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2006年12月18日

年末年始に絡む長期投薬について

年末年始のため長期処方

とのコメントが記載された処方せんをチラホラ見るようになって来ました。通常ですと14日分の投与を限度とする医薬品が、年末年始等「特殊な事情」がある場合においては14日以上の投与が認められています。

じゃあ12月中だったら何でもこのコメントでOKかといいますとそういうわけでもありません。ちょっと誤解されがちな「年末年始のための長期処方」を確認してみます。


□ 12月11日受診・受付
ハルシオン錠0.125mg 1錠
 1日1回就寝前 28日分
 年末年始のため長期処方

これはダメですね。12月11日の2週間後、12月25日は年末年始にかかっておらず、まだ受診が可能な日となります。

□ 12月18日受診・受付
マイスリー錠10mg 1錠
 1日1回就寝前 35日分
 年末年始のため長期処方

これもダメですね。2週間後が元日で年末年始にかかっていますが、最大30日を超えての投与については認められません。

□12月22日受診・受付
レンドルミンD錠0.25mg 1錠
 1日1回就寝前 28日分
 年末年始のため長期処方

これもダメですね。年末年始に該当する時期が2週間のうちに収まっています。2週間後(1月5日)は通常の受診が可能です。

投与日数に上限が設けられている医薬品は、新薬麻薬向精神薬があります。医薬品毎に14日、30日、90日と投与日数の上限が定められています。

投与日数の上限が30日、90日の医薬品については、「既に長期投与が可能である」ということになりますので、その日数を超えての投与はできないとされています。

保険調剤Q&A―調剤報酬点数のポイント (平成18年4月版)(amazon)に付録として「投与日数に制限のある内用薬・外用薬」の一覧表が掲載されています。


誤り等ありましたら、コメント・メールにてご指摘をお願いいたします。
20:14 | Comment(19) | ウラ

この記事へのコメント
地域にもよりますが、実際は12月の眠剤長期処方(28日程度)なら認められてる場合が多いと思います。
例では35日分のみはダメでしょうが
Posted by kense at 2006年12月18日 23:06
新薬についてもこの例外措置が適用されるのはどうかと思うんですよね。
というのも、まさに今日、抗B型肝炎ウィルスの新薬『バラクルード錠』が「年末年始」で28日分出ました。
抗ウィルス薬治療そのものが初めての患者に対してでした。
なぜ新薬に14日投与の縛りがあるかを考えると、やはり問題があると思います。
それが許されるなら、そもそも新薬の14日投与縛りなんてなくしてしまえば良いのに。
Posted by さつき at 2006年12月19日 00:07
日数オーバーの場合、返戻・減点はあるのでしょうか?
当方はこの手の返戻・減点も受けたことが無いので、社保庁がどう解釈しているのかわかりません。
「結構スルーしているのではないか?」というイメージなんですよ。
返戻がこないように努めていますが、まわりでもミスして返戻や減点を受けたという話を聞いたことが無いので。

向精神薬の分類もいまいちよくわかりません。
なぜリーゼが向精神薬で、デパスが一般薬なんでしょう?

新薬14日の縛りで1年は私も長いと思います。
14日縛りは6ヶ月にして6ヶ月〜1年目までは28日縛り、1年以上は縛り無しにすれば医療現場も混乱しないと思います。

以前、投与日数の縛りが無くなった時に一番心配したのが、いきなり長期投与することで副作用の発現を見逃すことでした。
徐々に延ばせば、その心配も薄れると思います。
Posted by 霧華 at 2006年12月19日 00:51
向精神薬の「どう見ても倍量処方」とかもまかり通ってますよね。
例えば

リーゼ(5)6錠分3毎食後 28日分
その他           56日分

とか(笑)
今は電算化されてるわけですから、その辺のチェックはフラグひとつでどうにでもなるはずなのですがね。
あ、でも、レンドルミンの3錠分1処方や、マイスリー(10)の2錠分1処方は返礼された、と門前病院の医事課の方が言ってましたよ。
Posted by さつき at 2006年12月19日 15:10
>kense様
そういうケースでは照会はどうしているのでしょうかね。「12月だからOK」でそのまま出すのか「照会の上」なのかは、大きな違いがあると感じます。

>さつき様
>霧華様
新薬に関しては確かに難しいですね。制度的に長期が可能でも極力避けたいところです。霧華様の段階的に日数を増やすのはいい案ですよね。

現状査定されていないのは見落としなのか許容なのかは分かりませんが、今が良くても将来的な保証はないですよね。「いつ返されてもおかしくはない」ということです。

例えば向精神薬の乱用が表沙汰になってくれば審査は厳しくなるでしょうし、医療費が増大してくれば矛先が向く可能性もあります。
Posted by くま☆ at 2006年12月19日 18:02
>さつき様

レンドルミン3Tやマイスリー2Tは過量投与になりますので返戻になるでしょうね
マイスリーは1日10mgまでって記載されていますし、レンドルミンは1T適宜増減ですから2Tまでですね。

ただ、
マイスリー(10)1T 1×就寝前 14TD
マイスリー(10)1T 不眠時 14回分
は切られなかったなぁ
ダメな県は当然ダメでしょうけどね
Posted by kense at 2006年12月19日 22:25
>kense様

そう、過量投与なんですけどね。
でも、切られるまで相当タイムラグがありましたよ。こちらはレンドルミン3Tにしろマイスリー(10)2Tにしろ当然問い合わせしてたんですが、そのつど「そのままでいいから」とか言われてましたからね。

やはり、レセさえ返礼されなければ、医師は自分の感覚だけでどんな処方でも切ろうとしますからね。結局は、レセ審査が一番強力な抑止力だっていうことですよね。
と、考えると、やはり薬剤師が積極的にレセ審査に関われたほうが、適正な保健医療が担保されやすい?(笑)

マイスリー(10) x1   14日分
ハルシオン(0.25)2T x1 14日分

で交互に服用みたいなことも以前は平気でありましたが、最近見ないなー(笑)
Posted by さつき at 2006年12月19日 22:45
 まさにさつき様ご指摘事項である「倍量処方」を実行された患者です。いかんせん、診察日は12月9日なのですが、2週間後の12月23日は祝日、12月30日は休診、かつ12月16日はみごとに診察不能の予約満杯、でもって1月6日までの薬を処方されました。

 最初、処方箋を見て「?」と思っていたのですが、薬局で説明されて初めてわかりました。「医師の指示による」という但し書きが書いてありました。
Posted by さんまん at 2006年12月20日 04:18
はじめまして、私は調剤薬局で働いています。
年末年始における長期処方についてご質問なのですが、病院の年末年始の休みが12/30〜1/3の場合、12/18に28分処方は、1/4〜6は通常に受診できるので、切られてしまうのでしょうか?
それとも30日までなら何日分でも大丈夫なのでしょうか?
あと、処方が投与制限のない薬のみで、備考欄にコメント(年末年始のため長期処方)が必要ないのに入っていた場合は切られる対象になってしまうのでしょうか?
質問ばかりですみません。
Posted by はなえ at 2006年12月21日 06:10
>はなえ様
はじめまして、コメントいただきありがとうございます。
最初のご質問ですが、運用に地域差もありますので切られるかどうかは何とも言えません。

「必要最小限の範囲において」という部分を突かれると確かにご指摘の通りなのですが、通常2週間毎に受診をしているのであれば28日の処方でもいいのではないでしょうか。

後のほうは特に問題はないと思います。気になるようであれば一度処方元に意図などを確認しておくのも手かもしれません。
Posted by くま☆ at 2006年12月21日 17:04
>くま☆様
お答えありがとうございます。
処方元の病院は絶対に切られたくない、という病院で、これは切られるのか、とよく電話で質問されるのですが、
いつも理由を話した上で、切られないと思うが地域によって異なるので確実ではない、という答えしかできないことが多いです。
しかし確実でなくては困ると言われ‥

今回の件は、前者は必要最低限ということで3週間に、
後者は不必要なコメントは全て抜くことになりました。
とても参考になりました。
ありがとうございました。
Posted by はなえ at 2006年12月25日 06:56
>はなえ様
薬局で審査をしているわけではないので、何とも答え難い部分ではありますよね(苦笑
上でさつき様が書いていらっしゃる「レセ審査が一番強力な抑止力」というのがよく分かりますね。
Posted by くま☆ at 2006年12月25日 18:06
やすです。
ラックビーの件はありがとうございました。その後のコメントがないので、皆さんも困っているのでしょうね。

すみません。他のタイトルで書き込めるような場所がなかったので、こちらに質問させていただきます。
新薬の長期処方(15日以上)ですが、例外はあるのでしょうか?あるとしたら、処方せん上どのような記載が必要なのでしょう。法的に説明してあるホームページなどあるようでしたら教えていただきたいのですが。
よろしくお願いします。
Posted by やす at 2009年03月20日 19:43
>やす様
例外は海外旅行、年末年始と連休ではダメでしたっけ??断片的には知っていても、案外まとめてあるページってないんですかね?
Posted by くま☆ at 2009年03月22日 00:24
でも、この話・・・Drは意外と知らないと言うか、無視と言うか・・・疑義照会しても、「出せる」との答えが多いですね。
お盆休みは「ダメだ」って言っても、医科は出せる、と信じられない回答が返ってきます。
ゆえに、あまり真剣に論じられることがないのではないか?と。
赤信号みんなで渡ればこわくない、みたいに。
で、たまたま指導にあたって、たまたまその指導官が着目して、運悪く指摘を受けないとわからない?
Posted by ぽんた at 2009年03月22日 08:21
くま様、ぽんた様お返事ありがとうございます。
この前新薬の処方を受けた時に「海外旅行」とありましたが、当然問い合わせをしました。
医師の答えは「治療できないじゃないか。どうするんだ。処方通り出して!」とのこと。メーカーも「理由はどうあれ、保険が通らない可能性があります」と言っていたので、それだけは伝えました。医師にはあまり関係ないのでしょうが・・・。
Posted by やす at 2009年03月22日 08:36
>ぽんた様
>やす様
コメントありがとうございます。
あまりとらわれ過ぎてもいけませんが「保険診療」「保険調剤」ですから、一定のルールとそれを理解したうえで行われるという前提がないと成り立ちませんよね。
Posted by くま☆ at 2009年03月27日 22:20
こんばんは。問屋に確認したら新薬でも治療上必要であれば、長期の旅行などの理由で15日以上処方することは可能と返事をいただきました。大丈夫だったんですね。
Posted by やす at 2009年04月05日 00:07
>やす様
情報ありがとうございます。これからまたゴールデンウイークにかけてそんなやりとりがありそうですね。
そういえば、今年は秋にも大型連休がありますね。
Posted by くま☆ at 2009年04月05日 21:32
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