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2009年12月22日
[review]神様のカルテ
「現役医師が医療現場を描いた」とか「第十回小学館文庫小説賞を受賞」といったことがクローズアップされるこの本ですが、純粋に良本と言っていいでしょう。
あらすじは私が説明するのも野暮なので、公式サイトをご覧下さい。
小学館:神様のカルテ あらすじ
http://www.shogakukan.co.jp/karte/story/index.html
これは私が薬局で働いているから感じたことなのかもしれませんが…。
物語の中で、高度医療を行う大学病院と市中病院の対比がされています。文中、市中病院を「底辺」という言葉を用いて表される部分も何ヵ所かあります。
少し前に「薬剤師は医療をやっているのか?」といった話題もありましたが、大学病院-市中病院の対比と、医療における薬局の位置づけとがオーバーラップするような、そんな感覚も覚えました。
物語の中で、医療における「役割分担」といった話もひとつのテーマとしてあるのですが、誰もが高度医療をしていたら、それこそ立ちゆかなくなってしまうでしょう。
自分の立ち位置を振り返り、また日常の業務やモチベーションについて確認できる1冊でした。
・神様のカルテ
22:00
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| 本
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逆にがんじがらめになっている印象を受けます。
決して進化してないんですよねぇ・・・
それでも平均年齢とか決して下がっていくわけではないのに、医療費がかかりすぎているだの言われ、非難を浴びる・・
なんなんでしょうねぇ??
医療費を下げるのを目的にするならDVT対策とか無駄でしかないんですよねぇ・・・
「大学病院は以前は色々な意味で凄かったと思いますが、今はDPCという枠組みで、制限だらけです。」
昔のお医者さんって人間的にも尊敬できたし、色んなことを知っていました。
内科のDrでも逆まつげ抜いたり、外科のお医者さんでも糖尿病をわかっていたし・・・・
何なんでしょうね・・・・
今って、読んでないんですが、「底辺」の言葉に私も引っかかりました。
今の(一部ですが)人たちって、大学病院以外を見下してるって話し方をしますよね。
エリート意識の塊と言うか・・・・
そりゃあ、エリートですけど・・・・
一般庶民とエリートは違うんだって感覚で診られるのって・・・・なんか嫌ですね。
同じ医者同士でも、見下すんだから、薬剤師なんて当然ですね。
近くの中小病院さん(療養型)に、大学からDr来るんですが・・・・
「こんなレベルでは、こんな小さな病院は」ってよくいいます。
ついこないだまでは考えられなかったですね。
医者同士の年功序列は徹底してたから。
でも。
何かが違うって話していていつも思います。
そこの病院長は患者さんを大切に患者さん第一で考えるし。
自分の治療は「絶対」正しいって話し方するんですよね、大学からきた先生。
それに、そういう人たちって・・・
自分の専門しか知らない、興味がない。関係ない。
患者の望みは、病を治したい、だけなのに。
それは僕の領域じゃないって言葉を聞きたいわけじゃないですよね。
近頃開業した若い世代って「流行らない」ってよく聞きます。
上から目線のまま開業したって誰にも相手にされませんよね。
それにDPCでやること頭打ち。
しばりを受けない癌(この認識は不確かです、包括内だったらすみません)に対しては積極的。
お金が天から降ってくるわけではないですが、お金主体、自分中心。
確かに医療は崩壊し、そのうちに、医療を受けられるのは金持ちだけの世の中(自費)になるんでしょうね。
すみません、多々言葉が悪く。
でも、何か庶民と今の医療行政(学会主導)が目指すところは、何かが違うし、このまま行けば、多くの庶民は「切り捨て」なんだろうなあって思います。
コメントありがとうございます。
小説の中でも、そういった現状に対して問題を投げかけていました。
読み始めたら数時間で読み終えてしまうのですが、読了後にいろいろと考えが巡りますね。
著者のインタビュー、こちらで見ることができましたので、興味がありましたらどうぞ。
http://www.cyzo.com/2009/10/post_3038.html
コメントありがとうございます。
この本の筆者も、患者さんとどう向きあうかということを小説を通じて語りかけているのだと感じました。
常に頭の中において、意識してゆかねばならない問題ですね。