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2007年04月05日
[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS
薬局新聞社が紙面改革キャンペーンをすることは以前の記事で書きました。
2007/03/27 薬局新聞社が紙面改革キャンペーン
その一環としてWeb連動企画−「週刊トラックバックニュース」と題したコラム的なものですが−もあり、記事を担当することになりました。
転載許可をいただき、毎週木曜日には当ブログにアップする予定でいます。薬局新聞を見て初めてサイトを訪れたという方も、ぜひコメント等いただければ幸いです。
今回はプロローグで、ちょっと長めの記事です。読みやすくするために適宜改行を入れました。
レセプトの電子化が数年前に始まり、この4月から「試行的」ではありますがレセプトオンライン請求が始まります。そして数年後には請求がオンラインのみに限定されることになります。「オンライン請求をできない薬局はやめろということか?」という声に代表されるように、オンライン化をわくわくしながら見ている人よりも、苦々しく思っている人の方が多いというのが現状かもしれません。
レセプトコンピュータに代表されるように、私たちが薬局業務を行うに当たって今やパソコン無しということは考えられません。パソコンは薬局のルーチン業務にかかる負担を大きく減らしたはずです。しかしそもそも業務軽減を目的に導入されたパソコンですが、そのために多額の費用や多くの時間を割かねばならず、「これじゃ本末転倒だよ!」といった不満の声もあるのではないでしょうか。
インターネットに目を転じてみますと、ウィンドウズ98が世に出されインターネットが爆発的に普及し10年が経とうとしています。この間ネットは大きな変貌を遂げ、今日では「ウェブ2.0」が隆盛です。この「ウェブ2.0」というのはソフトが1.0から2.0へバージョンアップするように、次世代ウェブの象徴的な言葉として使われています。
インターネットもやはり私たちの生活に大きな変化を及ぼし、なくてはならない存在になっています。そして速度はゆっくりではあるかもしれませんが、今後その傾向はますます顕著になっていくのではないかと思います。
しかし忘れてならない大きなことがあります。それはパソコンもネットも「ツール(道具)であって目的ではない」ということです。レセコンを入力するその最終的なところには患者さんがいますし、ネットの画面の向こう側には様々な人がいます。立場はいろいろですが、相手とのコミュニケーションを容易にしたりサポートしたりしてくれるのが、パソコンでありネットなのです。パソコンやネットが目的とはなり得ませんが、目的を達するためにせっかくの便利なツールを利用しない手はありません。
当薬局のウェブサイトに併設した「薬局のオモテとウラ」(http://blog.kumagaip.jp/)というブログを始めて約1年3ヶ月が経ちます。ブログをはじめるまでは「個人の日記的なものを大衆に公開して何になるだろうか?」という思いが正直ありました。懐疑的な思いを抱きつつ、またあまり計画性を持って始めたわけではありませんでしたが、しかしそこから得られるものは予想をはるかに超えたものでした。
一つは多くの人との繋がりができたということです。会ったことも話したこともない人々とブログ上でコメントを交わし多くの情報をやりとりしていく中で意識の共有が行われ、考えに異なる部分はあるもののそこから緩やかな仲間意識が生まれてきます。ネットというツールがうまく機能し、膝を突き合わせ、酒を酌み交わすのと同じような、しかし新しいコミュニケーションの形が出来ていると感じます。
もう一つはブログを通じた自己の成長です。「ウェブ進化論」でおなじみの梅田望夫氏はその著書の中で「ブログは個にとっての大いなる知的成長の場である」と述べていますが、まさしくその通りです。休日を除くほぼ毎日ブログを書いていますが、自分の納得のいく、質の高いものが連日書けるわけではもちろんありません。しかし何かしらブログに文章を書き表現することを通じて、またコメントを通じた一連のやり取りの中で得られることは計り知れません。
私たちはパソコンやネットを利用していますが、現時点で利用できているのはまだそのわずかな部分であり、多くの可能性が残されているのではないかと思います。パソコンやネットですべてのことができるわけではないですが、それらを利用することによって従来では考えられないような大きな価値を生み出すことも可能です。
これから先好むと好まざるとに関わらず、薬局の中でパソコンの占める割合が増えることはあっても減ることはないでしょう。パソコンやネットを上手に取り入れ、いかに付き合っていくかといったことを少しでもお伝えできればと考えています。
(プロフィール)
熊谷信(くまがいしん・33歳) 信州大学経済学部を卒業後、トヨタ系ディーラーにて自動車の販売に携わるが「自分で薬局を開きたい」との思いから社会人入試を経て東邦大学薬学部へ入学。卒業研究で「外国人向け薬局店頭対応マニュアルWeb版」を作成。卒後、長野県上田市のイイジマ薬局に2年間勤務の後、地元上伊那へ戻り伊那市でくまがい薬局を開局、3年が経つ。長野県薬剤師会保険医療委員、上伊那薬剤師会理事を務める。
薬局新聞社ONLINE
購読はこちら:薬局新聞
2007/03/27 薬局新聞社が紙面改革キャンペーン
その一環としてWeb連動企画−「週刊トラックバックニュース」と題したコラム的なものですが−もあり、記事を担当することになりました。
転載許可をいただき、毎週木曜日には当ブログにアップする予定でいます。薬局新聞を見て初めてサイトを訪れたという方も、ぜひコメント等いただければ幸いです。
今回はプロローグで、ちょっと長めの記事です。読みやすくするために適宜改行を入れました。
レセプトの電子化が数年前に始まり、この4月から「試行的」ではありますがレセプトオンライン請求が始まります。そして数年後には請求がオンラインのみに限定されることになります。「オンライン請求をできない薬局はやめろということか?」という声に代表されるように、オンライン化をわくわくしながら見ている人よりも、苦々しく思っている人の方が多いというのが現状かもしれません。
レセプトコンピュータに代表されるように、私たちが薬局業務を行うに当たって今やパソコン無しということは考えられません。パソコンは薬局のルーチン業務にかかる負担を大きく減らしたはずです。しかしそもそも業務軽減を目的に導入されたパソコンですが、そのために多額の費用や多くの時間を割かねばならず、「これじゃ本末転倒だよ!」といった不満の声もあるのではないでしょうか。
インターネットに目を転じてみますと、ウィンドウズ98が世に出されインターネットが爆発的に普及し10年が経とうとしています。この間ネットは大きな変貌を遂げ、今日では「ウェブ2.0」が隆盛です。この「ウェブ2.0」というのはソフトが1.0から2.0へバージョンアップするように、次世代ウェブの象徴的な言葉として使われています。
インターネットもやはり私たちの生活に大きな変化を及ぼし、なくてはならない存在になっています。そして速度はゆっくりではあるかもしれませんが、今後その傾向はますます顕著になっていくのではないかと思います。
しかし忘れてならない大きなことがあります。それはパソコンもネットも「ツール(道具)であって目的ではない」ということです。レセコンを入力するその最終的なところには患者さんがいますし、ネットの画面の向こう側には様々な人がいます。立場はいろいろですが、相手とのコミュニケーションを容易にしたりサポートしたりしてくれるのが、パソコンでありネットなのです。パソコンやネットが目的とはなり得ませんが、目的を達するためにせっかくの便利なツールを利用しない手はありません。
当薬局のウェブサイトに併設した「薬局のオモテとウラ」(http://blog.kumagaip.jp/)というブログを始めて約1年3ヶ月が経ちます。ブログをはじめるまでは「個人の日記的なものを大衆に公開して何になるだろうか?」という思いが正直ありました。懐疑的な思いを抱きつつ、またあまり計画性を持って始めたわけではありませんでしたが、しかしそこから得られるものは予想をはるかに超えたものでした。
一つは多くの人との繋がりができたということです。会ったことも話したこともない人々とブログ上でコメントを交わし多くの情報をやりとりしていく中で意識の共有が行われ、考えに異なる部分はあるもののそこから緩やかな仲間意識が生まれてきます。ネットというツールがうまく機能し、膝を突き合わせ、酒を酌み交わすのと同じような、しかし新しいコミュニケーションの形が出来ていると感じます。
もう一つはブログを通じた自己の成長です。「ウェブ進化論」でおなじみの梅田望夫氏はその著書の中で「ブログは個にとっての大いなる知的成長の場である」と述べていますが、まさしくその通りです。休日を除くほぼ毎日ブログを書いていますが、自分の納得のいく、質の高いものが連日書けるわけではもちろんありません。しかし何かしらブログに文章を書き表現することを通じて、またコメントを通じた一連のやり取りの中で得られることは計り知れません。
私たちはパソコンやネットを利用していますが、現時点で利用できているのはまだそのわずかな部分であり、多くの可能性が残されているのではないかと思います。パソコンやネットですべてのことができるわけではないですが、それらを利用することによって従来では考えられないような大きな価値を生み出すことも可能です。
これから先好むと好まざるとに関わらず、薬局の中でパソコンの占める割合が増えることはあっても減ることはないでしょう。パソコンやネットを上手に取り入れ、いかに付き合っていくかといったことを少しでもお伝えできればと考えています。
(プロフィール)
熊谷信(くまがいしん・33歳) 信州大学経済学部を卒業後、トヨタ系ディーラーにて自動車の販売に携わるが「自分で薬局を開きたい」との思いから社会人入試を経て東邦大学薬学部へ入学。卒業研究で「外国人向け薬局店頭対応マニュアルWeb版」を作成。卒後、長野県上田市のイイジマ薬局に2年間勤務の後、地元上伊那へ戻り伊那市でくまがい薬局を開局、3年が経つ。長野県薬剤師会保険医療委員、上伊那薬剤師会理事を務める。
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18:41
| Comment(6)
| 週刊トラックバックNEWS(連載終了)
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深く同意します。そういう意味では高度な操作が、かんたんに行える時代に現在いることに感謝しています。
ただ、機器の不具合などで患者さんに迷惑をかけてしまうことは本末転倒だと思うので、あまり依存しすぎないように、とも考えています。
>ブログに文章を書き表現することを通じて
実際、文章にしていく過程で、考えがまとまることは多いですね。
>コメントを通じた一連のやり取り
ちがった切り口のヒントをいただけることっておおいですよね。
あと、プロフィールの卒研の題材の目のつけどころがすごいと思いました☆
どさーっと注文入れてドリンクの後に来たのが冷麺でした・・・おいっ( ̄△ ̄#) ウラー
また、小さい子供が居て「白ごはん」だけ先にもってきてもらいたくてその旨も伝えたはずなのに、あんまり遅いから聞くと「順番でやってます」の一点張り・・・マニュアル化されすぎて急なことに対応できていない
挙句の果てにデザートの注文入れてから30分以上放置(なぜ?)
↑この放置ってのがミソで、PC端末あるから用事があればそれ使うだろ!的な意識がうかがえました・・・・
薬局でも人件費は大いに気になるところですが、PCが受け持つところと人が必ず介在しなければいけないところ・・・バランスの見極めが大切ですよね。くま☆さんのこれからのブログも楽しみにしてます。
さすが、Web2.0薬局さん・・・・・全然関係無いですが、私の母親は真田町出身なんですよね(笑)
いつも読ませていただいてます。
私もこの意見に同感です。電子薬歴になっても、薬歴は、最終的には患者さんのためにあるものですし、私たちの患者サービスをよりよいものにするためのものであるということ、あらためて認識しました。
また読ませていただきますね。
>一つは多くの人との繋がりができたということです
そうですね。
ブログを通じていろいろな方とお話をし、いろいろな考え方や多くの知識を共有できる事はすばらしいことだと思います。
これからも興味深い記事をどしどし書いてください。
お願いします。
コメントありがとうございます。
どんな形になるのか正直予想がつかないのですが、面白い展開になればいいなと思います。
自分が記事を書くというよりは、面白そうなテーマを探してきて、そこにどういった叡智が集まるか、という点により惹かれます。