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2008年12月18日
医薬品のネット販売に寄せられたコメントを通じて考えたこと
医薬品ネット販売について大変多くのコメントをいただいております。大変有意義な議論になっていると感じています。当該記事はこちら。
2008/12/02 医薬品ネット販売を巡る最近の動き
http://blog.kumagaip.jp/article/23740758.html
コメントを拝読しながら、いろいろと考えました。それをまとめたにしては雑多ではありますが、つれづれなるままに書いてみます。
まず、ネット販売慎重・反対派の方々の「対面販売」に対する認識がかなりハイレベルなのではないかと推測しました。およそ「対面販売」の一言で片付けてしまうには足りないのではないかと。
そういった認識は、もちろん日々の業務から生み出されたものに違いありません。ハイレベルな「人対人」のコミュニケーションですから、ネットを通じての情報提供はかなり物足りなく思えるのではないでしょうか。
その一方で、法施行前とはいえ第1類医薬品がセルフで販売されている、また薬剤師不在で医薬品販売が行われている現実。全てを「対面販売」で一括りにするにはあまりに落差がありすぎます。
その辺り、議論がかみ合わない部分が少しあるでしょうか。
私が対面販売を推奨する理由!例え話で書いてみます。「私はこう考える!」という一つの方法に過ぎませんので、批判、ツッコミ大歓迎です。
「購入が恥ずかしい薬」の代表として挙げられる「痔の薬」。確かに恥ずかしいかもしれませんが、相談して購入したほうが絶対に幸せになれます(大袈裟??…笑)
まず、剤形選択。坐薬がいいのか、軟膏がいいのかそれとも注入軟膏がいいのか。あるいは内服薬がいいのか。相談することでより最適な選択が可能になります。
それから添付文書からでは得られない、使い方のポイント。1日何回使うのがいいのか。どんなタイミングでどのように使用するのか。それらを得ることで最大の効果が望めます。
それからフィードバック。次回来局時に「使ってみてどうでした?」と声をかけることで、使用を止めるのか、継続するのか。あるいは受診勧告をするのかの判断が可能となります。
以上をもって医薬品の(最)適正な使用ができることになります。
しかし更に言えば、医薬品の適正使用は我々の最終目標ではありません。「薬を適切に使って疾病が治癒する」ことは確かに大切ではありますが、究極的には「患者さんの健康な生活を確保」することにあります。
今挙げた「痔のお薬」の例で言うならば、購入に至った経緯や生活スタイルを含めたその人の背景を見つめる。例えば偏った食生活で便が硬いとか、椅子に長時間座りっぱなしの仕事をしているだとか。
そういったことから食事のアドバイスをするとか、ドーナツ型の座布団の話をしてみるとか。即ち、本当にお薬が必要なのかどうか、医薬品購入以外の方法を検討もすることも必要なのではないでしょうか。
それは相談することでのみ得られる「薬を購入しない」という選択肢の確保でもあります(アレルギーとか禁忌とかではなく)。そういう意味では、セルフはNGってことになりますけど。
これは私だけの認識かもしれませんが、私を含めたネット販売慎重派・反対派の多くがネット販売の「限界」に目を向けているのに対し、賛成派はネット販売の「可能性」の部分を考えている。
しかしネット販売反対派・慎重派の多くは、さつき様の言葉をお借りすれば「未来永劫不可と断言するわからず屋ばかりではない」というのは共通認識ではないでしょうか。
一方の対面販売にも限界もあり、またまだまだ可能性も秘めています。まじゃ様の発言の真意はネット、対面いずれにしても「もっと可能性の部分を考えよう!」ということではないかと考えています。
その一つの方法として、「もし自分がネット販売を行うことになったら、どのような形にするのか?」といったことを考えるのも、大変有用なことなのかな、と感じました。
今週末〜来週頭にも省令が公布されるとの情報もあります。賛成派、慎重派に関わらず、「決まったら終わり」ではなく、「可能性」を考えることは続けてゆきたいものです。
2008/12/02 医薬品ネット販売を巡る最近の動き
http://blog.kumagaip.jp/article/23740758.html
コメントを拝読しながら、いろいろと考えました。それをまとめたにしては雑多ではありますが、つれづれなるままに書いてみます。
まず、ネット販売慎重・反対派の方々の「対面販売」に対する認識がかなりハイレベルなのではないかと推測しました。およそ「対面販売」の一言で片付けてしまうには足りないのではないかと。
そういった認識は、もちろん日々の業務から生み出されたものに違いありません。ハイレベルな「人対人」のコミュニケーションですから、ネットを通じての情報提供はかなり物足りなく思えるのではないでしょうか。
その一方で、法施行前とはいえ第1類医薬品がセルフで販売されている、また薬剤師不在で医薬品販売が行われている現実。全てを「対面販売」で一括りにするにはあまりに落差がありすぎます。
その辺り、議論がかみ合わない部分が少しあるでしょうか。
私が対面販売を推奨する理由!例え話で書いてみます。「私はこう考える!」という一つの方法に過ぎませんので、批判、ツッコミ大歓迎です。
「購入が恥ずかしい薬」の代表として挙げられる「痔の薬」。確かに恥ずかしいかもしれませんが、相談して購入したほうが絶対に幸せになれます(大袈裟??…笑)
まず、剤形選択。坐薬がいいのか、軟膏がいいのかそれとも注入軟膏がいいのか。あるいは内服薬がいいのか。相談することでより最適な選択が可能になります。
それから添付文書からでは得られない、使い方のポイント。1日何回使うのがいいのか。どんなタイミングでどのように使用するのか。それらを得ることで最大の効果が望めます。
それからフィードバック。次回来局時に「使ってみてどうでした?」と声をかけることで、使用を止めるのか、継続するのか。あるいは受診勧告をするのかの判断が可能となります。
以上をもって医薬品の(最)適正な使用ができることになります。
しかし更に言えば、医薬品の適正使用は我々の最終目標ではありません。「薬を適切に使って疾病が治癒する」ことは確かに大切ではありますが、究極的には「患者さんの健康な生活を確保」することにあります。
今挙げた「痔のお薬」の例で言うならば、購入に至った経緯や生活スタイルを含めたその人の背景を見つめる。例えば偏った食生活で便が硬いとか、椅子に長時間座りっぱなしの仕事をしているだとか。
そういったことから食事のアドバイスをするとか、ドーナツ型の座布団の話をしてみるとか。即ち、本当にお薬が必要なのかどうか、医薬品購入以外の方法を検討もすることも必要なのではないでしょうか。
それは相談することでのみ得られる「薬を購入しない」という選択肢の確保でもあります(アレルギーとか禁忌とかではなく)。そういう意味では、セルフはNGってことになりますけど。
これは私だけの認識かもしれませんが、私を含めたネット販売慎重派・反対派の多くがネット販売の「限界」に目を向けているのに対し、賛成派はネット販売の「可能性」の部分を考えている。
しかしネット販売反対派・慎重派の多くは、さつき様の言葉をお借りすれば「未来永劫不可と断言するわからず屋ばかりではない」というのは共通認識ではないでしょうか。
一方の対面販売にも限界もあり、またまだまだ可能性も秘めています。まじゃ様の発言の真意はネット、対面いずれにしても「もっと可能性の部分を考えよう!」ということではないかと考えています。
その一つの方法として、「もし自分がネット販売を行うことになったら、どのような形にするのか?」といったことを考えるのも、大変有用なことなのかな、と感じました。
今週末〜来週頭にも省令が公布されるとの情報もあります。賛成派、慎重派に関わらず、「決まったら終わり」ではなく、「可能性」を考えることは続けてゆきたいものです。
02:30
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| OTC医薬品関連
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医薬品のネット販売に寄せられたコメントを通じて考えたこと(薬局のオモテとウラ)
Excerpt: 医薬品は対面販売で売るべきか否かという意見。 <br />個人的にこれを読んでこのままネット販売で行くべきという考えが <br />少し変わりそう。
Weblog: pligg.com
Tracked: 2008-12-26 15:59
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医薬品のネット販売に寄せられたコメントを通じて考えたこと(薬局のオモテとウラ)
Excerpt: 医薬品は対面販売で売るべきか否かという意見。 <br />個人的にこれを読んでこのままネット販売で行くべきという考えが <br />少し変わりそう。
Weblog: pligg.com
Tracked: 2008-12-26 15:59
私の頭の中では、OTCを「医療行為」の延長でとらえるか、「商品販売」ととらえるか、で意見に差があるような気がします。
ある意味傲慢なのかもわかりませんが、医療(病院など)は患者さんの「利便性」なるものをあまり重要視していません。
待ち時間一つ考えても。
それと何故「反対」と言うかは、ネットの方々は「店舗販売」でもできないんだからやってもいいだろうと、確かにそれも一つのご意見なのでしょうけど。
ネットへの拡大、と言うのは、あくまでも薬事法をどう扱っていくかで、法の規制を変更していくわけですから、変えて行く方が数段の努力をして今までのいたらない点の改善点をあげて証明していくべきと思っています。
店舗で薬剤師以外売っている、それだからネットではこういう手段で自主規制し購入者の健康を守ります、と。
お前達もやってないんだから、こっちだってやっていいだろう?便利なんだしって話では、どんどんなし崩しで、薬が「顔のない物」になっていくのが抵抗があるだけです。
それこそ、次には薬剤師不要論になりますから。
以前も書いたのですが、買いにくさも「治療」や「販売のうち」と思っています。
ゆえに、ネット推進者の方々から、自殺未遂の話など出た場合、「じゃあ、こういう方法で次は起こらないように、こういうシステムで同じ人に大量購入ができないようにします」とか話でてくるなら、そうだ、今の世の中便利な方がいいし、頑張れって思います。
店舗でも無理でしょうけど、でもはしごで1、2箱ならわかりませんが、何箱も買う人がいると、最近こういうまずい話がある、とか情報が入ってきます。
店舗のセルフじゃないとこに置いて個数制限して下さいとか。
風邪薬の1本のみとか、咳止めの本数制限とか。
日数はかかるかもしれませんが、店舗販売は徐々に売りにくい状況が今までも出てきています。
私が無知なのかも知れませんが、ネットでそういう規制ができるのでしょうか?
また、自殺未遂の話も最近でなく前の話なんですよね。
そういうのを知っていても重要視せずネット販売推進を叫んでいたなら大問題です。
多分情報が流れていかなかっただけでしょう。
でもそうやって横の情報が流れていかないのって、推進するにはやはり何か対策が必要なのではないでしょうか?
何度も長々とすみません。
くま☆さま メッセ−ジの掲載ありがとうございました。
医薬品ネット販売によせられた皆様のコメントを拝見させていただきました。あまりにハイレベルな議論で圧倒されました。私などとてもついていけません。
そしてとても残念に思いました。これだけ薬について真剣に考えている素晴らしい薬剤師がいるのに、世間の人々にはまったく認識されていないだろうということです。
私は世間は薬剤師の医療従事者としての存在意義を疑問視しているように感じてなりません。
私は薬に関するこの問題に薬剤師は真剣に取り組んでいることを世間にアピ−ルしたくて要望書を提出しました。
この問題は契機にしかすぎません。
そのために
私が要望書で日薬に求めたのは以下の4つです。
1.一般用医薬品のインタ−ネット販売を禁止する旨の要望書を提出すること。
2.一般用医薬品のインタ−ネット販売反対の署名活動をすること。
3.日薬会員によるインタ−ネット販売を禁止すること。
4.日薬会員の零買を禁止すること。
アポネットさまが言うとおり、ネット販売を禁止するならば、薬剤師も身を正さなくてはなりません。
今、薬剤師の身の処し方が世間に問われているのだと思います。
薬剤師は良く「顔が見えない」と言われます。
その様なことでは駄目だ。もっとしっかりしろと言われているような気がします。
薬被連や消費者団体はいち早く要望書を大臣に提出しました。そのずいぶん後に日薬も提出しましたが、枕詞に「この問題は薬害被害者の問題」と言っていました。違います。この問題は薬のことです。薬剤師の問題です。そんな無責任なことでは、世間に不必要と言われても仕方ありません。無責任な専門家など不必要なのです。この問題は契機にしかすぎません。今ここで「薬のことは薬剤師にまかせろ」と声を上げなければ、医療における薬剤師不要論は近いうちに上がってくると感じます。
これは両立し難いものだと思います。
日薬は「調剤」を取って「OTC」を切り捨てましたよね。
それはドラッグストアの台頭もさることながら、何よりも医師の不快感が原因として大きいのではないでしょうか?
調剤した薬局で物を売りつけられた、と患者さんから医師に伝わって。
結局組織としては自浄努力と医師会との連携が全くできず、臭い物にふたをして、OTCから目をそむけてしまった。
私のような年よりは、歴史とともに歩んできましたから、店をやり始めた頃は、調剤なんて全くなく、OTC販売のみが仕事でした。
言葉は悪いかもしれませんが、調剤と違って医者のおこぼれで経済的に支えてもらっているのでなく。店をただ開いただけではだ〜れも来ません。
商品はどこでも同じに売っています。
そんな中で一生懸命勉強して自分なりの販売の方法や商品を見つけてきました。
そうやって一生懸命やってた中では、やはり自分が勧めたお薬で「治ったよ」と言って下さる、信用してくださる、そういう充実感がありました。
そうやってやってきた中で、OTCはやはり大事なものだと思います。
医療用医薬品にない、いい物もありますし、今は保険も厳しい時代ですから、わざわざ医者にかからなくても相談してOTCでいいのではないか?と思う面も多々あります。
しかし、こんな頑固な化石人間は、やはり時代の商品の多様化や価格競争には勝てない面もあります。
でも、やはり大事にして欲しいと思います。
また薬剤師でも自分の力で患者さんを治すこともできるんだって、それも調剤しか知らない若い世代には知って欲しいと思います。
困難ながらも会には原点に帰ってこの問題を考えて欲しいと切に願います。
商品を買われるお客様のみならず、医療従事者の中での立場として、OTCの推奨とは何故なのかを、きちんと医師にも理解していただけるよう、会員の教育もさることながら広報も重要と思います。
志のある薬剤師の先生方、大変でしょうけど、声を広げていって下さい。
コメントありがとうございます。
個人的にも調剤とOTC医薬品は車の両輪であると考えています。ネットというツールでの販売を含め、正面から取り組んでゆかねばならない問題ですね。
(1)当然ながらOTCで改善した方は医療機関を受診することなく、改善しないとか悪化された方だけが受診して医師の目につくからでしょう。
(2)医薬分業がかなり進んできた現在では分業の理念がOTCの足を引っ張ります。私も「医師の調剤が不適当だと言いながら薬剤師による診断・処方・投薬が不適当でないのなら医薬分業とは何だ?」と尋ねられると戸惑います。
日薬はOTCを切り捨てたのですか。それは知らなかったのですがOTCは諸外国でも薬剤師が扱っていると聞きます。特に(2)に関する意義付けをご存知でしたらお教え願えませんか。
この点をはっきりさせないと診断し処方するのは客であり、販売はあくまでも販売であって投薬ではないという詭弁でネット販売も制限なく医療用医薬品にまで広がっていってしまうのではないかと危惧するのです。
>omagarikun様
あけましておめでとうございます。
>(1)当然ながらOTCで改善した方は医療機関を受診することなく、改善しないとか悪化された方だけが受診して医師の目につくからでしょう
個人が医療機関受診に至るまでのプロセスとしては、omagarikun様が上の文で仰る流れはごく一般的というか、むしろ推奨されるべきものであって、これらが本当に医師の不快感を招くものなのでしょうか。
だとすると、軽症患者が医療機関を受診することをコンビニ受診などと批判することは論理的一貫性を欠くように思えます。
>(2)医薬分業がかなり進んできた現在では分業の理念がOTCの足を引っ張ります。私も「医師の調剤が不適当だと言いながら薬剤師による診断・処方・投薬が不適当でないのなら医薬分業とは何だ?」と尋ねられると戸惑います。
>この点をはっきりさせないと診断し処方するのは客であり、販売はあくまでも販売であって投薬ではないという詭弁でネット販売も制限なく医療用医薬品にまで広がっていってしまうのではないかと危惧するのです。
OTCの理念はセルフメディケーションではないでしょうか。
よって分業の理念と対立するものでは全くないと思います。
薬剤師の存在意義については以前から度々議論に上っているかと思いますが、私は現在における薬剤師の役割は「抑制」だと考えております。
医療現場においては、現行法において、医師の処方権は絶対です。
ただし、薬学的見地から個別の患者にとって適当でないと考えられる処方に際し、薬剤師は処方医に対して疑義照会する義務が生じ、実効性に異論はあるでしょうが、公には、このような疑義に対し処方医は誠実な対応をしなければならない。
このシステムにより、少なくとも処方に関して「なんでもあり」という状態ではなくなると。
私はこれが現行法で許される範囲での医薬分業の本質ではないかと考えています。
OTC販売に関しても意味は同じではないでしょうか。
セルフメディケーションという理念において、消費者は提供される情報の下、好きなようにOTCやサプリメント等を選択し服用・摂取するわけで、その意味においては自己の状態を診断し、処方・投薬するのはまさにomagarikun様が仰るように、消費者本人です。
薬剤師が係わるべきは上述の「情報の提供」であって、副作用暦やアレルギー暦を確認することで個々の消費者に適さない医薬品やサプリメント等を消費者の選択肢から除外する、或いは現時点で起こっている症状に対する医薬品の購入の際には、有効成分の効能効果から、個々の消費者に適した商品を絞り込むための情報提供を行う、更には、症状によっては医薬品の購入よりも医療機関の受診を勧める、などがこれに当たり、これにより消費者は「なんでもあり」の状態に抑制がかけられる。
そして、このとき医薬品の適正使用に関する情報提供は100%行われたと言え、消費者の利益も最大になるのではないかと考えております。
そして、反論が出るのは十分認識しておりますが、このような個別の消費者に対する細やかな情報提供という点で、現時点のインフラ環境下では対面販売以外の方法では消費者の利益を守るのが難しいのではないか、と思うわけです。
ただし、薬局の経営を最優先で考えた場合、調剤のみに特化した方が、企業にとっては雇う薬剤師のコストパフォーマンスが最大になるという点でOTC販売が疎かにされた点は否めないでしょう。
逆に言えば、OTC販売の利益のみでは薬剤師の給与を賄い難いという現状にも問題があると思いますが。
>さつき様
コメントありがとうございます。
医師がOTC薬に対して不快感を示すのは、処方薬の否定ということを、一連の過程の中で、どこかにあるのを感じるケースが多いからではないでしょうか。
それから「日薬がOTC薬を捨てた」というのはもちろん公式的なものではなく、院外処方がひろがるなか、分業への偏重をそのように見る向きがあるということです。
さつき様お書きいただきましたように、分業とOTC薬って対立するものではないと私も思います。薬局の薬剤師は「プライマリケアにおける症度判定」的な役割を担っていると考えるからです。
私はネットによる医薬品販売がとめどなく広がることに不安があるのでOTCをどう考えるべきかを押さえておきたいと考えています。
(1)については、ぽんたさんの投稿について「医師の不快感」は医師の目にはOTCによる改善例は目に止まる機会はなく、無効・悪化例しか受診しないのだから当然であって気にしてもしかたがないという意味です。
でも少し驚いたのはさつきさんのご意見です。
>軽症患者が医療機関を受診することをコンビニ受診などと批判することは論理的一貫性を欠くように思えます。
コンビニ受診の定義は「一般的に外来診療をしていない『休日や夜間の時間帯に、』『救急外来を受診』される緊急性のない『軽症患者』の行動のこと」です。通常の診療時間に受診されるなら問題もなく批判の対象にもなりません。またこれに対してOTCが果たせる役割はないでしょう。彼らは医療機関を受診することを目的にしているのですから。
最初、重点を置いていなかった部分に文字を割き過ぎてしまいました。
で、(2)について
>このような個別の消費者に対する細やかな情報提供という点で、現時点のインフラ環境下では対面販売以外の方法では消費者の利益を守るのが難しいのではないか
とのご意見には全く同意します。ネット販売についてその方向で対処すべきだと思います。ただその延長上に医薬分業の話が出ることがあって困惑するのです。
医薬分業についても私は薬剤師ですから本来の意図である「医師の処方の再検討・確認」という理解をしています。ですからOTCのように医師の処方せんによらずに購入するのは客の勝手であるのだと主張できると思いますが(と言うか実際にするのですが)何か弱い。「医師の診察を経由して処方されればもっと安全・もっと確実ではないか」と返されるからです。実際昔のことですがイソミンはOTCだったそうですから。
別に大議論を期待しているのではありません。単に理論武装できるご意見を探してみただけですのでお怒りにはならないでください。
薬屋で、薬剤師と相談して、薬を買っているところなんて、ほとんど見たことがないです。
>使い方のポイント。1日何回使うのがいいのか。どんなタイミングでどのように使用するのか。それらを得ることで最大の効果が望めます。
でも、こういうことが分かるなら、ちゃんと相談したほうがいいですね!
コメントありがとうございます。
本当に考えなければならないのは「薬を使うこと」ではなく、「患者さんの抱える問題を解決すること」だと思います。
そのような思いを込めますと、患者さんの顔を見て薬を売ったほうがよいのではないかな、と。うまく言葉にできませんが…。