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2008年10月30日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS67

脳の活性化
UCLA Newsroom:Brain activity from Internet search
October 06, 2008



薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第67回です。

薬局新聞TBN67


 米大学の研究において、インターネットの検索活動は脳の機能を刺激し、向上させる可能性があるという結果が発表された。ネット検索という行動を通じた意思決定が、脳の中枢部分に働きかけるというのだ。

 検索ボックスにキーワードを入力し示された結果を閲覧するという、一見すると大変シンプルな行動に思えるが、画面に表示された情報を瞬時に読み取り、リンクをクリックするか否かの意思決定を行う過程で、多くの判断がなされているに違いない。

 筆者の運営するブログ「薬局のオモテとウラ」も、検索エンジンからの訪問が8割近くを占める。検索で刺激された脳が活動を停止してしまうことのないよう、充実したサイトづくりを目指すことも、開設者の努めであると肝に銘じる次第である。



(関連リンク)

ITmediaNews:ネット検索は「脳トレ」になる?
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0810/15/news045.html


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2008年10月23日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS66

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第66回です。先日参加しました、第41回日本薬剤師会学術大会の様子は当ブログでもお伝えしていますが、関連する内容です。

薬局新聞TBN66


 10月12・13の両日、宮崎県で行われた日本薬剤師会学術大会に参加した。学術大会とは言うものの「年に一度のお祭」的な要素もあり、全国から約7000人が参加して大変賑やかな大会となった。

 各会場に分かれての分科会、口頭発表、ポスター発表等は日常業務に直結する内容のものも多く、あちこちで熱心なやり取りが見られた。また、企業ブースも数多く出展されており、資料や情報の収集には事欠かない。

 しかし学術大会の最大の収穫は「職能への刺激」にあるとの考えに、恐らくほとんどの参加者は同意するところであろう。目を輝かせ、また内なる思いを秘めて帰路についた人も少なくないと思う。

 当ブログでも学術大会の様子はお伝えしているが、ネットがどれだけ発達しても実際に参加することには及ばないであろう。来年の滋賀県、そして再来年の長野県での大会には是非とも参加してみてはいかがだろうか。



(関連記事)

第41回日本薬剤師会学術大会inみやざき その4
http://blog.kumagaip.jp/article/21271941.html

第41回日本薬剤師会学術大会inみやざき その3
http://blog.kumagaip.jp/article/21191485.html

第41回日本薬剤師会学術大会inみやざき その2
http://blog.kumagaip.jp/article/21137617.html

第41回日本薬剤師会学術大会inみやざき
http://blog.kumagaip.jp/article/21136451.html


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2008年10月09日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS65

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第65回です。

薬局新聞TBN65


 こんにゃく入りゼリーをのどに詰まらせる事故により、この9月に男児が命を落とした。95年以来の死者は「分かっているだけで17人」だという。男児の冥福を祈ると共に、事故の再発を防ぐため何らかの対策が望まれる。

 国内の状況を見てみると、「食中毒対策など衛生面で危害の恐れがない」(厚生労働省)、「表示の問題ではない」(農林水産省)と、販売が禁止されたEUや韓国とは対照的だ。メーカー側も「製造を中止する考えは今のところない」状況で再発防止策に力を入れる。

 ネットの声を拾ってみると「こんにゃくゼリーを危険だと断じるのではなく、商品を使用する者へ注意喚起が先決」「こんにゃくゼリーの大きさや形に工夫を」「これを販売禁止にしたら餅をはじめ販売禁止にしなければならない食品多数」等々、販売禁止には否定的だ。

 こんにゃく入りゼリーという商品をターゲットとするのではなく、高齢者、乳幼児には常に窒息の危険性が潜んでいるという認識を持つことが肝要ではないだろうか。


この記事は先週書いたものですが、掲載時には状況が変わってきています。マンナンライフは10月8日にこんにゃく入りゼリー「蒟蒻畑」の一時製造中止を決めています。

マンナンライフ:「蒟蒻畑ポーションタイプ」一時製造中止のお知らせ
http://www.mannanlife.co.jp/info3.html


(関連リンク)

新小児科医のつぶやき:食品による窒息問題
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20081001

GIGAZINE:「こんにゃく入りゼリー」よりものどに詰まって死亡した件数が多い危険な食べ物ベスト10
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20081001_chissoku/


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2008年10月02日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS64

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第64回です。

薬局新聞TBN64


 現在パブリックコメントの案件にも挙がっている医薬品の「郵便等販売」、いわゆるネット販売についてであるが、来年度施行の改正薬事法においては「第三類医薬品以外の医薬品を販売・授受しない」との方針が示されている。

 これに猛反発したのが日本オンラインドラッグ協会だ。現在ネットで販売が行われている医薬品が販売できなくなることは「実態にそぐわない規制強化であり、当協会としては、到底納得できるものではない」とのコメントを出している。

 一方、利用者側の意見はどうか。C-NEWSの調査では、大衆薬のネット販売については「規制すべき」との回答は47%で、「すべきでない」の28%を上回っている。更に実際の購入にネットを利用している利用者は3%に留まっている。

 ネットをツールとしてみた場合、様々な可能性を秘めた、大変魅力的なものであることに間違いはない。医薬品販売の一手段として有効に利用するためには、もう少しの議論と成熟が必要ではないだろうか。



(関連リンク)

日本オンラインドラッグ協会:医薬品がネットで購入できなくなるかもしれません
http://www.online-drug.jp/2008/09/post_22.html


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2008年09月26日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS63

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第63回です。今回の内容は「[第1類医薬品]レディガードコーワ」に寄せられたコメントを元に構成しました。ありがとうございました。

薬局新聞TBN63


 改正薬事法施行に向け、パッケージに「第1類医薬品」の文字が入った医薬品「レディガードコーワ」が発売となり、当ブログでもご紹介した。寄せられたコメントを機に「第1類医薬品」の情報提供のあり方について考えさせられたのでご紹介する。

 薬剤師によって販売される第1類医薬品は、文書による情報提供が必須とされている。それを考慮してだろうか。現状を見ていると「第1類医薬品」に該当する多くの製品において、説明文書に使用すると思われる小冊子が添付されている。

 しかしながらそれは「(説明文書として)利用する事がおそらく可能なものではあっても、(中略)使用を推奨しているとは限らない」というケースもあるようで、現場とメーカーとの認識に相違も見られる。

 販売に当たる薬剤師が、情報提供の「主たる責任者」であることに間違いはない。メーカー作成の小冊子を活用しつつも、目の前にいる患者個々に合った、活きた情報を提供することこそが肝要である。



(関連リンク)

レディガードコーワ 「トイレの悩みを改善」〜頻尿・残尿感のお薬〜
http://hc.kowa.co.jp/ladyguard/index.html


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2008年09月18日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS62

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第62回です。

薬局新聞TBN62


 9月も半ばにさしかかる頃、ワイス株式会社より「ミノマイシン錠100mg自主回収」のお知らせが届いた。更に聞くところによると欠品の品目も出ているという。「ワイスの製品が品薄」と聞いて「またか!?」と感じた人は決して少なくないのではないだろうか。

 というのも2006年12月に、ワイパックス他数品目においてワイスの内服製品の供給が不安定になったことがあったからだ。当ブログの記事を見返してみると、1年9ヶ月ほども前のことであるが、当時の出来事は記憶に新しく、しっかりと残っている。

 即ち、先発メーカーの安定供給はかなり高いレベルで保たれており、それが途切れることは大きな問題を引き起こすこととなる。製薬メーカーの責務とも言える「安定供給」であるが、大いなる自覚を持って取り組んでいただきたいものである。

 かなり厳しい注文をつけたが、一方我々現場の人間は…?どうしたら患者に迷惑がかからないか、患者の不利益を最小限に抑える方法はあるのかといったことを、全力で考えてゆかねばならない。



(関連リンク)

ワイス株式会社
http://www.wyeth.jp/


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2008年09月12日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS61

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第61回です。

薬局新聞TBN61


 ジョークサイトに分類されるのだろうか、「Get Your Drug On」というサイトがある。いくつかの質問に答えていくと、オリジナルの薬のパンフレットを作ることができるというものだ。筆者も早速「Kumagra」という薬を作ってみた。

 このサイトのよいところは、作成した物をメールで知人に贈ることができる点だ。相手に対する思いやりもちょっとしたアレンジを加えることで、双方の気持ちが和らぐ。

 入力インターフェイスも凝った作りになっており、大変楽しめる。少々の英語力が必要だが、「気になるあの人」に贈ってみてはいかがだろうか。


ということで、私が作ってみた薬のカタログです。「いかにも」な感じが何とも言えずいいですね!

kumagura


(関連リンク)

Get Your Drug On
http://getyourdrugon.com/

百式:友達にあなた特製のクスリを贈ることができる『Get Your Drug On』
http://www.100shiki.com/archives/2008/08/get_your_drug_on.html


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2008年09月04日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS60

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第60回です。

薬局新聞TBN60


 「クロネコヤマト」でおなじみヤマトグループが、傘下のヤマトロジスティクス主導でジェネリック医薬品の流通に参入するという。「ヤマトメディカルダイレクト」と名づけられたそのサービスは、一部地域を除くものの「全国翌日お届け」を掲げている。

 発注したところ「入荷は翌週」などというケースは筆者も経験しているが、ジェネリック医薬品の流通に悩まされてきた現場にとっては朗報となろう。受注受付から配送、更には代金回収まですべてお任せできるとなれば、メーカー側のメリットも大きいに違いない。

 しかし医療業界の商習慣を考えるに、原因のすべてではないにしろ、メーカーの「顔」が見えないためにジェネリック医薬品の使用促進が進まなかった部分もある。このシステムの最大のメリットが最大の落とし穴になりかねないリスクも内包している。

 また、これまで流通を担ってきた卸や販社にとって物流、金融、ITを集結した合理的なシステムは確かに脅威となるだろうが、顔の見える関係を維持し、「情報」とそして「安心」を届けることが、生き残っていく道になるのかもしれない。



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2008年08月28日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS59

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第59回です。今号の紙面は登録販売者試験の話題一色です。

薬局新聞TBN59


 8月12日の関東甲信越ブロック一都九県を皮切りに、登録販売者の試験が全国で始まった。試験を終えて一段落している人、合格発表を心待ちにする人、これからの試験に向けて勉強中の人、様々であろう。ネットでの書き込みや実際に受験した人の話をご紹介する。

 まず試験問題の内容については12日実施の試験は「やさしかった」という声が多くを占めているが、20日の北海道・東北ブロックの問題は明らかにそれよりも難易度が高い様子だ。「(自己採点で)○○点だった」「合格率は7割なの?」「足切りや得点調整がされるのでは」といった話題に混じって早くも「登録販売者手当てはどのくらいつくのだろう?」といった合格後の話題もチラホラ。

 試験を受けた人は「キャリアアップに」という人から「生活をかけて」という人まで背景は大きく異なるが、会社でバスをチャーターして試験会場入りするというケースもあったようだ。年齢層も幅広く、また男性の比率が多いのもこの資格が実務的であることの表れだろう。「試験は学生時代が最後!」という人も多かっただろうか。試験会場では人間観察に興じる人、貧乏ゆすりが止まらない人など、落ち着かない様子も散見された。

 ネットが隆盛のこのご時世、試験終了後数時間のうちに解答速報が発表され、また試験問題を載せるサイトも次々と出てきている。同じ「第1回」の試験を受ける人でも、その条件は住んでいる地域によって変わってきてしまうのは、ネットのメリットか、それともデメリットか。

 しかし願書受付時点から言われているのが「事前の予想ほど出願者が多くない」ということだ。競争試験ではないため、受験者数の多少は合否に影響を与えないとは思われるが…、合格発表が気になるところである。



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2008年08月19日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS58

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第58回です。今回は皆様よりいただきましたコメントを中心に構成いたしました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

薬局新聞TBN58


 このところヤマダ電機のOTC医薬品販売参入、セブン&アイHDのアインファーマシーズとの業務提携、ファミリーマートのOTC医薬品販売参入等々、来年の改正薬事法施行を前にさまざまな動きが出てきている。

 こうした状況をどう見て、業界の将来に何を感じているのか?当ブログに寄せられたコメントをいくつか紹介する。

 「医薬品を3つに分類しても、更なる規制緩和が待っているのでは、そうなった時、薬剤師の存在価値は…どうしたらよいのでしょうか?」

 「規制緩和なら、スチッチOTCを抗生剤とかもっと増やすべきで。上からも抑えられ、下からは侵食され、薬剤師ってどうなるんでしょうね?」

 「(薬局業界は)他からみると全体的にまだまだ法律で守られてると思います。羨ましい部分あります。(中略)自分達で新たな聖域を作ることが必要なんじゃないかなぁ〜と。」

 「OTCも「医薬品」だし、やはりアドバイスや薬剤師の判断は必要なんですけどね。どこでも買えるのは便利そうですが、薬害や事故が…いずれ起きるでしょうね。そして、死亡例が出ないと流れは変わらないのでしょうかね?」

 「薬剤師を社会でどう活用するかということを真剣に考えないと、10年後には間違いなく供給過剰ですね。」



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2008年08月08日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS57

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第57回です。

薬局新聞TBN57


 エキサイトが「サンプルエキサイト(http://sample.excite.co.jp/)」というサービスを開始した。その名のとおり、webを通じて化粧品やドリンクといった商品の試供品を提供するサイトである。

 サンプルを使用するユーザ側は、興味のある商品を無料で手に入れ使用できるというメリットがある。またそれ以上に一個人の意見や要望がwebに載り、企業に届き、最終的に商品に反映されるとなれば、モチベーションや満足度も高くなるだろう。

 対する企業側は単なる商品提供に留まらず、年齢や性別、子供の有無といった属性のターゲティングが可能で、求める利用者の声を得やすいという利点もある。

 商品の開発や売れ行きに、webの声は無視できないほどの影響力を持つようになってきている。化粧品やドリンクなどはサンプリングになじむ商品でもあり、ユーザ、企業ともwebの特性をうまく生かしてゆくことがカギとなる。



(関連リンク)

Excite エキサイト
http://www.excite.co.jp/


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2008年07月24日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS56

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第56回です。

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 厚生労働省において、多くの職員による業務外のホームページ閲覧が明らかになった。省内のパソコンでゲームやお笑い等のサイトを見ていたというもので、その数なんと1日で12万件余に上るという。

 ネット上では「けしからん」「税金を返すべき」といった至極真っ当な反応も多数見受けられるが、その一方で「公務員叩き(が目的になっている)」「このくらい大目にみるべき」といった声も少なくない。

 厚生労働省に限った話ではないが、勤務時間中の業務外HP閲覧がよいかと言われればもちろんよくはない。世間からの風当たりは強くなるだろうし、組織として何らかの対応が必要なのは言うまでもない。

 しかしブレーキに遊びが設けられているように、書類に余白があるように、業務に不要と思われるものも案外「なくてはならないもの」なのかもしれない。我々人間の行うことは、必ずしも白と黒で割り切れるものではないのだから。



(関連ニュース)

msn産経ニュース:“ネットカフェ役人”にネット上では非難の声も
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080713/crm0807130121006-n1.htm

livedoorニュース:【親方日の丸な人々】(日曜官僚擁護版)勤務中の私用インターネット
http://news.livedoor.com/article/detail/3727267/


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2008年07月17日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS55

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第55回です。

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 7月4日、今年も後発医薬品等の薬価追補収載がなされた。メロキシカム、エバスチン、イミダプリル等が気になる存在ではあるが、やはり34社より発売されたアムロジピン(先発品:ノルバスク/アムロジン)の動向が注目される。

 市場規模が大きいため多くのメーカーが思惑を持って参入するのだろうが、しかしここまで多くの品目があると少々戸惑う。当ブログにも「前の薬局ではAという後発品だったが、この薬局ではBという後発品だった。さて何と説明するか。」といったコメントが寄せられている。

 選択の基準を明確にすることは確かに良いことだろうが、薬価基準に収載されいずれの製品も国のお墨付きを得ているとなれば、我々現場の人間が判断できるのはほんの枝葉の部分であり、そこにどれだけの意味を見出せるのか?という思いもある。

 とはいえ後発医薬品間にまったく差がないわけでもないだろう。厚労省は第三者による新たな品質検査の方法を導入することも検討していると言う。現場からも情報を発信してゆきたいものである。



アムロジピン錠の比較についてはアポネットR研究会のホームページにて、興味深い内容が記されています。

GE品銘柄別収載を見直すべき(アムロジピン錠データから)
http://www.watarase.ne.jp/aponet/topics/0807topics/080716.html


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2008年07月14日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS54

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第54回です。

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 かねてから言われているレセプトオンライン請求。それについては既にスケジュールが示されている。保険薬局の多くはレセコンを使用しているため、平成21年4月1日よりオンライン請求になるところがかなりの数に上るのではないかと思う。

 オンライン請求への移行には通常数ヶ月を要するため、そろそろ準備に入らなければならないが、「やはり…」と言うべきか。オンライン請求移行に伴って、あるいはサポートそのものについて、レセコン会社に対する不信感が出てくるケースもあるようだ。

 保険請求業務の中心となる部分を担うレセコンは今やなくてはならない存在だが、非常に高価である上、どちらかといえばメーカー主導で物事が決まるケースが多い。そういったことを考えると、程度の差はあれ不満を抱えながらレセコンを使用している実態も伺える。

 医師会は「日医標準レセプトソフト」を開発、会員向けに提供していると言う。会員を守り、バックアップする立場の日薬も、何らかの対策や方向性を示すことができれば、その存在意義も増すであろう。



(関連リンク)

社会保険診療報酬支払基金:オンライン請求システム
http://www.ssk.or.jp/claimsys/index.html


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2008年07月03日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS53

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第53回です。

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 製薬メーカーがウェブサイトを持つことは今や珍しくはないが、過日、ファイザーの“医薬関係者のための情報サイト”がリニューアルした。「領域別コンテンツの配置」や「検索機能の充実」等が謳われているが、「RSS機能の追加」も見逃せない。

 RSSとはサイト情報を配信するためのフォーマットの一つである。RSSリーダー等を用いて情報を受け取ることになるが、当該RSSを登録しておくことで更新情報が配信されるため情報の一元管理が可能となり、また定期的にサイトを巡回するといった手間もなくなる。

 RSS配信は既に武田薬品、エーザイ、第一三共、吉田製薬など多くのサイトで導入されており、今後ますます増えていくものと思われる。ちょっと取っつきにくいかもしれないが情報の海に溺れないためにも、RSSリーダーを導入してみてはいかがだろうか。

 ちなみに筆者の運営する「薬局のオモテとウラ」も、もちろんRSS配信を行っている。導入の際には是非ともご購読願いたい。



(関連リンク)

ファイザー株式会社
http://www.pfizer.co.jp/pfizer/index.html


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2008年06月26日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS52

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第52回です。

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 きっかけは日本財団会長である笹川陽平氏の「9兆5000億円の新たな収入」(3月4日付産経新聞「正論」)だろうか、このところウェブ上でも「タバコ1箱1000円」についての議論が盛んである。

 氏の主張によれば、「たばこ増税は喫煙規制が進む世界の大勢」「(たばこ1箱1000円とすることで)消費量が3分の1になっても3兆円超の税収増が見込める」「医療費が抑えられ、また未成年の喫煙対策にもなる」という。愛煙家、嫌煙家、双方の言い分はあろうが、現在の社会情勢を考えるに喫煙派には少々分が悪い。

 超党派の議員立法といった話も聞こえてくると実現の可能性はかなり高そうであるが、「タバコ1箱1000円」となった際の負の事象、例えば不正輸入による闇取引、また違法ドラッグや犯罪増加の可能性といったことも考えておく必要がある。

 折しもニコチンパッチがスイッチOTC化され各社から発売される。「たばこの代わりにニコチンパッチを常用する、みたいなツワモノが現れる?」といったことも、笑い話ではなくなってくるかもしれない。


「タバコ1箱1000円」の元?となった記事はこちら。

産経新聞「正論」に掲載-日本財団会長 笹川陽平ブログ
http://blog.canpan.info/sasakawa/archive/1256


(関連記事)

森永卓郎:たばこ1箱1000円にすれば財政問題は解決するのか - 日経BP
http://www.nikkeibp.co.jp/news/biz08q2/575850/

人力検索はてな:たばこ1000円目前?たばこが1000円になったときに起こる現象を予想してください。
http://q.hatena.ne.jp/1214396775


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2008年06月19日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS51

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第51回です。

週刊トラックバックNEWS51


 欧州において、安全な医薬品の提供を推進する団体EAASMがオンライン薬局における医薬品販売の調査を行い、この度その調査結果を発表した。

 「オンライン薬局の96%が違法に運営されている」「オンラインで販売されている薬品の62%が偽造品か規格外の製品」「94%のサイトは資格を持った薬剤師名を公表していない」「処方せんが必要な薬品を処方せんの提示なしで提供しているサイトは90%」等、衝撃的な内容ばかりだ。

 日本における状況は、もちろん欧州とは異なってくるだろうが、ネットにおける医薬品販売はまだまだ意識が追いついていない部分もあり、医療用医薬品や第一類医薬品の販売、また処方せん医薬品の個人輸入といったことも一部では行われているようである。

 法改正や教育も含めた環境整備が必要であろう。EAASMが提案する「違法サイトの、検索エンジンのページからの削除」といった話も、現実味を帯びてくる話かもしれない。

※ EAASM:European Alliance for Access to Safe Medicines



(関連リンク)

ITmediaNEWS:オンラインで買った薬品の60%以上が偽造品――欧調査
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0806/06/news023.html

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2008年06月12日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS50

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第50回です。

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 インターネットリサーチを行っているマイボイスコムが実施した「深夜・24時間店」の調査結果が公表された。その中で、「深夜に閉まっていて困った経験がある施設・お店」のトップに「薬局・ドラッグストア」が挙げられている。

 また「今後、深夜に利用したい深夜・24時間営業店」においても、同じく薬局・ドラッグストアがトップとなっている。「病院と薬局は24時間営業があった方がいい」という声もあるように、深夜の需要が一定数あることは確かだ。

 このような状況に対して、個々の薬局・ドラッグストアとして、また業界としてどのように対応してゆくべきであろうか。医薬品供給の責務を負う者として、また医療を提供する者として、何らかの判断が必要だということは言うまでもない。

 しかしながら闇雲に24時間営業、深夜営業を掲げることは、疲弊とも背中合わせであることを忘れてはならない。



(関連リンク)

My Voice深夜・24時間営業店
http://www.myvoice.co.jp/biz/surveys/11809/index.html

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2008年06月06日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS49

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第49回です。

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 08年度に実施される、登録販売者の第1回目の試験日程が続々と決まってきている。各都道府県のホームページに詳細がアップされる一方、試験に向けた対策や受験資格等を盛り込んだページも数多くある。

そんな中、株式会社インタースクエアが“登録販売者を支援する”ことを掲げて運営する「登録販売者.com」(http://www.torokuhanbaisya.com/)のページが大変充実している。試験の概要や日程はもちろん、参考書籍も紹介されている。

 また、会員登録をすることで登録販売者の最新情報がメールで配信され、更には試験と同等レベルの問題を用意した「WEB問題集」も無料で利用できるという。

 早いところでは試験まであと2ヶ月ほど。資格取得を目指す多くの人が何とか時間を工面して試験勉強に励んでいることと思う。Webの情報も、是非とも有効利用していただきたいものである。



(関連リンク)

登録販売者.com
http://www.torokuhanbaisya.com/


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2008年05月29日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS48

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第48回です。

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 農業革命、産業革命に続き、パソコンとインターネットの爆発的普及による急激な社会や構造の変化をIT革命(IT=Information Technology)と呼ぶことは、多くの人が知るところであろう。

 我々の周囲を見回しても、多くの薬局で業務の効率化のためにパソコンやネットが導入され、今やなくてはならないものとなっている。また一方では、情報格差(デジタルディバイド)を生むなど、問題も出てきている。

 中でも特に今後注意を払っていかねばならない問題が環境への影響だろう。二酸化炭素の排出によりオゾン層が破壊される等、環境への影響が大きく取り沙汰されたのは、産業革命からかなりの年月が経ってからである。

 そのことを考えるに、これまで経験してきた、或いは現在直面しているIT革命においても、我々の気付かないところで、予想もできないほどのスピードで何らかの影響が出ている可能性がある。多くの情報に耳を傾けてゆきたいものである。


編集部コメントでも触れられておりますが、今回の内容は以下の記事に大変影響されました。写真が掲載されていますが、かなり衝撃的です。

北鎌倉・鎌倉の携帯基地局乱立による複合電磁波汚染の改善を目指すブログ長野県伊那市より、植物の異常報告(写真をクリックすると拡大)
http://ameblo.jp/kitakamakurakeitaing/entry-10090868235.html


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2008年05月22日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS47

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第47回です。

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 生活保護受給患者を巡るジェネリック医薬品の取り扱いについて、厚生労働省は一度出した通知を撤回するなど、4月からこれまでに一悶着あったことは記憶に新しい。ネットにおいても多くのブログ等で取り上げられており、論争が繰り広げられている。

 当ブログにもいくつかコメントをいただいているが、とかく感情論が先に立ちやすく、薬局の窓口では『「生保の人間は安い薬で我慢しろってことか?」と怒鳴られてしまいました。』といったケースも少なくないだろう。

 今回のケース、ちょっと頭を冷やしてみてみると最初の通知で出された「正当な理由なく先発医薬品の利用を継続している場合には(中略)、保護の変更、停止又は廃止を検討する」という部分に問題があったのではないかと考えられる。

 しかし今回の出来事を考え進めてゆくと、参照価格制度や包括化といった医療制度全体の話にも繋がりかねない。生活保護受給者だけの問題として捉えるのではなく、我々自身の問題として考えてゆくべきではないだろうか。



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2008年05月15日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS46

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第46回です。

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硫化水素による自殺について、最近はその報道を聞かない日はないくらいの頻度で耳に入ってくる。我々薬局で働く人間にとって、そこで販売されているものが自殺に用いられている現状を見ると、大変心が痛む。

ネットにおいても、硫化水素についてその情報の取り扱いが大変難しくなってきている。警察は「硫化水素ガスの製造を誘引する情報の取り扱いについて」と題した文書を出し、その情報を認知した際には削除依頼を出す方針を固めた。

筆者の運営するブログ「薬局のオモテとウラ」にも、ガスの製造方法こそ載せていないが硫化水素に関する話題を扱っているため、このところ「硫化水素 自殺」といったキーワードでのヒットがかなりの数に上る。

ネットでの情報の取り扱いは、現状がベストではないかもしれないが、規制することがよいかといえばそれもやはり違うのではないだろうか。様々な議論が必要である。



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2008年04月24日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS45

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第45回です。記事中にあります携帯対応のサイト「Mobile Genecal」は08年4月25日より正式公開とのことです。

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 「複数の薬をジェネリック医薬品に変更した場合の、トータルの差額を試算できる、唯一のサイト」を謳った「Genecal=ジェネカル(http://www.genecal.jp/ )」というサイトがこの4月よりオープンした。

 その名の通り、実際服用している薬を最大15種類同時に、実際に服用している錠数・日数で試算し、その総額はもちろん負担割合に応じて一部負担金がどのくらい安くなるか、といったことまで表示してくれる。

 更に薬局向けの機能として、検索・試算された代表的なジェネリック医薬品のJANコードまで表示されるというスグレモノである。細部まで作り込まれた印象を受けるが、これだけのものが無料で利用できてしまうのだから、たいそう恐れ入る。

 このサイト、今月中に携帯電話からも利用できるようになるという。薬局の窓口で、ケータイを手にした患者さんからジェネリック医薬品への変更を依頼される日も、遠くないかもしれない。



(関連リンク)

ジェネリック医薬品 検索・試算のGenecal

Mobile Genecal


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2008年04月17日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS44

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第44回です。

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 厚生労働省より、「医療用医薬品類似名称検索システム(https://www.ruijimeisho.jp/ )」が公開された。「医薬品の名称類似性により生じる製品取り違え防止の手段として」活用してもらうことを大きな目標としている。

 このシステム、承認された医薬品名を入力して類似医薬品名を見つける無料の一般利用者向け機能(既存医薬品名称検索)と、新規名称を含む任意の医薬品名を入力して類似医薬品名を見つける有料の登録利用者用機能(新規医薬品名称検索)の二つの機能がある。

 このシステムを利用してみて正直なところ、検索結果の表示等において「もう一工夫欲しい!」と思う部分は多々あるが、機械的な抽出結果は私たちの気付かない部分で、業務におけるリスク回避に役立つ可能性も秘めている。

 処方せん様式変更によるジェネリック医薬品の広がりによって、名称が類似する医薬品を取り扱う機会は増えているのが現状である。特にリスクの高い医薬品については、一度検索してみることをお勧めしたい。



(関連リンク)

医療用医薬品類似名称検索システム


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2008年04月10日

[薬局新聞]週刊トラックバックNEWS43

薬局新聞連載の「週刊トラックバックNEWS」第43回です。今話題?の「薬剤師資格確認検索」についてです。

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 この4月1日より、厚生労働省のホームページにおいて「薬剤師資格確認検索システム(http://yakuzaishi.mhlw.go.jp/search/)」が公開された。昨年の「医師等資格確認検索システム」に引き続くものである。検索方法は、性別と氏名を入力するというものだ。

 この検索システムでは検索結果として、氏名、性別、登録年及び該当する場合に限り行政処分に関する情報(処分の種類及び期間)を閲覧することができる。行政処分の内容については、当該期間終了後または再教育修了後まで掲載がなされる。

 そもそも「国民による薬剤師の資格の確認及び医療に関する適切な選択に資する」ことを目的として公開されたこのシステムだが、どの程度の有用性があるのだろうか。個人情報保護との絡みもあり情報の公開・非公開の選択は難しい部分もあるが、目的を達成するためのシステムとなるよう、前向きに取り組んでいただきたいものである。


(関連リンク)

薬剤師資格確認検索


「薬剤師資格確認検索システム」(another side of ”d-inf”)

薬剤師資格が検索可能に(医薬品・化粧品・食品に関する情報提供)


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