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2012年08月14日

6月の発売後すぐにロサルタンカリウムの「適応相違」が解消されていた

今年2012年6月の後発医薬品一斉収載の際に、ARB初の後発医薬品として「ロサルタンカリウム」が各社から発売されたわけですが、収載当初、先発医薬品であるニューロタンとの間に効能効果の違い、いわゆる「適応相違」があったのは、多くの方がご存知でしょうか。

適応相違があると、後発医薬品への変更に際してやや難しさも生じますので、変更のハードルがちょっと上がるというのは、薬局の薬剤師であれば同意いただける部分が大きいのではないかと思います。

私の勤務する薬局では、収載当初から『ロサルタンカリウム「ケミファ」』を採用していますが、先日メーカーからのお知らせが届きまして、この適応相違が解消されていることを知りました。

日本ケミファ ロサルタンお知らせ文書

この文書によりますと、効能・効果欄には、これまでの「高血圧症」に加えて、2番目として新しく

高血圧及び蛋白尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症


が追記され、先発品との差異がなくなっています。もちろん、「用法・用量」の部分にも、「高血圧及び蛋白尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症」としての記載がありますね。

発売して1ヶ月にもならないうちに適応追加になるのなら、収載当初から合わせておいてくれればよかったのに…という思いもあるわけですが、どうやら事情があるようです。

実は、ニューロタン錠の「高血圧及び蛋白尿を伴う2型糖尿病における糖尿病性腎症」の用途特許が2012年7月10日まで有効であったため、後発品収載時にはその部分の効能・効果について取得できなかったというのです。

ご存知のように、医薬品にはその成分に関する特許だけでなく、様々な形で特許が存在しています。その内のひとつが「用途特許」であり、先発品と後発品の間で「効能・効果」の差が生じる原因になっています。

ちなみに日本ケミファでは、2月15日の後発医薬品製造販売承認後すぐに適応追加の一変申請を行い、その後7月18日に今回の適応追加の承認が取れたということ。

他のメーカーの動向は完全に把握しているわけではないのですが、PMDAのサイト等で確認する限り、今回の適応追加を迅速に行ったメーカーと、そうでないところが存在しています。

こうした際の対応一つ考えてみても、メーカーの姿勢を垣間見ることができますね。

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