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2013年03月08日
「ポケットおくすり手帳」は持参率向上に寄与するか?
シンリョウという会社、ご存知でしょうかね。薬袋や投薬瓶を始め、薬局で使ういろんなツールを扱っています。そのシンリョウが「ポケットおくすり手帳」なるものをリリースしています。
その名の通り、ポケットに入るくらいのサイズに小型化されたおくすり手帳だということです。実際の大きさを見るために、従来のおくすり手帳と比べてみました。

ポケットおくすり手帳(左)とこれまでもおくすり手帳
ポケットお薬手帳は、サイズが横120mm×縦85mmですから、従来の手帳(横105mm×縦148mm)よりも当然小さくなりますね。重ねてみたほうがより分かりやすいでしょうか。

小さくしてもラベルが貼れなければ意味はなく、しかし、ラベルを貼っただけの手帳では小さくした価値がなくなってしまいますが、そのあたり、絶妙のバランスで成り立つ大きさなのでしょう。
ラベルを貼り、更に「参加型」というだけあって、患者さん自信が書き込み可能なフォーマットになっています。
そしてデザインも、冒頭のものに代表されるように、小洒落た感じのデザインです。女性向け4種、男性向け4種の、全部で8種類あるようですね。

並べてみるとこんな感じ。

裏面には、注意書きがあります。「お薬手帳は健常なときでも携帯してください」と書かれています。

このポケットおくすり手帳ですが、デザインももちろんですが、何と言ってもこのコンパクトさに存在意義があるわけですよね。ただそこには、もしかしたら批判の声もあるのかもしれません。
薄っぺらくて小さくて、記録できる情報量も限られますし、欠点を探せばもちろんたくさん出てくることでしょう。しかし個人的にはこの手帳、主流にこそならないかもしれませんが、十分に価値のあるものだと思っています。
カウンターで「お薬手帳はお持ちですか?」と声をかけますと、やはり忘れてくるケースもあるわけで、そういう方々の理由に耳を傾けてみますと、いろんな言い訳が聞こえてくるのですが、「大きくて邪魔だから」という人は結構いますよね。
そういう人たちに対して、こういったコンパクトな手帳を提案するのはひとつの解決策ですし、それによっておくすり手帳の持参率向上、ひいては手帳に対する意識の変化が現れるのではないでしょうか。
更に言えば、受診の背景や状況、生活スタイルが違うのに、1種類のおくすり手帳で対応するのではやはり無理も出てくるでしょう。SDカードだって、マイクロ、ミニ、普通と3種類あるわけですし…って、それはちょっと違うか(苦笑
お薬手帳は持ち歩いてもらうことが大きな目的の一つでもありますから、「どうしたら持ち歩けるのか」を考えて、そうしたニーズに対応することも必要になってきます。
私も実際、この手帳を患者さんに見せて話をしたことがあるわけではないので、なんとも言えない部分はありますが、試してみる価値はありそうですね。
▽ お薬手帳の実践的活用法―患者さんと薬剤師・医師をつなぐ情報の架け橋に

23:00
| Comment(4)
| オモテ
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コメントありがとうございます。
なるほど、カバーを付けるのではなく中に保険証を入れてしまえば、コンパクトさが失われずに済みますね!
逆に、Do処方の時に、省略する工夫は出来ないものでしょうか?
コメントありがとうございます。
確かにDO処方の際に同じ内容のものを貼ること、もう少し工夫の余地がありそうですよね。
お薬手帳の目的を考えて、それに沿って改善すべき点は改善してゆくことも大切なことですね。