先日、日本緑内障学会が東日本大震災後の被災地における診療のために、点眼薬一覧を作成、公開したことをご紹介しました。

2011/04/17　日本緑内障学会が被災地支援として点眼薬一覧を作成・公開
http://blog.kumagaip.jp/article/44395581.html

今回は、もしかするとケアがあまり十分でない、認知症をはじめとした高齢者に対しての被災者支地をご紹介しようと思います。

▽ 認知症介護研究・研修東京センターケアマネジメント推進室が運営している「いつどこ」ネットで公開されている支援ガイド。

これまでの震災時の避難所での支援体験をもとに、避難所で認知症の人と家族らが少しでも安心して過ごせるために作成されたものだそうです。pdf版も以下のリンクからダウンロードできます。

「いつどこ」ネット：避難所でがんばっている認知症の人・家族等への支援ガイド
http://itsu-doko.net/support_refugees/

▽ 日本認知症学会のサイトで公開されている、認知症の人と家族の支援マニュアル。「介護用」と「医療用」の二本立てになっています。

被災した認知症の人と家族の支援マニュアル＜介護用＞(pdfファイル)
http://dementia.umin.jp/kaigo419.pdf

被災した認知症の人と家族の支援マニュアル＜医療用＞(pdfファイル)
http://dementia.umin.jp/iryou419.pdf

▽ 日本老年医学会が作成した資料。「試作版」となっているのは、平成23年度中に完成するよう作成中のものだったからですね。この度、支援のために公表されたようです。

「一般救護者用・災害時高齢者医療マニュアル」（試作版）第2版（全25頁）
http://www.jpn-geriat-soc.or.jp/member/kaikai/koku_saigai-manual.html

「高齢者災害時医療ガイドライン」（試作版）（全329頁）
http://www.jpn-geriat-soc.or.jp/member/kaikai/koku_saigai-guideline.html

▽ 兵庫県立大学看護学研究科COEプロジェクトが作成しているサイト。高齢者編だけでも「災害発生初期」「災害復旧・復興期」「ボランティア活動をする人向け」等、かなりの充実ぶりです。

人で探す役立ちマニュアル　高齢者編｜災害看護　命を守る知識と技術の情報館
http://www.coe-cnas.jp/group_senior/manual/index.html

認知症患者さんに対しては、在宅をやっているような薬局であれば理解も進んでいるかもしれませんが、まだまだ十分でないこともあるでしょう。ましてや災害時のようなケースであれば尚更です。

ご紹介したマニュアルやガイドライン等を読んだからといって直ちに対応できるようになるわけではありませんが、基本的な知識として習得しておくのがよいかもしれませんね。


▽ 認知症 よい対応・わるい対応―正しい理解と効果的な予防