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2011年12月26日
3度目の正直なるか?生活保護受給者に後発医薬品
財務省のHPに、来年度の社会保障関係予算のポイントというPDFファイルがあります。
財務省:平成24年度社会保障関係予算のポイント(PDF)
http://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2012/seifuan24/yosan012.pdf
ここに、生活保護医療の適正化について書かれていまして、その中で、後発医薬品についても触れられています。その部分を抜粋します。
ということで、生活保護受給者に対して、後発医薬品の使用促進策が明記されています。
ご存知のように、生活保護受給者に対する後発医薬品使用促進が言われるのは、これが初めてではありません。過去に2回ほど、こんな話が出ています。
2011/02/08 [日経DI]「生活保護受給者に後発品」報道に思う
http://blog.kumagaip.jp/article/43298135.html
2008/04/19 生活保護における後発医薬品の取り扱い
http://blog.kumagaip.jp/article/14202055.html
2008/05/22 [薬局新聞]週刊トラックバックNEWS47
http://blog.kumagaip.jp/article/15153092.html
通知が撤回されたり、あるいは一部で話題に登った程度だったりと影響の程度は違いますが、いずれもうまくいっていないということです。
その理由としては、後発医薬品そのものというよりは、導入の手法だったり、或いはそれに対する感情的な部分の方が大きかったのではないか、というのが多くの方の意見が一致するところと思います。
じゃあ今回の財務省の資料に書かれているのはどうなのかと言いますと、一番の核になる部分には、
と書かれています。気になるのは「一旦」服用することを「基本」としつつも、「本人の意向」が尊重されるという、何とも玉虫色の表現です。
そしてこの記事によりますと、
ということで、新たな方法が取られるようです。
ただ、じゃあどうやって、あるいはどの程度後発医薬品の服用を促すのか、そして薬局とどのような形で連携をしてゆくのか、という部分についてはまだまだ見えて来ません。
見通しとしては、
ということのようですが、その「一旦」使用するのに、分割調剤を活用するといった話もあるようです。果たして目論見通りにゆくのでしょうか。
それ以前に、生活保護の制度自体を何とかしなければいけないとか、薬剤費だけでなく医療費全体のことを考えなければならないとか…。課題が山積していることに間違いはないですね。
▽ 消化器の基本薬を使いこなす―一般医も知っておきたい使い方のヒントと処方例 (Bunkodo Essential & Advanced Mook)
財務省:平成24年度社会保障関係予算のポイント(PDF)
http://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2012/seifuan24/yosan012.pdf
ここに、生活保護医療の適正化について書かれていまして、その中で、後発医薬品についても触れられています。その部分を抜粋します。
2 生活保護医療の適正化
医療全体で後発医薬品の使用促進に取組んでいる状況等も踏まえ、生活保護医療における後発医薬品の新たな使用促進策を実施。
具体的には、生活保護受給者に理解を求めた上で、後発医薬品を一旦、服用することを基本とする。ただし、本人の意向を尊重。
また、電子レセプトを活用し、生活保護受給者に関する請求が突出して多い医療機関等に対する点検を強化するなど、生活保護医療の適正化を行う。
(上記の効果額▲124 億円)
ということで、生活保護受給者に対して、後発医薬品の使用促進策が明記されています。
ご存知のように、生活保護受給者に対する後発医薬品使用促進が言われるのは、これが初めてではありません。過去に2回ほど、こんな話が出ています。
2011/02/08 [日経DI]「生活保護受給者に後発品」報道に思う
http://blog.kumagaip.jp/article/43298135.html
2008/04/19 生活保護における後発医薬品の取り扱い
http://blog.kumagaip.jp/article/14202055.html
2008/05/22 [薬局新聞]週刊トラックバックNEWS47
http://blog.kumagaip.jp/article/15153092.html
通知が撤回されたり、あるいは一部で話題に登った程度だったりと影響の程度は違いますが、いずれもうまくいっていないということです。
その理由としては、後発医薬品そのものというよりは、導入の手法だったり、或いはそれに対する感情的な部分の方が大きかったのではないか、というのが多くの方の意見が一致するところと思います。
じゃあ今回の財務省の資料に書かれているのはどうなのかと言いますと、一番の核になる部分には、
生活保護受給者に理解を求めた上で、後発医薬品を一旦、服用することを基本とする。ただし、本人の意向を尊重
と書かれています。気になるのは「一旦」服用することを「基本」としつつも、「本人の意向」が尊重されるという、何とも玉虫色の表現です。
そしてこの記事によりますと、
福祉事務所に「医療扶助相談・指導員」(仮称)を配置し、診察を受ける生活保護受給者に安価な後発医薬品(ジェネリック)の服用を促す
ということで、新たな方法が取られるようです。
ただ、じゃあどうやって、あるいはどの程度後発医薬品の服用を促すのか、そして薬局とどのような形で連携をしてゆくのか、という部分についてはまだまだ見えて来ません。
見通しとしては、
一度後発薬を使用した受給者の6割程度は、先発薬へ切り替えずに後発薬の服用を続ける
ということのようですが、その「一旦」使用するのに、分割調剤を活用するといった話もあるようです。果たして目論見通りにゆくのでしょうか。
それ以前に、生活保護の制度自体を何とかしなければいけないとか、薬剤費だけでなく医療費全体のことを考えなければならないとか…。課題が山積していることに間違いはないですね。
▽ 消化器の基本薬を使いこなす―一般医も知っておきたい使い方のヒントと処方例 (Bunkodo Essential & Advanced Mook)
22:48
| Comment(4)
| 後発医薬品・銘柄変更可調剤
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いや、いいたいことはわかるのですが苦労を現場に押しつけるやり方は何だかなぁと思うとです・・。
後発品を使いやすい環境をまず作って欲しいです。
薬の名前がバラバラな状況といい、薬価もバラバラだったり(先発と対して変わらない後発も)適応が先発と後発で違ったり、こういうの非常に迷惑に感じるんですよねぇ・・・。
コメントありがとうございます。
確かに、実際患者さんに対して接するのは現場の人間ですから、もうちょっとその辺りへ目を向けて欲しいという思いはありますよね。
コメントありがとうございます。
大阪ではこんな話題が出ていますね。全国的にも何らかの措置が必要になってくるのかもしれませんね。
生活保護受給者の受診機関を独自認証、大阪市が検討
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120113-OYO1T00575.htm