意見がフラットに並ぶ面白さ」です。実際のところ、今の感覚だと「よい意見であれば政治家だろうと中学生だろうと同列で当たり前」なんですよね。そして「価値がない」と判断されると、旧来のヒエラルキーに関わらず、ひどい目に遭います。怖いですが、そういう時代です。

@kuriedits
 並列化の文化論はおもしろいですね。誰が言ったかではなく、何を言ったかで勝負する時代なのだと思います。これは業界紙にもいえるわけで、偉い人が言ったことも大事なのですが、それよりも優先して、説得力のあることを言った人を大きく取り上げたらいいんじゃないでしょうか。
 私は業界紙の紙面や、薬剤師同士の議論は、薬剤師以外の人々(世間)の目にさらすべきだと思います。世間には見せられないような議論・言説は、内輪の論理で語っている証拠であって、永遠に社会の理解を得られることのないムダな議論です。世間の人々に読まれても恥ずかしくない、堂々と主張できる内容にすべきだと思います。

@kumagaip
 メディアの役割、そして求められるものは多様化する一方ですが、枠にとらわれず、大きな視点で考えてゆくことが大切なのですね。お二人とも、ありがとうございました。

今日の臨床検査 2015ー2016

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