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2012年02月15日
[review]医薬分業の歴史 証言で綴る日本の医薬分業史
1月27日に薬事日報社より出版された「医薬分業の歴史 証言で綴る日本の医薬分業史
薬事日報社の書籍紹介はこちらのページから。
医薬分業の歴史 証言で綴る日本の医薬分業史 : 薬事日報ウェブサイト
※ 尚、amazonは取り扱い準備中(お知らせEメールあり)ということで、すぐに入手したい方は薬事日報社のオンラインショップから購入が可能です。
医薬分業の歴史 証言で綴る日本の医薬分業史 薬事日報社オンラインショップ
私のような、薬剤師になってまだ10年程度の人間にとってみますと、ちょっと乱暴な言い方ではありますが、分業というシステムがある程度構築され、最初からそこに乗せられている感があります。
しかしながら現在のこの形というのは、先人たちの、それこそ血の滲むような努力、そして陰日向で戦い、支え、想い、活動してきた上に作られているわけです。
普段、先輩の薬剤師方からも、もちろんそういった歴史的なお話をいただく機会はあるわけですが、様々な視点から見た「医薬分業史」としてまとめることで、その形がよりはっきりと浮かび上がってくるのではないかと思います。
本書に目を向けてみますと、全体的に、誰が何をした…というだけではなく、第5部の秋葉保次氏の文書などがそうですが、その人が「どんな人物像なのか」についても感じられる構成になっています。このあたりが、文献整理の本ではなく、「証言で綴る」の強みなのでしょうね。
また、第1部の終わりの部分をはじめ、いわゆる「昔の薬局、薬剤師」の姿が随所に出てきます。漠然とイメージしていたものが、少しずつはっきりしてきて、今までに聞いたいろいろな話とシンクロすることもありますね。
更に、文章だけでなく資料の豊富さにも驚かされます。個人的には過去の新聞の切り抜きに目を奪われますね。「日医が処方せん発行週間を実施」とか「天皇陛下をお迎えし日薬75年記念式典」なんてのは、「そんなことがあったんだ…」と食い入るように見てしまいます。
文章の中に、先輩薬剤師方の想いを感じ取れるような部分も多々あります。また、過去の回顧だけではなく、現在、そして未来へのメッセージやどうして今のような姿があるのかが、随所に記されています。
そんな想いやメッセージを感じながら、日常を振り返ってみるのもいいのかもしれませんね。非常にボリュームのある本ですので、傍らに置いて、時々読み返してみたいと思います。
11:56
| Comment(4)
| 本
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かなり久しぶりにコメントさせていただきました。
これに興味は湧きますが、お値段見てびっくりです。
これは薬科大学の教科書ですか?と思う感じで一般庶民が手に取れる代物ではないと思います。
中古には出ませんよね・・・。
コメントありがとうございます。
確かにちょっといいお値段ですね…(苦笑
薬剤師会とか、薬局で1冊置いておくような本なのかもしれません。
でも、お値段以上に価値のある本だと思います。
この本で、医薬分業が、より世の中に浸透するなら、せめて電子版だけでも「FREE」にしても元が取れると思うのですがねぇ。そもそも、電子版すらないのかな。
ビジネスモデルという観点でみると、このような高価な書籍の出版方法は、いろいろと古さを感じさせるやり方だ、と、正直、思います。
ただ、読んでみたいとは思います。
コメントありがとうございます。
この本がたくさん売れて読まれたら分業が浸透する…というものでもないでしょうね(苦笑)
電子版にしたら、多少お値段も抑えられるでしょうかね。