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2010年10月16日

写真で見る「イナビル吸入粉末剤20mg」(容器見本)

イナビルパンフレット


第一三共から発売される抗インフルエンザウイルス薬「イナビル吸入粉末剤20mg」、いよいよ2010年10月19日に発売されることになりました。

第一三共:抗インフルエンザウイルス薬「イナビル吸入粉末剤20mg」発売日のお知らせ
http://www.daiichisankyo.co.jp/news/detail/003792.html

それに先立って、容器見本をいただきましたのでご紹介します。

イナビル吸入粉末剤20mgの容器見本は、「空容器見本」と大きく書かれ、アルミの包装に入っています。中に薬剤は入っていません。

イナビル容器見本1

ひっくり返すと吸入手順が写真付きで書かれています。「ラベルははがさず使用」することが、まず最初に記載されています。

イナビル容器見本2

中身を出してみたところ。「空容器見本」「デモ用」と大きく書かれていますね。モノクロであるところが、いかにもデモ用です。

イナビル容器見本3

上の写真で見ますと結構大きいかと思うのですが、セレベントディスクヘラーと並べてみますと、その大きさ…というか、小ささがお分かりいただけるかと思います。市販の目薬の容器並と思ってください。

イナビル容器見本4

厚さはこんな感じです。「何故リレンザでなく、セレベントと比べるのか?」というツッコミはご容赦ください(苦笑

イナビル容器見本5

(2010.10.26追記)
さてアルミ袋から取り出して吸入…となるわけですがその前に、吸入容器の底をテーブルなどの上で「トントントン」と軽く叩く必要があります。これは、内部の薬剤が凝集を起こしている可能性があり、それをほぐすためです。

手順どおり、向かって左側の1を押したところ。まず、この状態で吸入することになります。

イナビル容器見本6

更に向かって右側の2を押したところ。押す部分にはシールがされていますが、特に問題なく押すことができました。

イナビル容器見本7

(2010.10.26追記)
1、2の順でそれぞれ吸入を行うわけですが、薬剤の吸い残しをなくすため、もう一度その手順を繰り返すことが推奨されています。また「吸入してから2-3秒息を止める」「咳を我慢する」「吸入口に息を吹きかけない」等の注意点が挙げられています。

これは下から撮ったところ。縦長に細くラインがあるのが見えますでしょうか。

イナビル容器見本8

こちらは吸入口。ちょっとピントが合っていませんが、中の部分にラインが見えますね。

イナビル容器見本9

注意点として、吸入するに当たって左右を押し込むことで薬剤がセットされるのですが、その際、しっかりと押しこむことが必要です。

下から撮った写真の中央部分に細長いラインが見えましたが、薬剤の充填された部屋の下側にも同様のラインがあり、それが外容器のラインと重なることで、空気の通り道ができるような構造になっているからです。

逆の言い方をすると、しっかり押し込まないと空気の通り道ができず、吸入をしても薬剤が滞ってしまうことが予想されます。底の空気孔を塞がないようにするのも忘れないようにしないとですね。

You Tube:[chap3]イナビル吸入方法〜吸入指導にあたって〜
http://www.youtube.com/watch?v=xscJ0TIDRYM




(関連記事)

2010/09/17 1回完結のインフルエンザ治療薬「イナビル吸入粉末剤20mg」
http://blog.kumagaip.jp/article/40780379.html


ウイルスってなんだろう (岩波ジュニア新書)
ウイルスってなんだろう (岩波ジュニア新書)

この記事へのコメント
発売されたのは、いいけど。メーカーが価格制いしていたらマズイと思うな。新薬創出うんぬんを狙うのはわかるけど、卸に対して納入価を指定するのはマズイよね。
Posted by santa at 2010年10月23日 11:14
>santa様
コメントありがとうございます。
納入価についての取り決めがあるのかどうか、私は分からないのですが、メーカーとしては安売り路線は取らないということなのでしょうね。

実際使ってみてどうなのか、というのはこれから出てくるでしょうが、現時点では割とどっしり構えているような印象を受けます。
Posted by くま☆ at 2010年10月23日 21:50
先日、MRに製品説明して貰いました。
デバイスは意外に良い感じ。
最初は小さくて、使いづらそうなイメージでしたが、1.2hpaという吸引力が「息を吐いたあとに普通に息を吸う力」という点で、小児に対する使用も意外にスムーズにイケそうです。
まぁ、難点といえばカートリッジ部をスライドさせるために結構力が必要というところでしょうかね。

それと、投薬時に吸入させるにしても、使用後のデバイスがハイリスクな感染性廃棄物となり、廃棄までの管理が非常に難しいなと。

ちょっといろいろ考えてます。
Posted by さつき at 2010年10月24日 09:19
>さつき様
コメントありがとうございます。
廃棄のことまで気が及びませんでしたが、確かに扱いに注意を要しますね。その場で吸入したものを「お持ち帰りください」というわけにもいかないでしょうし。

私は容器見本を動かしたのですが、カートリッジのスライドには、確かに力が必要でしたね。しっかりスライドする必要があるだけに、そこも大きなポイントになりそうです。
Posted by くま☆ at 2010年10月24日 23:03
ネット上で散見されますが皆さん「吸入前に容器を叩いて薬剤を下に集める」「吸入を確実にするために2回繰り返す(大人では計8回吸入する)」手順を省略してのご紹介になってしまわれていらっしゃるのはなぜなのでしょうか?
耐性ウイルスを増やさない為に、吸入量の不足を生じさせないことはとても重要なはずですが…。
Posted by 通りすがり at 2010年10月26日 15:44
>通りすがり様
ご教示いただきありがとうございます。
ご指摘いただきました2点について、当記事に追記いたしました。
お気づきの点がございましたら、再度コメントいただければ幸いです。
Posted by くま☆ at 2010年10月26日 21:18
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