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2009年10月27日
[ケンコーコム]シンガポールに子会社設立は大変残念
ケンコーコムがシンガポールに子会社を設立し、そこから日本に住む個人消費者に向けて医薬品の販売をするそうです。当該サイトはこちら。
ケンコーコム シンガポール - 健康メガショップ
http://sg.kenko.com/
日本国内における第1類、第2類のOTC医薬品と排卵日検査薬など、2432点の商品をラインアップ(09年10月27日)しているということで、サイトを見てみますとガスター10やリアップ×5などが並んでいます。
更には、これまでのケンコーコムのサイトと提携している点が特徴として挙げられます。国内で販売ができない第2類医薬品等を購入しようとすると、
といった案内が表示され、ケンコーコム シンガポールのサイトへのリンクされています。
報道等によりますとこんなことが書かれています。
CNET Japan:ケンコーコム、シンガポールに子会社--日本向けに一般用医薬品のネット販売を開始
http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20402318,00.htm
後藤氏の言葉にもありますように、あくまで「ビジネス」との姿勢で販売に臨むようです。
それから薬事法的に問題ないということも述べられていますが、「問題があるかないか」という以前に、個人輸入という手段をとった時点でそれは「医薬品」ではありませんので、そもそも薬事法の範疇から外れていることになります。
ケンコーコム シンガポールの医薬品購入時に表示される注意事項にもありますが、従って、医薬品副作用被害救済制度の救済対象とはならない、ということです。
(参考)
厚生労働省:医薬品等を海外から購入しようとされる方へ
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kojinyunyu/index.html
個人的な意見ですが、医薬品販売をビジネスとして捉えることについては「スタンスの違い」と割り切ることは出来ても、これはさすがに許容できるものではないと考えます。
副作用被害救済制度なんて滅多に使うものではない、というのは事実でしょう。しかしこうしたセーフティーネットがあるからこそ、医薬品を安心、安全に使用できるのではないでしょうか。
改正薬事法施行時、「悪法といえども、法は法。それに従ってやるつもり」と法令順守を誓ったケンコーコムは、今後の医薬品ネット販売の道筋をつけてくれるのでは?とも思わせてくれました。
しかしこのような法の隙間をついた方法を取るのであれば、医薬品販売者としてのモラルはもとより、企業としての姿勢についても疑問視せざるを得ません。
(関連リンク)
アポネットR:第1・2類は、個人輸入でどうぞ(ケンコーコム)
http://www.watarase.ne.jp/aponet/news/091030.html
ケンコーコム シンガポール - 健康メガショップ
http://sg.kenko.com/
日本国内における第1類、第2類のOTC医薬品と排卵日検査薬など、2432点の商品をラインアップ(09年10月27日)しているということで、サイトを見てみますとガスター10やリアップ×5などが並んでいます。
更には、これまでのケンコーコムのサイトと提携している点が特徴として挙げられます。国内で販売ができない第2類医薬品等を購入しようとすると、
この商品は、ケンコーコムシンガポールで個人輸入できます。
といった案内が表示され、ケンコーコム シンガポールのサイトへのリンクされています。
報道等によりますとこんなことが書かれています。
あくまで現地法人の、ルールにのっとったビジネス
厚生労働省に対しても確認をとり、「日本の薬事法的には問題ないと(回答を)いただいている」
CNET Japan:ケンコーコム、シンガポールに子会社--日本向けに一般用医薬品のネット販売を開始
http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20402318,00.htm
後藤氏の言葉にもありますように、あくまで「ビジネス」との姿勢で販売に臨むようです。
それから薬事法的に問題ないということも述べられていますが、「問題があるかないか」という以前に、個人輸入という手段をとった時点でそれは「医薬品」ではありませんので、そもそも薬事法の範疇から外れていることになります。
ケンコーコム シンガポールの医薬品購入時に表示される注意事項にもありますが、従って、医薬品副作用被害救済制度の救済対象とはならない、ということです。
(参考)
厚生労働省:医薬品等を海外から購入しようとされる方へ
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kojinyunyu/index.html
個人的な意見ですが、医薬品販売をビジネスとして捉えることについては「スタンスの違い」と割り切ることは出来ても、これはさすがに許容できるものではないと考えます。
副作用被害救済制度なんて滅多に使うものではない、というのは事実でしょう。しかしこうしたセーフティーネットがあるからこそ、医薬品を安心、安全に使用できるのではないでしょうか。
改正薬事法施行時、「悪法といえども、法は法。それに従ってやるつもり」と法令順守を誓ったケンコーコムは、今後の医薬品ネット販売の道筋をつけてくれるのでは?とも思わせてくれました。
しかしこのような法の隙間をついた方法を取るのであれば、医薬品販売者としてのモラルはもとより、企業としての姿勢についても疑問視せざるを得ません。
(関連リンク)
アポネットR:第1・2類は、個人輸入でどうぞ(ケンコーコム)
http://www.watarase.ne.jp/aponet/news/091030.html
17:20
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第1・2類大衆薬は海外経由なら通販可能?
Excerpt: ケンコーコム、第1・2類大衆薬を海外経由で通販 東証マザーズ上場で医薬品通販のケンコーコムは26日、日本の一般用医薬品(大衆薬)を販売する通販サイトをシンガポールに開設したと発表した。6月の改正薬..
Weblog: another side of ”d-inf”
Tracked: 2009-10-27 19:47
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第1・2類大衆薬は海外経由なら通販可能?
Excerpt: ケンコーコム、第1・2類大衆薬を海外経由で通販 東証マザーズ上場で医薬品通販のケンコーコムは26日、日本の一般用医薬品(大衆薬)を販売する通販サイトをシンガポールに開設したと発表した。6月の改正薬..
Weblog: another side of ”d-inf”
Tracked: 2009-10-27 19:47
厚労省が、くすりの個人輸入というビジネスをこういうスタイルでも行ってもよいとするのであれば、おそらく模倣する業者が現れるでしょう。これは「国内での通信販売を認めなければ、うちと同じようにまねをする奴がでてくるぞ」という脅しですよ。
自己責任なのに、なぜ薬剤師が相談に答える必要があるのでしょう、こういったビジネスに手を貸す薬剤師の顔が見たいものです。実際は、日本国内で対応するのでしょうが。
関税とかの問題もあるでしょうから、ちゃんとシンガポールから輸出されているかどうかも、関係機関は確認すべきです。
負い目はあるでしょうが、日薬はすぐに声明を、OTCメーカーは商品の納入をストップさせるくらいの対応をしないと、彼らの思うがままです。
来年の春に落ち着くまで約半年、儲けたもんが勝ちでしょうし、後追い組参戦で既成事実を作ってしまう気じゃ?
商魂たくましいですが、自己責任ですむ問題じゃないんですけどね。
勝手に飲んでも、その副作用で病気になれば保険から医療費が払われるんですから。自由をはき違えないで欲しいです。
日本国内で服用する以上は、国内の法に従って買って服用すべきです。
http://kenkousouko.com/
一応県警と厚労省には少し前にメールで問い合わせてみましたが、何も変化無いようですね。一人が声上げただけでも意味がないのかも知れません。
正直に言うと、怒りすら覚えます。
今までの議論は、一体なんだったんでしょう?
と言っておきますw
でも、これを機に、これまで全く規制がなかった医療用医薬品の個人輸入(を隠れ蓑にした輸入代行業)にメスが入ることになるのではないかとかなり期待しています。
さて、厚労省さん、次の一手をどう打ちますか。
まさか投了ってことは・・・!?
本腰入れて頑張ってください。
例の裁判の行方も含めて、今後の行方次第では、ケンコーコムは日本の薬事行政に金字塔を打ち立てることになりますね。
いや、皮肉じゃなくて本気で言ってます。
うーん、なんかワクワクしてきました。
『国内流通している医薬品をそのままの形態で輸出する場合は、薬事法上の規制は全くありません。』
http://www.jetro.go.jp/world/japan/qa/export_10/04A-000925
だそうで、個人だろうが法人だろうが、医薬品の輸出は国内法では制限されないようです。
あとは輸出先の法次第ってことで、実際やってるってことは、勿論シンガポールでは合法なんでしょうね。
ついでに、関税については、以下が参考になりますかね。
外務省プレスリリース「WTO譲許表修正(医薬品関税撤廃)平成20年7月1日」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/h20/7/1181040_912.html
「WTO譲許表の修正及び訂正に関する確認書(医薬品関税撤廃)スライド」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdfs/treaty169_4gai.pdf
国内で流通している医薬品で、このリストから漏れるものとかあるんですかね?
一銭の得にもならいんで、さすがに調べる気になりませんが(^−^;;
ホント、ブレーン頭良すぎ!
ていうか、さすがにコレは一般人の発想じゃ届かないですよねぇ・・・官僚?
あぁでも、医療用医薬品の輸入代行業っていう形態が堂々とやられている以上、その企業のバックについてる弁護士、って筋もありえなくもないかな。
いや、万が一社長のアイディアとかだったら、今の会社辞めてケンコーコムで働きたいです、まじで。
弟子にしてくださいっ!(笑)
簡単に輸出できるんですね?
しかし。クリックするとシンガポールへジャンプは行き過ぎのような気がするんですけどね。麻薬・向精神薬の原料はダメって検索したら引っかかりましたが・・・・リンコデとか少し入ってるのはダメとかにならないんですかね?
厚労省さん!
こういう時こそ、重箱の隅をつついて、法律を解釈して下さい。
箱が日本のままで問題ないのでしょうかね?
あんまり深くは考えてなかったんですが・・・・
麻薬、でなく「原料」って書いてあるけど・・・だめ?かな?やっぱ(苦笑)
劇薬の元は麻薬だろ?って思ったんですが。
誇大解釈して、何とかならないかなあって書いてみたんですが・・・
箱がそのままだから問題ないみたいですよ。
外国語にすると問題みたい。
さつき様の貼り付けてくださったのを見ると。
しかし、結局シンガポールの子会社の倉庫が日本にあるんでしょう?何か釈然としませんね。
どっかで何かに引っかからないんでしょうかね????
コメントありがとうございます。
ツイッターで「ケンコーコム」って検索するとたくさん出てきます、賞賛の声が。ビジネス的にはきっと正しいんですよ。
薬事法は運用も含めて見直し必至ですね。全然先が見えません。
来週の薬局新聞トラックバックニュースに一部コメントを引用させていただきました。よろしくお願いいたします。
ですので、ビジネスとしては当然考えられる手法だと思いました。
が、自分としては医薬品の個人輸入に手を出すつもりはありません。
偽造品・粗悪品が怖いからです。
化粧品であっても、一度は正規品を購入して使用感・香り等を確かめるようにしています。また、定評のあるサイトもしくはメーカー直販に近いもの以外は手を出しません。官能検査がしやすく体に対する影響の少ない化粧品ですら不安を感じるのに、医薬品の個人輸入に手を出す度胸はないですね。
手を出すとしたら、自宅に分析手段を備えるのが先です。
ま、ケンコーコムほどの大手がわざわざ偽造品を販売するとは思ってないですけどね。(^^;;
コメントありがとうございます。
確かにケンコーコムが偽造品を売る可能性は限りなくゼロに近いでしょう。
懸念されることとしては、処方せん医薬品の販売にまで及ぶこと、それから模倣するところが現れ、悪質化してゆく可能性があることですかね。
副作用被害救済制度の救済対象とならないことは言うまでもありませんが。
支社がシンガポールとありますが、形だけ事務所を置いておいて、実際の業務は国内で処理し、国内から発送するのでは?(つまりこれまでどおり)
だって送料650円て、国内宅配便の値段じゃない?国際郵便でありえない金額でしょ??
日本国外からの注文は未対応って・・・対応する気はないのではw
指摘があれば、国内の本社に発送を委託してるとかなんとか言ってごまかすんだろうな。
厚労省や警察よりも、メディアに暴いてもらう方が手っ取り早いかも。
コメントありがとうございます。
アポネット様もご指摘ですが、その辺りの医薬品の流れがどのようになっているのかは、確認する必要があるでしょうね。それこそ「覆面調査」ですね。
確かに650円では到底割に合いそうもないです。
ちなみに、日本郵便によれば、シンガポール―東京間の国際郵便料金は、小形包装物500g、航空便(お届け日数4日)で750円、同400gで610円だそうですよ。
実際に商品がどう動くかは別として、「送料650円」が非現実的な金額と言えるかどうかは微妙かと。
それより国内で「3000円以上の購入で送料無料」の方がインパクトありますけどね(笑)
すみません、イメージだけでモノを書いてしまったので…。そう考えると650円という値段もあながちウソじゃないかもしれないですね。
さつき様の提示くださった料金は日本からシンガポールへの料金で、逆の場合は500gまでで2100円になっていると思います。
(間違ってたらすいません^^;)
いや、仰る通り、この逆輸入の過程において、スタートラインとして、医薬品の所有権だけでなく、実際に商品の国外への移動があるのかどうかが不明ですので、そもそも国際郵便に係る費用を言ってもあまり意味はないんですよね(苦笑)
まぁ、とはいえ、言いだしっぺなんで、一応シンガポールからの国際郵便についても調べてみました。
singapore postのサイト内で計算すると、日本までの送料は400gまでが$14.4、500gまでが$17.9(3-5 (WORKING DAYS))ってのが該当する料金ですね。1シンガポールドルの現在のレートを65円として計算すると、それぞれ936円、1164円ってところです。
まぁ、個包装で送ると確かにそうなりますが、複数のオーダーを一度日本内の拠点(或いは代理店であるケンコーコム)に集めて、そこから国内郵便で送るという形をとれば、価格は割と抑えられるでしょうね。
繰り返しになりますが、実際には商品を海外に動かすかどうかはわかりません(動かさないことに法的に問題があるかどうかは別として)ので、1から10まで机上の理論ですね(笑)
>ここが興味ありますよね〜
どうなんだろう・・・・・
サンプル卸でもうるさかったような気がするので、海外の倉庫には例え法外としても、国内の医薬品管理については、物申して欲しいものです。
コメントありがとうございます。
在庫がある場合は1週間程度で発送と書かれていますが、ない場合は…改めて日本からシンガポールに送るんでしょうかね。
この辺りの流れがどうも見えてきません…というか、ケンコーコムとしては見せる必要もないのでしょうけど。