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2009年11月24日
薬剤師に薬学はいらない…だろうか?
私も最近知ったのですが、毎日の経済ニュースを伝えるオピニオンサイト「アゴラ」というサイトがあります。いろいろな人が投稿できるのですが、こんな記事がありました。
アゴラ:薬剤師に薬学はいらない 井上晃宏(医師)
http://agora-web.jp/archives/807191.html
一部引用しますと、
等々、かなり衝撃的な言葉が並べられ、主に薬学教育に対する批判が展開されています。
大学の人間ではないので教育機関としての薬学部がどうなのか、現状を語ることができないのですが、社会で必要とされる薬剤師と薬学部における薬剤師に隔たりがあるのかもしれません。
薬学部も6年制になり、だいぶ変わってきたとも言われていますが、時代の流れに遅れをとっているのでしょうか。
なんとも皮肉を込め、
と結ばれています。
こういった批判はもちろん薬学部だけでなく、我々現場の人間に対するものとしても、受け止めなくてはならないでしょう。しかし必ずしも氏の主張が全てとは思えない部分もあります。
井上氏の記事の中では「薬剤師はこれだけの仕事しかしていないの?」といった論調を感じ取ることが出来ます。じゃあ医師は、どれだけ立派な仕事が出来ているのか。
突き詰めてゆくと、医師だから、薬剤師だからという職種で括ることは、あまり意味がないように感じます。出身学部や免許の有無に関わらず、高い意識を持って取り組んでいる人はどの世界にもいるでしょう。
「そういった人間が、薬剤師には少ない」と言われるのであれば、それこそが教育が力を入れる部分であり、また職能団体が生涯教育の重要性、方向性を示す部分に違いありません。
記事の冒頭で紹介されていた、林一氏の本はこちら。
・日本の薬学教育―医療の質を高める薬剤師を
(amazon)
井上晃宏氏は他に、こんな内容の記事も投稿していました。
アゴラ:医師増員のため、医学部を廃止せよ - 井上晃宏(医師)
http://agora-web.jp/archives/799263.html
アゴラ:薬剤師に薬学はいらない 井上晃宏(医師)
http://agora-web.jp/archives/807191.html
一部引用しますと、
薬学部は、実験科学の研究教育機関としてなら、それなりに見るべきものがあるのだが、職業教育機関としては論外
家電製品や加工食品の取り扱いに専門職が不要であるように、(工業製品である)医薬品の取り扱いには、何ら技術は必要ない
ピッキングマシーンを養成するのに、6年もの教育年限を義務付けるべきだろうか
等々、かなり衝撃的な言葉が並べられ、主に薬学教育に対する批判が展開されています。
大学の人間ではないので教育機関としての薬学部がどうなのか、現状を語ることができないのですが、社会で必要とされる薬剤師と薬学部における薬剤師に隔たりがあるのかもしれません。
薬学部も6年制になり、だいぶ変わってきたとも言われていますが、時代の流れに遅れをとっているのでしょうか。
なんとも皮肉を込め、
果たして、薬学教育は、薬剤師のためにあるのか、薬学部教員の雇用のためにあるのか、どちらなのだろうか。
と結ばれています。
こういった批判はもちろん薬学部だけでなく、我々現場の人間に対するものとしても、受け止めなくてはならないでしょう。しかし必ずしも氏の主張が全てとは思えない部分もあります。
井上氏の記事の中では「薬剤師はこれだけの仕事しかしていないの?」といった論調を感じ取ることが出来ます。じゃあ医師は、どれだけ立派な仕事が出来ているのか。
突き詰めてゆくと、医師だから、薬剤師だからという職種で括ることは、あまり意味がないように感じます。出身学部や免許の有無に関わらず、高い意識を持って取り組んでいる人はどの世界にもいるでしょう。
「そういった人間が、薬剤師には少ない」と言われるのであれば、それこそが教育が力を入れる部分であり、また職能団体が生涯教育の重要性、方向性を示す部分に違いありません。
記事の冒頭で紹介されていた、林一氏の本はこちら。
・日本の薬学教育―医療の質を高める薬剤師を
井上晃宏氏は他に、こんな内容の記事も投稿していました。
アゴラ:医師増員のため、医学部を廃止せよ - 井上晃宏(医師)
http://agora-web.jp/archives/799263.html
22:30
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| ウラ
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これは病院の話ですが。
これって薬剤師は間違いがないか念のため確認するだけで・・・・調剤は医師じゃないのか?って思います。
薬剤師はコメデカルでありながら、我々は我々って感じで、医師の下だって認識が低いように思います。
服薬指導などなど、自分で勉強して自分の意見を押し付けると言うか・・・・
処方した医師の考えにそうように、をスタートラインにはする人は少ないですよね。
しかし。
その第三者的立場がいい場合も多々あります。
また客観的に医師との距離を持つのが当然との考えもあると思います。
第三者的立場を堅持するとなると、これは批判でなく、別世界の考えでしかありませんね。
やはり、距離をつめるべきか、対岸を眺めるべきか、難しい問題です。
ある意味強烈な皮肉というか・・・
スキルミックスを学び、バイタルをみたり
注射とかもやってね!というエールのように
わたしには受け取れます。
教員への批判はまさにおっしゃる通りです。
6年制の薬剤師を路頭に迷わせないためにも
かなり現場で体を張って存在感を示さねば
ならないと思います。
それに、昔在宅やり始めた時に、私も体温計と血圧計を持って歩いてました。
臨床を重視すると患者さんの体調は気にはなってきますね、色々と。
子供が私立薬学部ですが。
国家試験前には予備校から講師がきて授業があるとか。授業か補習科までの詳細は?ですが、受けないって拒否する選択肢はないみたいだし。
教員で国試対策の授業を組めないのはおかしくないですか?
すなわち国家試験は授業の先にはないってことですよね・・・・
医師は予備校から授業に来ないでしょう?
普通に授業して普通に国家試験合格できないって変ですよ。
その辺が何かがおかしいのかも。
コメントを見る限り薬剤師の職域拡大には賛成してるみたいですしこういう毒舌医師が増えれば薬剤師も腐らなくてすむのになぁ・・・
今となっては医師も薬剤師も金だして試験勉強すればだれでもとれますからね
少なくとも実技試験があるべきだと思ってます
>>ぽんたさん
国立でも私立ほどではないですが10年くらい前から講師を呼ぶ授業があります
受験勉強と全く同じでここを重点的にとかこれさえおさえておけば大丈夫とかそんな感じだったと思います
たとえば東大京大レベルだと勉強期間が2週間くらいで十分です
もともと研究志向なので資格はおまけのようなものなんでしょうけど私は普通に勉強しなくても通るのが問題だと思ってます
当該記事では、林先生が共立で物理学を、とあるようです。はて、林先生は共立でも教鞭をとっておられたのか。
私は昭和薬科大学で林先生の物理学教室にいました。研究室でちまきやら豚足やらごちそうになったのはいい思い出です。
先生の著書の一部を引き合いに出してエキセントリックに記事を書かれてしまうことは甚だ遺憾に思いますが、6年生になって増えた一番の項目は実務実習とおもっておりますので、氏の主張を覆せるだけの実習を用意しなければ、と奮起しております。
師ですから。冷静に。
でも、薬剤師が医師を痛烈に批判した!!という記事が出るくらい薬剤師が頑張ればいいのになぁ・・・
頑張ります。まずは政治家を。
私の文章を、誰もまともに読めてないですね。
薬剤師の職能が広いとか狭いとか、そんなことはどうでもいいんですよ。薬剤師を批判しているのでもありません。
国家資格と結びついた職業教育は、一種の利権であり、それが長期化し、資格取得のハードルが高くなるのは、利権の拡大以外の何者でもないと言っているのです。
やっぱり処方が見てみたいw
医学生を教えてる方が、薬学部を出てきて医学部へ入ってくる人は・・・・って話でしたが。
そのコメントなど読んでいて思いましたが。
医師は、薬剤師=調剤→医療現場のイメージしかお持ちでないのではないかと。
6年生の薬学部を卒業したからと言って、すべてが医療現場で永久に仕事するわけでもなく。
これは基本的に将来必要のない算数や理科を勉強する必要がどこにある?って疑問と同次元のような気がします。
薬局薬剤師をしてると学校薬剤師の仕事が回ってきますし、そうなると環境衛生も必要ですし。
分析などの基礎は直接的には無縁のように思ってもいましたが、先日IFの中のフローインジェクション分析なる方法について調べるにあたり、やはり科学実験の基礎があってよかったと思いました。
薬学部でどういう授業が行われているのかきちんと調査されてのご意見なのか?とも思います。
どこで何が役立つかわかりません。勉強とはそういうものであって、薬学部を「職業教育機関」と言うあたり、薬科大学を専門学校としか見ておられないように思います。
薬学部に入って薬剤師になりたいと思ってみな勉強はしますが、将来他の専門学校卒業のコメディカルと異なり、医師の下で働くことをあまり考えないと思います。
みなはそういう感覚に批判的なのだと思います。
意見には同意できる部分も多々ありますが。
医師であられるのであれば、上から断定的な言い方のご意見もひとつの手法ではありましょうが、内容が内容だけに、文字による相手の受け取り方の違いなど、もう少し配慮がある書き方もあるのではないかなと感じました。
>国家資格と結びついた職業教育は、一種の利権であり、それが長期化し、資格取得のハードルが高くなるのは、利権の拡大以外の何者でもないと言っているのです。
>とありましたが、医師と言う国家資格についてはどのようにお考えになるのでしょうか・・・・
いい悪いは別にしても、医師と薬剤師はある程度距離があって歩いているものと思います。
意見がぶつかることも多々ありますが、違うからこそ第三者的に処方を見れる場合もあります。
コメントありがとうございます。
著者の井上様からもコメントをいただき、感謝申し上げます。
この文章の主張が「国家資格と結びついた職業教育は、一種の利権であり、それが長期化し、資格取得のハードルが高くなるのは、利権の拡大以外の何者でもない」であるということは、読み方が悪かったせいかもしれませんが、読み取ることができませんでした。
もし井上様の過去の執筆物を読んだり、井上様と話をしたことがあれば可能だったでしょうか?
ぽんた様お書きの、
> 処方した医師の考えにそうように、をスタートラインにはする人は少ないですよね
の部分は、薬局の人間としては反省する部分でもありますね。顔が見えないなど、コミュニケーション的な部分の問題も小さくないとは思うのですが、批判的に見てしまうことは少なくありません。
やはり「医師との信頼関係」(これは患者と医師と、また薬剤師と医師の両方の意味が含まれますが)という部分において、それを壊すような言動はすべきではないですね。
とはいえ、近すぎても問題でしょうし、ぽんた様おっしゃるように、適度な距離感を保ちつつ、というのが必要なのでしょうね、言うほど簡単ではないですが。
薬剤師は「疑義照会」のあり方、と言うことになりますが。
となると・・・やはり3者てんでんばらばらの代表だと接点がなさ過ぎるような気もします。
弁護士と検事が法学部を出てから進路が分かれるように、医師と薬剤師も共通した教育も必要ではないのか?と言う気もします。
薬学教育のみならず、医師にも少し基礎学習をお願いしたいと思いますし。
処方箋の書き方、なんて次元から、薬物動態などなども。
共感できる基礎があるとコミュニケーションもスムーズになるかと。
なるほど、「共感できる基礎」というのは大切な概念になりそうですね。教育のあり方についてもいろいろな議論につながるといいのですが。
漢方の認定もさることながら・・・・
「調剤」を認められてる医師が、腸溶錠を簡単に粉砕指示するのはいい加減にして欲しい。
権限がないのなら仕方ないって思いますよ。
医者なんだからってあきらめもつきます。
でも。
調剤できるんですから、医者は。
せめて調剤の基礎をやってない人には調剤を認めるべからずって。
これこそ「認定医」制度を導入して欲しい・・・・です。
こっちは認定医いなければ院外処方にすればいいんだし・・・・
まずそこが共感の第一歩ですね・・・・
しかし。
スタートラインがどちらかと言うと批判的・・・は、医者も感じているんでしょうね・・・だから溝があるんでしょうけど。
でも。
在宅で看護師さんを見てて思いますが・・・
1回出したものを何が何でもちゃんと飲みなさいをスタートラインにするのも・・・どうなのかなあって思います。
やはり継続に対する問題提起は必要だと。
選択の問題は、色々ややこしい話ですが。
私も繰り返しになってしまいますが、医師が(自ら)調剤するケースは稀でしょうしね。同じ建物内にいればいいとか…そんな解釈もありましたっけ?
妙な処方が出たら、そのつど教えてあげればいいでしょう。
医師は調剤権があるだけじゃない。あらゆる医療行為がフリーなんです。
「医師は権限があるんだから、専門家なみに知っていなきゃいけない」
というなら、誰も医師にはなれません。
という言い訳も考えられるが、これも間違っている。若干の薬理学や製剤学の知識は必要だが、それらはすべて本に書いてある。学校教育で教えるとしても、6年どころか1年もあれば十分である。
何の資格もない人(素人)から「それは腸溶錠ですから粉砕は無理ですよ。だってそれは確か本に書いてあったもの」で事が済むのなら薬剤師は必要ないでしょう。 医療も進化し、情報も膨大になっているからこそ必要な教育を受けた人間から、必要なタイミングで、必要な情報を提供してもらう事が必要なのではないでしょうか? 薬剤師は薬の専門家であり、「専門家なみ」に知る必要があるからこそ薬剤師なのです。 井上氏の語る「利権の拡大」は医師への「利権の侵害」を危惧しているかとさえ勘ぐってしまいます。職域を拡げ、薬剤師の幅(可能性)を拡げるために教育をすることの何がそんなにダメなのかよく分かりませんし、ぽんたさんがおっしゃるように医師の六年制、医師の国家資格についてどんな見解があるのか、教えていただきたいです。
のは賛成ですが、それって学校教育である必要なんかないでしょう。
診療放射線技師がペーパークロマトグラフィの実験をしてたり、フーリエ変換のプログラミングをやってたりすることが、職業教育なんですかねえ。
この話題はたぶんいくら言っても医師と薬剤師は平行線なのだと思います。
入学当初からの教育のスタンスが全く違いますから。
医師にしたら、医師の下で働くコメディカル以外の薬剤師は、想像の領域にすら存在しない話なのだと思います。
ゆえに、医師が薬学教育を考える場合は、調剤師なる業種でも別に作られ、処方箋の指示でなく、医師の指示のもとで調剤を行う行為にすればすっきりするのではないかと。
それと。
「妙な処方が出たら、そのつど教えてあげればいいでしょう」
>腸溶錠が何たるかも?で、腸溶錠ですが、と言っても、粉砕の指示を変えない方がいます。
「・・・専門家なみに知っていなきゃいけない」
>専門家なみ、でなく、基礎中の基礎です。
この認識の違いは前者にも通じますが。
くま様には申し訳ありませんが、何度も持論を展開しておりますが、再掲させていただきます。
医師が調剤をもしご自分でされるなら、腸溶錠とは何か?顆粒と細粒と末はどう違うか?
ご存知でなければ調剤を行ってはいけないと思います。
法律上はコメディカルに代行させることは認められておりませんが、薬剤師以外にさせるにあたっても、調剤の責任者は医師です。
ですから、当然「調剤」行為が認められていたなら、薬剤師以外の方が調剤権を持つのであれば、基礎があってしかるべきと思います。
「あらゆる医療行為がフリー」
>しかし、調剤のみは、薬剤師が、処方せんさえあれば単独で行えます。
他は医師の指示の下で、なければ行えません。
ですからコメディカルがいなければ医師がすべて代行できフリーとなっています。
フリーで何でもやるのはいいのですが、その行為には責任もついていると思います。
責任を果たすには、当然基礎を勉強し、適切な判断が必要かと思います。
そうでなければ、きちんと専門の人間にまかせるべきではないか?と思います。
まかせるなら、当然のことながら、教育問題は専門でなければわからない次元の話と思います。
客観的に見た教育に対するご意見は貴重と思いますし、耳を傾けたいと思いますが。
井上様のように、ご自分の指揮下の中にのみしか薬剤師を置いてないお考えでは、たぶんどんなに議論をかわしても平行線のままだと思いますし、感情論にはまっていくだけと思います。
くま様 長文すみませんでした。これでこの話題は終了します。
何のことですか?どこにそんな考えが表れてますか?あなたの思い込みじゃないの?
それと、ぽんたさんは引用符「>」の使い方が独特ですね。その記号は、相手の発言を引用するときに使うんですよ。
法律の文言だけで判断しないでください。
訪問看護師は医師の指示の下で仕事をしているんでしょうか?医療事務職はいちいち医師の指示を仰いでいますか?
薬剤師だって、処方箋があってはじめて調剤ができるんですから、広い意味で「医師の指示の下」で仕事をしているとも考えられます。
ほら、すっぱり割り切れる問題じゃないでしょ?
「医師がこんなことを知らない、あんなことも知らない」なんて言い出したら、診療なんてできません。採血行為ひとつとってみても、毎日やっている看護師の方がうまいのだし。
ただそれは、もっと薬剤師実務に沿ったように薬学の学校教育を変えるべきです。
井上様は、薬学も医学も学校教育は要らない、法学も学校教育を義務化してしょうもないのが増えたと主張されているようですが、学校教育が無いときの法学もおかしな弁護士が少なからずいたわけで。
学校教育を無くして国家試験一発の医師薬剤師の例は他国でも知りません。
家電製品に専門職が不要というのも単に販売員の話であって、改造したり修理したりには電気・電子工学の専門知識が必要になります。
薬も同様に、そのまま販売するだけなら深い専門知識が不要でしょうが、混注したり処方の鑑査するには当然ですが製剤の深い理解が必要です。
>妙な処方が出たら、そのつど教えてあげればいいでしょう。
その「教えてあげる」には、薬学の専門知識が必要なんですよ。
権限についても、強い権限にはふさわしい能力は当然必要です。
能力が足りなければ、権限をその分減らしたらいいのです。
法科大学院制度になって、確実に知識水準は落ちました。また、教育コストは非常に高くなりました。学校教育なんて、マイナス面ばかりでしょう。
>混注したり処方の鑑査するには当然ですが製剤の深い理解が必要です。
深い知識というのは、フィードバック制御の理論すら存在しない、単なる暗記モノの薬理学を学んだり、馬鹿の一つ憶えみたいなコンパートメントモデルの微分方程式を解くようなことですか?
ペーパーテストが解ければ十分ですよ。
様々な議論をいただいておりますが、個人的にはどうも論点を明確に出来ずにいます。それだけ様々な観点があるということなのでしょう。
教育の問題なのか、法律(制度)の問題なのか、単純にどちらだということはもちろん出来ないのでしょうが。
ごく一部を除けば、鍛えられることで成長をします。
医学部でも薬学部でもそうですが、段階を踏んだ養成課程によってやっと一定の水準に達する子達もいます。
そしてそういう層にも一人前に成長してもらわないと、医療の需要に応えきれないという面もあります。
今年は国試合格者が全国で200人でした、では困るのです。
仮に一発試験でのペーパーテストにしたとしても、どっちみちその試験の後に2〜4年程度の修習課程が必要でしょうね。
ペーパーテストでは机上の知識しか保障されていないわけですから。
>深い知識というのは、フィードバック制御の理論すら存在しない、単なる暗記モノの薬理学を学んだり、馬鹿の一つ憶えみたいなコンパートメントモデルの微分方程式を解くようなことですか?
これはまさに、これまでの薬学部のダメなところです。
教育をしている人が臨床を知らない、臨床での活用法を知る人が教育をしていない。
かなりの改善をして、丸暗記や馬鹿の一つ覚えから抜け出す必要があります。
少なくとも自分は学部に対してそういう考えを持ったことが一度もなかったので、その認識の違いにこそ驚きました。
「専門職を養成する場」は必ずしも「専門的な知識や技術を教える場」ではないと思います。
日進月歩で進む知識や技術を、いかに効率よく吸収し自分の血肉にしていくか、その土壌を整え、やり方を学ぶのが「専門職を養成する場」であり、専門教育であって、今ある知識や技術を叩き込むだけなら確かに「バカの一つ覚え」を体現する、応用力に乏しい人材しか作れないでしょうね。
ただ、そういう人材がどこの業界にもいることを考えると、特定の学部教育に問題があるとは言い難いので、むしろ大学に至るまでの教育に問題がある、ということになるのでしょうかね。
「大学は『教えて貰うところ』ではなく、『自ら学ぶところ』である」
高校時代耳にタコが出来る程教師達から言われ続けたものですが、大学を出ているにも関わらず【知】に対する欲求が少ない人間が多いのはなぜなのでしょうか。
そして、実務実習でも我々は学生に『教えてあげる』ことを求められているようですし。
話が逸れましたが、専門職として必要な知識や技術は個々人の経験や努力の中でしか身につかないもので、大学の4年や6年で『教えて貰った』程度では所詮たかが知れているわけです。
(まぁ、だから個人的に薬学6年制はずっと反対の立場なんですが)
ところで、ピッキングマシーンの製造には1年も要らないんじゃないですかね。
半年で十分。
ただし、機械の性能を超える責任を与えるのは無理があるので、発注そのものに対する全責任は発注元である医師が負うべきでしょうね。
って、ナニヤラいつの間にか古き良き開業医の姿が現れてしまったんですがどうしましょう?(^−^)v
オーダリングシステムは、すでに、重複投与や併用禁忌をはじく水準に達しています。人間を使わず、オーダリングシステムに任せるべきでしょう。
また、入院患者の細かい処方変更は病棟で看護師に頼んで行われています。ミスをはじいてくれるのは看護師なのです。
ということで補足です。
私が上で使った「ピッキングマシーン」という単語は井上様のお書きになられた文章から引用させていただきました。
その方が生きた言葉として通じやすいのかなと思いましたので。
従いまして当然私も『ヒト』を意味してこの単語を使いましたが、“マシーン”というくらいなので、『養成』や『育成』という単語はどうにもなじまない。
そこで敢えて『製造』という単語を使った次第です。
一方で、釈迦に説法だとは存じますが、現在薬事法上定義される『調剤』には、必須項目として医薬品に係る情報提供という知識的なスキルが含まれてしまうため、短期間で『製造』された“マシーン”では端からスペックが足り無すぎる=法的責任を負わせるなんてことは出来るわけがない。
中途半端な教育で法的責任を負えなどとは余りに殺生ですから、その辺の教育は「無駄」と切り捨て、使用者側が全責任を負えば良いんですよね。
結果として「医薬品の調製」は“マシーン”に任せても、『調剤』に係る全責任は医師が持つべきですね、という話をさせていただいたのです。
>入院患者の細かい処方変更は病棟で看護師に頼んで行われています。
これに突っ込みを入れると思いっきり脱線してしまうのを承知で突っ込ませてください。
医療資源である医師のマンパワーが恒常的に不足した状態における現実的な対処法としては特に異論はありません。
ただし、医師法や保健師助産師看護師法に精通した医師が、保健師助産師看護師法に精通し、看護師に与えられた業務範囲を正しく理解している看護師に対し業務を割り当て、その看護師が望んで業務に当っている、という状況において、という条件付です。
そして現状多くの医療現場ではそうなっていません。絶対に。
現場の看護師の負担とリスクを無意味に増やし、看護師の離職率の上昇に貢献しているのは、医師の「まぁ、頼むよ」的な思慮に欠けるなぁなぁ感ですよ、とウチの妻(看護師)の話を総合するとそういう結論が出てきます(笑)
看護師がどれ程医療事故のリスクに直面しているのかは十分御承知のことでしょうが、改めてリンクしておきます。
『【日本医療機能評価機構】医療事故、4〜6月は273施設408件‐報告書を公表』(薬事日報)
http://www.yakuji.co.jp/entry16799.html
医療事故情報収集等事業 第18回報告書
http://www.med-safe.jp/pdf/report_18.pdf
その病棟務めの長い看護師だと、医師のミスは大体はじいてくれるものなんですよ。
>その病棟務めの長い看護師だと、医師のミスは大体はじいてくれるものなんですよ
このような考えでは医療ミスは無くなりません
残念です
できるのは、与えられた予算の範囲内で減らすことだけです。
なるほど、それなら、医学部も薬学部も必要ないですね。一般学部を卒業していればいいわけだから。
なるほど、その「大体」から漏れたものが、私がお示ししたpdfファイル中の看護師によるヒヤリ・ハットや医療事故事例だと仰るわけですね。
看護師とはなんとも辛い職種なんですな。
>なるほど、それなら、医学部も薬学部も必要ないですね。一般学部を卒業していればいいわけだから。
もう、いいんじゃないですか、それで。
多くのご意見いただき、ありがとうございます。
しかし話がだんだんと深いところに入り込み、各論どころか「重箱の隅論」になりつつある感じも受けます。
いろいろと考えておりましたら、以前当ブログであったコメントのやりとりを思い出しました。
http://blog.kumagaip.jp/article/4492902.html
井上様とInoue様が同一人物なのかどうか、私には知る由もありませんが、今回のコメントのやり取りと以前の記事の流れが大変似ているように感じます。
有益な議論になりますよう、皆様にお願い申し上げます。
どうも誤解があるようですが、看護師が勝手に判断して処方を変更するなんて話は聞いたことはありません。「頼んでどうこう」ってのは、処方箋を介さずに指示を出すという意味です。
短時間で状況が変わるので、いちいち処方箋を書いてオーダーしていられないですから。
医師法22条の趣旨のとおりです。
それで終わりにしませんか?
不毛な争いに嫌気がさします。
教育にまで行けばなぜ6年も教育を受けての受験資格なのか?という事を言い出したらきりがありません。
法律を変えてもらうしかないのではないでしょうか。
井上さんはの周りには看護師さえ必要なのかさえ疑わしく思えます。
つまり自分のミスを拾ってくれるのなら誰だっていい。知識を持っているなら一般職だっていい。そうとしか聞こえません。
あなたが医師を目指した理由は何ですか?
絶対王政の王様になりたかったのでしょうか?
であれば、何も言うことはありません。
私たちは自分のするべき仕事をするだけです。
全く誤解はありませんのでご安心を。
力の無い医師の下で働く看護師の精神的苦痛を思って同情しただけです。
医師法22条には医師がミスをするなんていう前提は含まれていませんのでね。
だいたい、看護師が医師のミスを大体はじいてくれるとか、なんともはや・・・
病棟の看護師に直接言ってみたことあります?
そこ、すごい興味あるんですけど。
医師のミスを看護師が『大体』はじいてくれているのだとしたら、それは単に看護師がその医師を“危険人物”として重点的にマークしているだけですから。
こんなところで優秀な頭脳を浪費するのはホント勿体ないです。
ミスを「予算の範囲内で減らす」ために是非お知恵を絞って現場で頑張ってください。
個人的には今後のご活躍をご期待申し上げております。
これからどんどん経験を積まれる立場のようです。
そのとおりですが、何か?
MSWには国家資格はありませんが、立派に仕事をしています。医療事務も同様。
医師のミスを経験豊富なコメディカルが修正してくれるというのは現場の常識です。処方箋の書き方だって薬剤師に教わるのです。
何がおかしいのでしょうか?
>病棟の看護師に直接言ってみたことあります?
「あれは間違いでした。どうもありがとう」
といつも言っています。それが何か?
自身のブログを作成しそこに書けばいいのではないですか?荒らして楽しいですか?
ご自身のお名前で書き込まれているのでしたら、どこの病院で働いているのでしょうか?
前にも書きましたが、どれだけ書かれても平行線でしかありません。
これだけ皆が書いていてもそれが肌で感じられないのでしょうか?
言葉も乱暴で礼節を欠いています。
医師である以前に、人間として良識があるとは思えません。
厚生労働省で検索したら、医師に登録されてる方は2名。平成17年と20年。
まだまだお若いと思います。
皆様、経験豊富な医師との前提で話をしていても仕方ないと思います。ごく部分的な環境しかまだご存知ない方です。
くま様、また割り込んですみません。
本当に最後にします。
〜してくれてあたりまえ。それの何が悪い?
これはもう医師とか薬剤師とか以前の問題ですね。
お互いに助け合ってる、教わっているありがたみや感謝の気持ちがない以上、もはや何を言っても無駄でしょう。
最後に、ここはあなたには場違いです。
少なくてもまともに返答してくれてる方に対しての暴言はとても不快です。
自分も,これで最後にします。
くまさん、失礼しました。
自分の立場抜きにして
こんなお医者にはかかりたくないなぁ。
大変不快な思いをさせてしまい、申し訳ありませんでした。
>井上様
大変申し訳ありませんが、今後の書き込みはご遠慮いただきますようお願いいたします。
他の皆様におかれましても、お気持ちはよく分かりますが、火に油を注ぐようなコメントはご自重ください。
なお、一部コメントが誹謗中傷に当たると判断しましたので、管理人裁定にて削除させていただきました。
対応が遅れましたことをお詫び申し上げます。