新着記事

2016年10月25日

[薬局新聞]制度の複雑さとわかりにくさ

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第20回です。

かかりつけ薬剤師PERSONAL20


 エチゾラム(デパス)とゾピクロン(アモバン)の向精神薬指定が決まり、今月14日に政令が施行されました。ご存知のように、向精神薬に指定されたことにより、投与期間に上限が定められます。現場の薬剤師の間では、投与日数を巡って施行前から情報が錯綜し、混乱する様子も見られました。

 両剤の投与日数については、中医協の場で議論され、1回に30日までの処方ということで決着済みです。そもそもの話として、9月14日に政令が公布され、10月14日に施行という段取りの複雑さに加え、施行のその日に直ちに30日制限がかかるわけではないこともわかりにくさに拍車をかけました。

 投与日数上限を30日にするためには、政令施行とは別に、そのための通知が厚生労働省から発出される必要があります。更に、向精神薬は原則として14日処方が上限とされるため、その通知が施行日までに出されなければ、エチゾラムとゾピクロンは、一旦14日制限がかかる可能性も指摘されましたが、それはさすがに回避されるのではないかという見方が大勢です。

 今号が発行される頃には既にはっきりしていることだと思いますが、長年普通薬だったものが向精神薬に新たに指定されるというケースは初めて経験する人が大半でしょう。改めて制度の複雑さ知ると共に対応を考えるよい機会となったのではないでしょうか。


向精神薬の薬物動態学 -基礎から臨床まで-


 479110837X

この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス(非公開):

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL(承認後の表示となります)
http://blog.sakura.ne.jp/tb/177393617


Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...