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2009年02月01日
調剤手順の変更はGE使用促進に有効か
毎日新聞に「後発品について常に患者に説明する薬剤師は7人に1人」というニュースがありました。
毎日新聞:後発医薬品:「常に説明」薬剤師の7人に1人 情報不足で
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090130k0000m040015000c.html
元の調査は、沢井製薬が薬剤師に対して行ったアンケート調査です。詳細が以下のリンクからご覧いただけます。
沢井製薬 薬剤師対象調査報告:〜ジェネリック医薬品について、依然として半数を超える薬剤師が“患者さんから尋ねられたら説明”〜
http://www.sawai.co.jp/press/2008/20081212.html
取り上げられている設問は、Q15の以下のものです。
それに対する回答がこちら。グラフで見やすくなっています(クリックで拡大)。
ジェネリック医薬品の説明に対する回答
「後発品について常に患者に説明する薬剤師は7人に1人」という捉え方は確かにできますが、ちょっと見方を変えてみます。話を保険薬局に限定したほうが分かりやすいのでそうします。
設問が複数回答ですので単純に「8割!」というものではありませんが、実に多くの薬剤師が「説明している」と捉えることができます。
「尋ねられたら説明」では、薬剤師として十分に仕事をしていない!とお叱りの言葉が飛んできそうですね。療担規則に違反している?確かにそうかもしれません。
ちょっと話は飛びますが、社会保険指導者研修会の中で「調剤手順を変更することで、ジェネリック医薬品の使用が促進されるのではないか?」という話が出ています。
具体的には、患者から処方せんを受け取ってすぐにレセ入力、調剤を行う方法だと、ジェネリック医薬品の説明や変更に際して二度手間になり、それが変更を妨げているのではないか?ということです。
そこで調剤手順を以下のように変更し、レセ入力や調剤の前に患者インタビューを行うことで、人的資源・時間を有効に活用、ジェネリック医薬品への円滑な変更を促そうということが言われています。
個人的な感想ですが、方法としては悪くないと思います。患者サイドとしても、処方せんを渡したら顔を見ずにすぐ入力という手順よりも、そこで処方内容に言及することで「話を聞いてもらえた」という安心感も出てくるかもしれません。
問題点としては、FAX処方せんの場合はどうするかという点があります。また患者インタビューを行うのは多くの場合薬剤師ということになりますので、人的制約が出てくる可能性もあります。
ただ、従来行われている調剤手順がジェネリック医薬品への変更を妨げているのか、調剤手順を変更することで変更が大幅に増えるかといえば、それについては疑問が残りますね。
資源の有効活用をいうのであれば、以前さつき様からコメントいただきましたように、
といった、根本的な部分から考え直さねばならないでしょうね。
毎日新聞:後発医薬品:「常に説明」薬剤師の7人に1人 情報不足で
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090130k0000m040015000c.html
元の調査は、沢井製薬が薬剤師に対して行ったアンケート調査です。詳細が以下のリンクからご覧いただけます。
沢井製薬 薬剤師対象調査報告:〜ジェネリック医薬品について、依然として半数を超える薬剤師が“患者さんから尋ねられたら説明”〜
http://www.sawai.co.jp/press/2008/20081212.html
取り上げられている設問は、Q15の以下のものです。
「ジェネリック医薬品」が処方可能な場合、あなたは患者さんに対し、「ジェネリック医薬品」についての説明を行っていますか。
それに対する回答がこちら。グラフで見やすくなっています(クリックで拡大)。
ジェネリック医薬品の説明に対する回答
「後発品について常に患者に説明する薬剤師は7人に1人」という捉え方は確かにできますが、ちょっと見方を変えてみます。話を保険薬局に限定したほうが分かりやすいのでそうします。
後発品について常に患者に説明 16.5%
患者さんから尋ねられたら説明 64.0%
設問が複数回答ですので単純に「8割!」というものではありませんが、実に多くの薬剤師が「説明している」と捉えることができます。
「尋ねられたら説明」では、薬剤師として十分に仕事をしていない!とお叱りの言葉が飛んできそうですね。療担規則に違反している?確かにそうかもしれません。
ちょっと話は飛びますが、社会保険指導者研修会の中で「調剤手順を変更することで、ジェネリック医薬品の使用が促進されるのではないか?」という話が出ています。
具体的には、患者から処方せんを受け取ってすぐにレセ入力、調剤を行う方法だと、ジェネリック医薬品の説明や変更に際して二度手間になり、それが変更を妨げているのではないか?ということです。
そこで調剤手順を以下のように変更し、レセ入力や調剤の前に患者インタビューを行うことで、人的資源・時間を有効に活用、ジェネリック医薬品への円滑な変更を促そうということが言われています。
1.処方せん受付
2.処方監査
3.薬歴との突合
4.疑義照会→場合により処方変更
5.服薬指導
6.レセ入力
7.調剤
8.調剤監査
9.印字
10.医薬品の受け渡し
11.領収
個人的な感想ですが、方法としては悪くないと思います。患者サイドとしても、処方せんを渡したら顔を見ずにすぐ入力という手順よりも、そこで処方内容に言及することで「話を聞いてもらえた」という安心感も出てくるかもしれません。
問題点としては、FAX処方せんの場合はどうするかという点があります。また患者インタビューを行うのは多くの場合薬剤師ということになりますので、人的制約が出てくる可能性もあります。
ただ、従来行われている調剤手順がジェネリック医薬品への変更を妨げているのか、調剤手順を変更することで変更が大幅に増えるかといえば、それについては疑問が残りますね。
資源の有効活用をいうのであれば、以前さつき様からコメントいただきましたように、
果たして専門家として薬剤師がどのステージから携わるのがベストで、コストパフォーマンスが最大になるのか
といった、根本的な部分から考え直さねばならないでしょうね。
22:00
| Comment(6)
| 後発医薬品・銘柄変更可調剤
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コメントありがとうございます。
そのコミュを見ていないので何ともいえないのですが、どのような部分で安全が担保できていないのか、先発品との差異はどこにあるのか。
ある程度具体的になってきますともうちょっとアプローチしやすくなるのかもしれませんね。
>後発推進様
コメントありがとうございます。
沢井製薬のアンケートからは判断は難しいですね…。
ただ、負担が高くなるのにGEに変更するのは本末転倒だと思います。「負担金が高くなりますので、先発品で調剤します」まで申し添えればベストなのかもしれませんが…。
実際の患者さんはどれくらい希望されてますかね?
知り合いの薬剤師は印がなかったにもかかわらず何で変えたんだと医者に怒られたとか言ってましたが・・。
調剤する側は普段見慣れている薬や器具ですが、こちらは名前と物が一致しない・・
服薬指導後にレセコンをしないと、「本当の加算にならない」という理想を追求すれば不都合が生ずるためなんでしょうが、5で指導を行なわずあくまで指導前のレセコンは調剤するための作業と捉え(これからやるであろうという予想の加算は一切しない)、調剤・服薬指導後に再計算をとてつもなくすばやくできるシステムか、指導後に領収までタイムラグが生ずるのが自然になるような時間的導線が必要なんじゃないかな?
それには充実した服薬指導(時間的にも内容的にも)が必須になりますが
患者さんは処方せんを見ただけでは、恐らく変更については分からないでしょうね。医院または薬局で説明されて初めて分かるのでは?と思われます。
>まじゃ様
なるほど、確かに話をするのに現物があったほうが分かりやすいですね。
薬袋、薬情、その他帳票類はレセコンと連動して出てくることが多いため、受け取ってすぐに「仮計算」をするのは、とても合理的ですね。