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2013年10月31日

[薬局新聞]「50年後の薬局・薬剤師」を模索

薬局新聞連載の「ソーシャルPメンター&ニュース」第61回です。薬局新聞社50周年にちなんで、50年後の薬剤師について語っていただきました。

ソーシャルPメンター&ニュース61


 薬局新聞社創立50周年にちなんで、「50年後の薬局・薬剤師」について、「ソーシャルPメンター&ニュース」にこれまでご登場いただいた先生方に語っていただきました(敬称略)。

 まず、現在行っているメイン業務の一つ「調剤」の形は大きく変わりそうですね。

加藤傑
 「医師は薬剤を指定するのみの処方になり、そして薬剤の規格はなくなるのではないかと思います。患者の腎機能、肝機能が常に分かり、それに応じた処方を、薬剤師が備蓄された原薬から調製する。」

原崎大作
 「PTPで仕入れるのは一定のものだけになっているかもしれませんね。薬局で原末を仕入れて3Dプリンタで個人に最適な1錠を生成する。そして薬の表面にはQRコードが印刷され、内容まで分かるようになっている。」

佐藤ユリ
 「患者さんは薬局ではなく薬剤師を選ぶ。つまり今以上に薬剤師は専門性に優れており、患者さんから選ばれるように常に経験を積んでいる。処方箋を受けつけることができる薬剤師は薬局に属さない。」

 なるほど、調剤業務の形態だけでなく、概念そのものが大きく変わってきそうですね。そして調剤に限らず、ICTの進化によって革命的に薬剤師の業務も変わってきそうです。

水八寿裕
 「もはや「薬局」という物理的な医薬品提供の場所は存在せず保健データセンターにて異常が発見された人には、医師の診断と、薬剤師兼遺伝情報コーディネーターの指示により患者個人の遺伝情報に基づき、最適化された医薬品が患者のもとに届けられます。」

益満健雄
 「検査結果の情報共有や薬物動態のソフト(IT化)・製剤工夫により、患者の薬物治療へのプロブレムへのアセスメントに時間を使うことが可能となり、個々の患者に対応した、より密度の高い服薬指導が行われる。そして薬局における健康のトリアージ機能が発揮される。」

野口克美
 「薬の事、健康の事、何か困ったことがあればあの薬局に行けばいい、と。まず、薬局や薬剤師を思い出してくださって薬局中心に地域の医療や情報が動いていて、医療業界の担い手になっていたらいいな、と思うのです。」

山本雄一郎
 「「顔の見える薬剤師」という言葉に象徴されるように、薬物治療の専門家としての薬剤師を広く国民に知っていただくことが必要になります。薬剤師が提供する薬物治療、それに対する薬剤師自身の責任と覚悟が必要になると考えます。」

 50年後といえば、もしかしたら私達の多くがその時の薬局や薬剤師の姿を見届けることができないかもしれませんね。でも、実はすでに未来を見据えた動きが出てきています。

大久保幸子
 「10月13−14日に「全国薬剤師の集いIN八戸2nd」というイベントを開催させていただきました。写真はその時のワールドカフェの様子ですが、肩書や年齢に関わらず、いろんな意見・考えを多くの人と交換し、生み出し、そういうことが将来に繋がっていくのではないでしょうか。」

 50年後の薬剤師を想像しながら普段の業務を行うと、また新しいことが見えてきそうですね。たくさんのご意見、ありがとうございました。


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