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2008年07月27日

ヤマダ電機のOTC医薬品参入はガセ?

先日の記事でヤマダ電機OTC医薬品参入の話題について触れました。多くのコメントもいただきありがとうございました。

2008/07/21 ヤマダ電機がOTC医薬品販売に参入

日経の記事:ヤマダ電機、大衆薬販売に参入をソースとして書きましたが、どうやらちょっと怪しい部分が出てきましたのでご報告です。

薬局新聞編集部からの情報なのですが、ヤマダ電機側の言い分としては、


「日経記者が新店内覧会をみて勝手に想像で書いた記事であり、
こちらは一切まともに取材を受けていない(苦笑)。正直困惑している。まあ実験中であるのは認めるが、まだ改正薬事法もよくわからないし・・・」


といったことのようです。

日経の記事を読む際は要注意!といったところでしょうか…?

2008年07月21日

ヤマダ電機がOTC医薬品販売に参入

ヤマダ電機OTC医薬品販売に参入するというニュース。

NIKKEI NET:ヤマダ電機、大衆薬販売に参入
http://health.nikkei.co.jp/news/top/index.cfm?i=2008071611100h1

ヤマダ電機は私も時々利用しますが、ポイント還元や現金値引など、とにかく「安さ」を前面に押し出すイメージが強いですね。リンク先の記事にもありますが、OTC医薬品購入に当たり

家電購入でためた割引ポイントを使える


といったことも想定されているようですので、OTC医薬品販売においても同様のスタイルで臨むことになるのでしょう。まずは都市部の店舗を中心に、そこから拡げていくようですね。

「他の家電量販店も追随する見込み」とのことですが、エイデンコジマといったところでも販売されるようになるのでしょうか。

しかし1類は扱わず2・3類のみの販売に限定するとしても、登録販売者の常駐が必要となります。一番のネックは「1年間の実務経験」を自前では行えないということではないでしょうか。

ドラッグストアでしたら実務経験のことは問題になりませんが、ヤマダ電機のような家電量販店の場合、登録販売者の資格を持った人を他社から引き抜いてくるしか方法はありません。

もちろん参入を発表するくらいですからその辺りの準備は万全なのでしょうが…。

販売スタイルは全く異なりますが、実務経験を自前で行えないスーパー/コンビニ業界などは、モデルケースとして注目しているのではないでしょうか。

2008年06月22日

ニコチネルパッチ、シガノンCQ、ニコレットパッチの比較

ニコチネルパッチ」「シガノンCQ」「ニコレットパッチ」の3種類について、懲りずにまとめてみましたので、ご参考までに(クリックで拡大します)。

ニコチンパッチ3種類の比較
ニコチンパッチ3種類の比較

今回は日薬で公開されているものを参考に、各製品の「ニコチン放出量」も入れてみました。


(関連記事)

2008/06/22 [武田薬品]ニコレットパッチも7月1日発売
http://blog.kumagaip.jp/article/16282314.html

2008/06/17 シガノンCQとニコチネルパッチの比較
http://blog.kumagaip.jp/article/16118800.html

2008/05/29 [新発売]OTCのニコチン貼付剤「ニコチネルパッチ」
http://blog.kumagaip.jp/article/15513383.html

[武田薬品]ニコレットパッチも7月1日発売

ニコレットパッチ


武田薬品工業から「ニコレットパッチ」が発売となります。発売日はシガノンCQと同じ7月1日ですね。メーカー発表は以下から。

武田薬品工業:OTC禁煙補助剤「ニコレットパッチ1」「ニコレットパッチ2」「ニコレットパッチ3」を新発売
http://www.takeda.co.jp/press/article_27773.html

国内におけるOTC医薬品としてのニコチンパッチは、「ニコチネルパッチ」「シガノンCQ」「ニコレットパッチ」の3種類ということになりますね。

ニコレットパッチの特徴としては販売名に1、2、3と付いていることから分かりますように、ニコチン含有量が3段階になっている点です。そのため最大10週間に渡って使用することができます。


3つの製品を、単純に1枚あたりのニコチン含有量で比較するのはナンセンスでしょうが、このようにニコチン含有量が3段階になっているのは選択肢の一つとして大きいかもしれませんね。


(関連記事)

2008/06/17 シガノンCQとニコチネルパッチの比較
http://blog.kumagaip.jp/article/16118800.html

2008/05/29 [新発売]OTCのニコチン貼付剤「ニコチネルパッチ」
http://blog.kumagaip.jp/article/15513383.html

2008年06月18日

風邪薬に対する誤解

風邪薬についての調査の一部が公表されています。

C-NEWS:風邪対策:男性66%、女性72%が市販薬を「飲む」 市販薬の服用タイミング 約8割が「ひき始め」
http://c-news.jp/c-web/ShowArticle.do?did=01&aid=00011117

見ていますと、風邪薬に対する誤解、結構大きいのではないかな?という印象を受けます。例えば次の部分。

「飲む」人の理由は、「手軽だから」「悪化させたくない」などが目立った。反対に「飲まない」の理由では、「自然治癒したい」「眠くなるのは困る」などが聞かれた。


「くしゃみ3回、ルル3錠」といったキャッチコピーにも責任がありますが、そもそもいわゆる市販の風邪薬では、症状はおさまっても風邪が治るわけではありません。

症状が進むことが「悪化」であるならば、「悪化させたくない」という理由で服用するのもよいですが、風邪薬を服用しようがしまいが多くの場合、風邪は「自然治癒」するでしょう。

セルフメディケーションが言われて久しいですが、「専門家の適切な情報提供」があってのものだということを痛感する調査結果ではありますね。

2008年06月17日

シガノンCQとニコチネルパッチの比較

ciganon.jpg


大正製薬より、パッチタイプの禁煙補助剤「シガノンCQ」が発売されるということです。発売日は7月1日。メーカー発表は以下から。

大正製薬:OTC医薬品「シガノンCQ」新発売

基本的な使用方法はノバルティスのニコチネルパッチと同じなのですが、1枚あたりのニコチン含有量がニコチネルパッチとは異なっています。

簡単にまとめてみました(クリックで拡大)。

ニコチネルパッチとシガノンCQの比較
ニコチネルパッチとシガノンCQの比較

最初の6週で用いるもの、次の2週で用いるもの、いずれのニコチン含有量も、シガノンCQはニコチネルパッチの倍以上となっています。

じゃあシガノンCQは、体内に入るニコチンの量がニコチネルパッチの倍以上かといえば、恐らくそんなことはない…ですよね。経皮吸収システムの違いでしょうか。

不勉強ですみません、どなたかお詳しい方いらっしゃいましたらご教示願います。


<シガノンCQ製品情報>

シガノンCQ1

ニコチン含有量:
78mg/枚

価格(税込):
7枚入=2,800円(2,940円)
14枚入=5,400円(5,670円)

シガノンCQ2

ニコチン含有量:
36mg/枚

価格(税込):
7枚入=2,500円(2,625円)


(関連リンク)

シガノンCQ
http://ciganon.jp/

2008年06月13日

[長野県]登録販売者受験願書

長野県平成20年度第1回登録販売者試験受験願書と案内です。願書は最寄の保健所にて入手することができます。

縮小した状態で見ますと至極見難いので、ちょっと画像サイズが大きいですが等倍でご覧いただくことをオススメします。


平成20年度第1回登録販売者試験案内」と題して、試験の詳細が記載されています。A4サイズ全4ページからなっています。

1ページ目は試験の日程や開催場所、試験科目受験資格について書かれています。

試験案内1


2ページ目は受験手続について書かれています。保健所支所では受験願書の配布は行いますが、受付はできないとのことです。

試験案内2


3ページ目は受験票の交付合格発表について書かれています。合格発表は長野県の公式ページにおいて、以下のURLに合格者の受験番号が発表されます。

長野県登録販売者試験合格発表
http://www.pref.nagano.jp/eisei/yakumu/tourokushiken/happyou.htm


また得点の開示についても書かれています。「受験者本人又は未成年者の法定代理人に限り」「合格発表の日から1年間」、開示請求が可能です。

試験案内3


4ページ目は試験会場案内図です。長野県においては、松本・長野それぞれの地区において2会場ずつ試験会場が設けられています。

試験案内4


受験案内の中に「登録販売者試験 添付書類について」が挟まれていました。

実務経験証明書(様式第1号)実務経験見込証明書(様式第2号)については、同じく長野県の以下のページからダウンロードできます。

平成20年度 第1回長野県登録販売者試験のお知らせ
http://www.pref.nagano.jp/eisei/yakumu/tourokushiken/shikenannai.htm

添付書類について


平成20年度第1回登録販売者試験受験願書」です。「※印の付いている欄は記入しないでください」との注意書きあります。

登録販売者試験受験願書


電算入力票」と「写真票」です。切り取り線が付いていますが、「切り取ってはいけません」。電算入力票の記入例が裏面にありますので、それを参考に記入すれば問題なさそうです。

写真票には「縦5cm、横4.5cm」「出願前6ヶ月以内に撮影した正面向き、脱帽、上半身像」の写真を貼る欄があります。当日受験会場において、本人確認のために使用されるものと思われます。

電算入力票,写真票


電算入力票の記入例です。

電算入力票記入例


登録販売者試験受験票」です。はがき大の大きさになっており、一旦提出した後、郵送にて受験票が手元に送られてくることになります。

登録販売者試験受験票


その裏面ははがきになっています。受験票受取先の住所と自分の名前を記入します。

既に「様」が印字されています。自分宛の郵便は「様」を「行き」に直すのが社会的常識とされていますが、『「様」は変えないでください。』と断りがありますので、この場合は直さない方がいいですね。

受験票はがき


合格証書受取先を記入する欄です。しかし『合格証書の受取先が、「受験票受取先」住所と異なる場合のみ記載してください。』とありますので注意が必要です。

合格証書受取先


最終確認にオススメの問題集です。
1回で合格!登録販売者予想問題集(amazon)

2008年05月29日

[新発売]OTCのニコチン貼付剤「ニコチネルパッチ」

pr20080529.jpg


ノバルティスファーマは5月31日の世界禁煙デーに合わせて、OTC医薬品のニコチン貼付剤「ニコチネルパッチ」を発売するということです。メーカー発表は以下から。

ノバルティスファーマOTC医薬品「ニコチネルパッチ」新発売
http://www.novartis.co.jp/news/2008/pr20080529.html

商品の詳細がメーカーサイトに記載されています。簡単に抜粋します(価格はいずれも税込み)。

ニコチネルパッチ20

7枚入 2,940円
14枚入 5,670円

ニコチネルパッチ10

7枚入 2,625円
14枚入り 5,040円

最初の6週間はニコチネルパッチ20を1日1回、1枚を起床時から就寝時まで貼付し、次の2週間はニコチネルパッチ10を1日1回、1枚を起床時から就寝時まで貼付


医療用のニコチネルTTSは30(30cm2に52.5mg含有)という規格がありますが、OTC薬にはありませんね。

お値段ですが、医療用ニコチネルTTS10の薬価が343.6円、ニコチネルTTS20が361.7円(2008年5月現在)であることを考えますと、非常に良心的な?価格設定と言えるのではないでしょうか。
他のスイッチOTCなんか見てると「えぇっ!?」っと思うようなものもありますし(苦笑

尚、ニコチン貼付剤がスイッチOTC化されたことから、医療用医薬品のニコチネルTTSが処方せん医薬品から外れています。

貼る禁煙補助剤「ニコチネルTTS」、処方せん医薬品の指定解除(薬事日報)
http://www.yakuji.co.jp/entry6790.html

2008年05月20日

[けんてーごっこ]登録販売者試験「例題」

けんてーごっこのサイトに『登録販売者試験「例題」』と題して問題が作成されているのを見つけました。昨年10月にアップされているのでご存知の方もいらっしゃるかと思います。

厚労省作成の登録販売者試験問題の作成に関する手引き「例題」からそのまま出しています。が字数制限があるので、一部改変しています。


ということです。興味のある方は是非トライしてみてください。




(関連リンク)

厚生労働省登録販売者試験問題の作成に関する手引き「例題」
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/07/s0701-1c.html

2008年05月19日

[長野県]第1回登録販売者試験

長野県第1回登録販売者試験の詳細が決まってきています。受験案内・願書は本日5月19日(月)から県内の保健所・薬事管理課で配布されるということです。

平成20年度 第1回長野県登録販売者試験のお知らせ

詳細の抜粋は以下の通り。

○ 試験日時

 (1) 試験日 平成20年8月12日(火) 
 (2) 集合時刻 午前9時30分
 (3) 試験時間 午前10時から午後3時30分まで

○ 試験場所                 

松本市
 松本大学(松本市新村2095−1)
 長野県松本合同庁舎(松本市島立1020)

長野市
 長野県庁(長野市南長野幅下692−2)
 長野県長野保健所(長野市中御所岡田98−1)

○ 受付期間

平成20年6月2日(月)から6月20日(金)まで

土曜日及び日曜日を除く毎日の午前9時から午後5時まで。郵送(書留又は配達記録に限る)の場合は、6月20日までの消印があるものに限る

○ 受験手数料

15000円(長野県収入証紙を受験願書に貼付)

○ 受験票の交付

7月24日頃、衛生部薬事管理課より本人あてに郵送

○ 合格発表

(1) 発表日時 平成20年9月17日(水)午前9時
(2) 発表場所 長野県内の保健所(長野市保健所を含む)及び保健所支所の掲示板並びに長野県公式ホームページにおいて合格者の受験番号を発表
(3) 合格証書 合格者には薬事管理課から本人あてに郵送

○ その他

本年度の第2回登録販売者試験平成20年12月頃実施予定

出題については厚生労働省内の以下のリンクを参照

試験問題の作成に関する手引き(平成19年8月)


2008年04月26日

硫化水素による自殺

硫化水素による自殺の報道が相次いでいます。このことに対して日本薬剤師会ホームページに記者発表の内容が掲載されています。

硫化水素による自殺・事故の発生について

こうした状況を受け、日薬より都道府県薬剤師会に対して「薬局・薬店での販売に当たっての留意事項」という通知が出されています。私の勤務する薬局にも早速FAXされてきていました。

硫黄を含有する入浴剤等の「大量購入者には用途等を確認」「不審な場合は販売を自粛」「陳列方法に注意し、対面販売を心がける」といったことを周知するよう、記載されています。


また、硫化水素について調べていたところ、日本中毒情報センターの情報が役に立ちそうでしたのでリンクを貼っておきます。

財団法人 日本中毒情報センター

「硫化水素による中毒事故について」というページから硫化水素に関する資料「硫化水素(概要版)」を見ることができます。治療の部分だけ一部抜粋します。

その場で致死することが多いので、直ちに酸素投与及び補助的治療を行う

○ 基本的治療
・新鮮な空気下に移送
・呼吸不全を来たしていないかチェック
・暴露された粘膜・皮膚表面は大量の水と石鹸で洗う
・保温し、安静を保つ
・救助者・医療者は二次災害を避けるために適切な呼吸保護具、保護衣等を使用する

○ 対症療法
・酸素投与:必要に応じて気道確保、100%酸素投与、人工呼吸を行う。口うつし呼吸は避ける
・痙攣対策
・低血圧対策
・肺水腫対策
・硫酸アトロピン投与:副交感神経の過度の興奮による症状に有効。但し、チアノーゼのある時は禁忌



(関連リンク)

硫化水素(Wikipedia)

2008年04月14日

[薬事日報]登録販売者試験日程一覧

薬事日報社のサイトに登録販売者の試験日程一覧が公表されています。都道府県単位での試験ですので多少のばらつきはありますが、8月に集中するようですね。

受験手数料は13000円から17600円と幅があります。パッと見ると「西高東低」ですかね、理由は分かりませんが…。

登録販売者試験・日程一覧 平成20年度 第1回試験日(薬事日報)

2007年12月26日

ニコレットがタクシー広告を開始する予定

2008年1月7日(月)から東京都でタクシーの全面禁煙化がスタートすることに伴い、タクシーとニコレットがタイアップして禁煙PR広告を開始するということです。

禁煙補助剤「ニコレット®」シリーズ(医薬品)
タクシー禁煙化促進に向けたプロモーションを展開


公共の場所において禁煙が進むのは現在の世の中の流れですが、タクシーも例外ではありません。

利用者にとってはありがたい人、そうでない人がいるでしょうが、タクシーの運転手にとっても愛煙家、嫌煙家で意見が大きく分かれるところではないでしょうか。

ニコレットは喫煙をするドライバー向けに、禁煙支援を行うタクシー会社への協力も視野に入れていくということです。


(関連リンク)

禁煙補助剤 ニコレット

2007年11月15日

南天のど飴ブログパーツ

当ブログにも貼り付けましたが、40周年の南天のど飴からブログパーツが公開されています。ラジオで流されているユニークなCMを聞くことができます。



以下のサイトで「♪南天のどあめ〜」のメロディに乗せて、オリジナルのかえ歌を作ることができますので、興味のある方はぜひお試しください。

南天かえ歌

南天のど飴のブログもあります。残念ながらあまり更新されていないようです(今のところ記事は、貼り付け例のみです)。

南天のど飴ブログ
http://nantennodoame.blog123.fc2.com/

2007年09月27日

アシクロビル軟膏がOTC薬として発売

英系GSKと大正製薬、ヘルペス薬を発売・大衆薬で国内初(Nikkei Net)

各メーカーからの発表もされています。以下のリンクからご覧いただけます。

大正製薬:抗ウイルス成分を配合したスイッチOTC薬
口唇ヘルペス治療薬「ヘルペシア軟膏」新発売


GSK:グラクソ・スミスクラインからスイッチOTC薬を新発売
初めて薬局・薬店で買える口唇ヘルペス治療薬「アクチビア®軟膏」


効能は「口唇ヘルペスの再発」で、更に「過去に医師の診断・治療を受けた方に限る」との但し書きがつけられています。恐らく口頭での確認が主になると思われますが、きちんとやっていかなくてはなりません。

包装は2gチューブのみ。価格はいずれも税込みの価格で、ヘルペシア軟膏が1250円、アクチビア軟膏が1155円となっています。ちなみにゾビラックス軟膏5%の薬価は398.9円/g、後発品では200円/gを切るものも発売されています。

大正製薬では「ヘルペシア軟膏」ウェブサイトも開設しています。

ヘルペシア軟膏
http://www.taisho.co.jp/herpecia/

2007年07月27日

「OTC薬に無知な薬剤師」とは

昨日の記事「[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS14」に寄せられましたコメントで「OTCについて知らない薬剤師」について話題が出ていましたので、私も考えてみました。

あまり簡潔に言い表すことが出来そうもありませんので、またまた例え話です(苦笑
「英語をしゃべること」を例に登録販売者と薬剤師の比較をしてみました。

6年間の教育を受け、国家試験もパスした薬剤師。量・質ともに兼ね備えた「辞書」を手に携え、またその大部分は頭に入って会話に臨みます。ポイントは辞書というところです。

一方、都道府県の試験に合格した登録販売者。辞書については薬剤師ほど充実していませんが、ネイティブの元、毎日様々なことを経験します(1年間の実務経験)。

どちらが流暢に英語をしゃべれるかは大体予想がつきますが、「OTC薬に無知」ということは、この場合の「英語がしゃべれない」ということに似ているのではないかと感じます。

辞書には標準語(一般名)はしっかり載っていますが、実際には方言やスラング(商品名、時によってはもっとくだけた表現)が主ですし、辞書に載っていない話(食事や健康食品)も少なくありません。

また話の中で都度辞書を見ながら話すのか、そうでないのかといったことは、相手に与える印象が大きく異なってくるでしょう。

医薬品の知識がある薬剤師にとって、OTC薬販売はある意味「経験で補える」部分はあるのかもしれませんが、その経験が出来ていないのが現状であり、それが「OTCを知らない薬剤師」という発言につながっているのではないでしょうか。

2007年06月30日

[日薬]一般用医薬品販売の手引き(暫定版)

日本薬剤師会の一般用医薬品委員会が「一般用医薬品販売の手引き(暫定版)」を作成したとのこと。

一般用医薬品販売の手引き(暫定版)
一般用医薬品販売の手引き(暫定版)

もちろんこれを読んだからといってOTC薬の販売が完璧にできるようになるわけではないでしょう。どちらかと言えば販売の際の行動指針、あるいは基本的姿勢といった類のものと感じます。

ですのでこれをベースとして、各薬局・各薬剤師が個々に合った医薬品・情報を提供することが肝要になってきます。

日薬ホームページの会員向けページよりダウンロードが可能となっていますので、一度目を通しておくのがいいかもしれません。

2007年06月27日

[登録販売者]実務経験は1年で決着か

昨日、第6回登録販売者試験実施ガイドライン作成検討会が開催され、概要が固まってきたようです。

医薬品・化粧品・食品に関する情報提供」のブログでは既に詳細がアップされています。詳しくはリンク先をご覧ください。

第6回 登録販売者試験実施ガイドライン作成検
http://yakuji.exblog.jp/5690912/

一番の焦点である「実務経験」ですが、どうやら1年間ということで決着がなされたようです。背景でどんなやり取りがあったのか、各団体の思惑がどう反映されたのか、徐々に明らかになってくると思われます。

この1年間の実務経験をどういったものにするかということは、今後誕生してくる登録販売者のあり方を大きく左右することになりますので、適正な物になることが望まれます。

2007年06月23日

薬効を連想させるキーワードにNG

60健康食品名称変更を 厚労省が3社に指導(中日新聞)

「さらさら」「圧ダウン」「快眠」などが医薬品としての効能や効果をイメージさせるとして、名称変更の指導が入ったとのこと。

いわゆる健康食品にそういった表記がされていることはもはや「当たり前」になってきており、違和感さえ覚えなくなっていました。慣れというのは恐ろしいものです。

Webで素早い対応をしているのはFANCLです。早速商品名変更の案内がされています。

「FANCL 健康サポートシリーズ」の商品名称・商品番号が変わります

いくつかのブログでも取り上げられています。独自の切り口で物事を捉えており、感心させられます。

行政指導に従い、健康食品の名称を変更 (DHC・ファンケル・小林製薬)(医薬品・化粧品・食品に関する情報提供)
http://yakuji.exblog.jp/5668409/

健康食品名称もだが・・・イメージ画像とやらもどうにかならないか?(内科開業医のお勉強日記)
http://intmed.exblog.jp/5776072

2007年05月12日

[小林製薬]「アトなしヘルプ」「セラミド」自主回収

「体かゆい」と苦情80件 小林製薬の栄養補助食品(山梨日日新聞Web版)

原料名の「カゼインナトリウム(乳由来)」の表示が欠落していた


のが原因だそうです。しかし「原料供給元であるオリザ油化株式会社の報告により判明」というのはお粗末としか言いようがありません。

小林製薬のサイトでもアナウンスされています。

製品に関するお詫びとお知らせ(小林製薬)

薬局やドラッグストアの店頭では販売されておらず通信販売のみの商品との事ですが、今回のケースはそもそもの表示がないということで販売形態はあまり問題になりませんかね。

苦情は約80件と報道されていますが、原因が分からずに飲み続けているケースもあるでしょう。アナフィラキシーショックなどが起こっていないのが不幸中の幸いでしょうか(報告がないだけかもしれませんが)。

2007年05月08日

[OTC]睡眠改善薬まとめ

何と言ってもドリエルが有名ですが、ここに来て各社から発売されています。中身はどれも「塩酸ジフェンヒドラミン」なんですが、それぞれターゲットを絞りパッケージやネーミングにも趣向を凝らしているようです。

エスエス製薬:ドリエル

第一三共ヘルスケア:グ・スリーP

GSK:ナイトール

大正製薬:ネオデイ

一覧にまとめるとこんな感じです。間違いがありましたらご指摘いただけると幸いです。

sleep.PNG

個人的には小林製薬から発売されている「漢方ナイトミン」あたりもよさそうだと思います。

漢方ナイトミン「眠りの森」


(関連ニュース)

睡眠改善薬に参入続々 メーカー各社「ドリエル」へ挑戦(ITmedia News)

2007年05月02日

[登録販売者]試験実施と受験資格

登録販売者試験実施ガイドライン作成検討委員会での、試験の実施方法と受験資格についての議論が日薬誌5月号にありました。要点だけ抜粋します。

<試験の実施回数・時期>

原則として年1回以上、定期的に開催する。

当分の間(特に初年度)は、年複数回、開催する。

都道府県間で試験実施回数と時期を調整する。


「試験回数は複数回ありきではないほうがいい」「年1回程度の定期的な開催がいい」「当初2年間は3-4回、その後は全県で年1回」など各立場により主張が異なるようです。


<試験方法・問題数・時間>

筆記試験のみ。実施試験や面接等は不要。

筆記試験は、正誤が客観的に判断できる問題とし、真偽式や多肢選択式等の方法を採用する。

試験問題数は、各出題基準ごとに問題数を割り当てる。

試験時間は、試験問題数に応じたものとする。

各出題項目の出題数や割合、試験時間については、以下のような配分(イメージ)とする。


test.PNG

これについては「60問、3時間では少ない」という意見が大勢のようですので、もう少しボリュームが増えそうですね。1日程度の試験になりそうでしょうか。


<試験問題の作成>

都道府県における試験問題の作成に当たっては、専門的知識を有する職員等を活用するとともに、学識経験者の協力を得て、客観的なものとする。

都道府県によって難易度等に格差が生じないようにし、その内容が一定の水準となるように、当初は国が都道府県の試験問題の作成に協力する。

具体的には、都道府県の代表者と有識者からなる検討組織を設け、そこに国も参加し、その検討組織において、都道府県が共同して試験問題を作成する。


ある程度国が関与していく形になるようです。


<合格基準>

出題範囲を示し、その中から試験問題を作成する。

出題範囲を具体的に示し、その中から試験問題を作成することから、基本的に比較的高い合格基準(正答率)を必要とする。

医薬品の不適正な使用による薬物乱用に関する問題など、確実に理解していなければ特に公衆衛生上危害を生じるおそれがある内容の問題については、全体の合格基準とは別の扱いとする。


ある問題を間違えたら即試験に不合格になるという、いわゆる「爆弾問題」があると考えていいのでしょう。「高い正答率」とはどのくらいを想定しているのでしょうか。


<受験資格で確認する資質と基本的考え方>

受験資格としての要件は、合理的な理由に基づく必要最低限のものとする。

受験資格は、都道府県ごとに取得の難易が著しく異なるものや、医薬品販売業の業態の違い(店舗販売業又は配置販売業)により参入しやすさに違いが生じるものは適当でない。



<受験資格の確認方法>

受験資格は、試験を行う都道府県が実効性をもって確認できるものとする。

そのため、受験資格としての要件は(1)客観的に証明できる方法があり、(2)受験資格の確認の手続きが容易であり、(3)虚偽の申請を防止又は虚偽の申請がなされた場合に、都道府県がそれを排除できる手段を有することを条件とする。


<試験を免除する者>

試験を免除する者を設けるか否かは、慎重に検討する。


ササッとわかる登録販売者テキスト史上最強のバイブル
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(関連ニュース)

【厚労省・登録販売者検討会】試験は原則年1回以上(薬事日報)

2007年04月27日

マッチクリアはさわやか微炭酸

MATCH CLEAR(マッチクリア)の500mlペットボトルが新発売になりましたので、早速飲んでみました。メーカーリリースはこちら。

MATCH CLEAR(マッチクリア)500mlペットボトル
−4月23日(月)全国新発売―


従来のマッチと違って液体に色がついていないので、中の見えるボトルとデザインで透明感を前面に押し出しています。写真で見ると水みたいですね。

match_clear.JPG
マッチクリア

以下、メーカーサイトの抜粋です。

マッチクリアの商品特徴

1)ビタミンやミネラルを豊富に含みながら、無色透明でスッキリクリアな飲み心地。

2)おいしさそのままに、気になるカロリーをオフ(16kcal/100ml)。

3)ミネラルベースだから、スーッとしみ込むおいしさ。

4)ビタミンは、お肌とカラダにうれしい、ビタミンB1・B6・ナイアシンを1日の所要量分含有。

5)MATCHと言えば微炭酸。ほどよい刺激でスッキリと味わえます。

6)クリア感を全面に出した、斬新なパッケージ。


マッチと並べてみました。個人的にはビタミンを連想させる「黄色」に惹かれていたので、透明になってしまったのはちょっと残念ではあるんですけどね。

match.JPG
マッチとマッチクリア

飲んでみましたが、微炭酸のほどよい刺激が心地よく広がります。マッチに比べると「何か一味足りない!」と思うかもしれませんが、カロリーが抑えられて(39kcal→16kcal/100mL)この味なら合格でしょう。

飲み慣れてしまえば問題なさそうです。


(関連記事)

2006/07/05 ポカリスエット+オロナミンC=?

2007年04月07日

リポビタンDIIαはハゲキテンのほのかな香り

先月、「ハゲキテン(巴戟天)」を配合した「リポビタンDIIα」が発売されたので飲んでみました。メーカー発表は以下のリンクから。

ハゲキテンを配合した医薬品ドリンク剤「リポビタンDIIα」新発売(大正製薬)

製品写真はこんな感じです。

lipovitan1.JPG
リポビタンDIIα

やはりリポビタンDシリーズで「ゴオウ(牛黄)」が入っていることを売りにしてい「リポビタンDII」というのがあります。

lipovitan2.JPG
リポビタンDIIαとリポビタンDII

「α」とつくことで更に何か加わったような感じを受けますがそうではなく、生薬の成分としてゴオウではなくハゲキテンが入っているということです。

lipovitan3.JPG
成分表示(ピンボケごめんなさい)

味はハゲキテンのほのかな香りがするかな?といった感じです。リポビタンDII(ゴオウ入り)の方が香りは強いですね。個人的な好みをいえばリポビタンDIIの方が飲みやすいです。

案の定、色の違いは分かりません。

lipovitan4.JPG
リポビタンDIIα(左)とリポビタンDII


(関連記事)

2007/01/03 レッドブル(Red Bull)とバズ(buzz) 飲み比べ

2006/11/24 リポビタンVCを飲んでみました

2006/09/20 ちょっと珍しいリポビタン

2007年02月28日

登録販売者の試験内容について

先日の記事で登録販売者試験の詳細は6月頃になるのではないか、ということを書きました。

2007/02/24 登録販売者試験の詳細は6月頃になるか

厚生労働省のHPで登録販売者試験実施ガイドライン作成検討会の議事が公開されています。

第1回登録販売者試験実施ガイドライン作成検討会 議事次第

試験の内容については大きく4つが書かれています。

○ 資質の水準については、購入者への情報提供及び相談応需を適切に行えることが的確に担保される必要があること。(部会報告書)

○ 試験の内容については、医薬品販売に際して行う情報提供、相談対応に関して、医薬品の種類(例えば風邪薬とか整腸薬)ごとに主要な成分について効能、効果、副作用、飲み合わせといったことを理解しているかを確認することがこの試験の本質であると考えていること。(平成18年6月7日局長答弁)

○ その試験内容については、販売という行為や実態に即したもの、例えば、薬事関連法規、副作用の内容等を中心とした実務的な試験内容とすることが適当であること。(部会報告書)

○ なお、資質が確認された専門家には、薬剤師と同様に副作用報告を行わせることが適切であり、試験にはこれに関連する内容が含まれるべきであること。(部会報告書)

試験の出題範囲、実施方法、受験資格については、検討事項として挙げられています。受験資格については以前の記事でヘルスケアアドバイザーが必要といった書き方をしましたが、本決まりではないようですね。

2006/09/16 明らかになりつつある「登録販売者」

「登録販売者」の受け皿をめざし、新たな団体も発足するようです。

「日本医薬品登録販売者協会」が発足へ(RISFAX)


(関連ニュース)

登録販売者の試験議論がスタート‐6月頃には取りまとめへ(薬事日報)

(関連記事)

2006/08/19 「薬事法の一部を改正する法律案の概要

2006/06/28 「OTC薬の3分類
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