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2018年02月17日

[薬局新聞]零売の持つ可能性広げたい

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第64回です。

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 引き続き、オオギ薬局(東京都千代田区)の扇柳創輔先生にお話をお伺いいたします。

 将来像というと大げさかもしれませんが、今後どのような展望をお持ちでしょうか。

「まずは当たり前ですが、当店を頼って来ていただける方に対して、サービスの充実を第一に考えています。こういう販売方法があるということを一般の方に認知して頂き、安心して利用して頂けるよう、広報的な活動にも力を入れていかなければ、と思っています。また業界全体の流れの中で、零売の是非が問われたときには、この販売の経験を活かして、零売の持つ可能性を広げられるようにしてゆきたいです」

 お話をいただく前は、いわゆる多くの薬局とは患者さんに対するアプローチが少し違うのかなと思っていましたが、形態は違えど、とても真摯に向き合っている姿勢が伝わってきます。

「少し変わった形態で営業していることで興味を持って頂けるので、最近は色々と精力的に活動している薬剤師の方々とお話する機会が増えたのが楽しみのひとつです。そういった方達と何らかの形で医療系のサービスを創れれば嬉しいですね。また、一般的な調剤薬局での仕事も好きだったので、ゆくゆくはそちらも運営したいという目標もあります」

 扇柳先生、4回に渡ってありがとうございました。


2018年02月10日

[薬局新聞]零売の一般化に向けて

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第63回です。

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 引き続き、オオギ薬局(東京都千代田区)の扇柳創輔先生にお話をお伺いいたします。

 感触としてで結構ですが、零売の需要というのはかなりあるのでしょうか。

「潜在的な需要は少なくないと思いますが、お客様の悩みと、零売を通して提供できるサービスが合致する場面はある程度限定されてしまいます。それでも、病院を受診する時間がなかったり、様々な事情から零売でしか必要な薬を手に入れる方法がない方々は少なくても確かに存在して、そうした方への受け皿としての役割を担ってゆきたいと考えています」

 零売薬局が増えるという見通しもありますが、いかがでしょう。

「実際問題、制度的な側面を考えるとやりにくい部分も大きいと思います。これから零売専門薬局が増えるかという展望に関しては、ある程度の規模の都市に、ポツリポツリとある、くらいが頭打ちになると予測しています。保険財政の圧迫が大きな後ろ盾になると考えていた時期もあるのですが、医療費は大きなマスの部分、高い薬を減らさないといけないのですよね。零売が一般化すれば削減に貢献できる反面、そうすると競争もあって立ち行かないところも出てくるのではないかと。需要と供給、建前とリスク、法律と古い業界の慣習、更に採算…そのバランスを見ながら、零売が一般化するにはどうすればいいのか考えています」

 次回は今後の展望についてお伺いいたします。


2018年01月26日

[薬局新聞]強い風当たり、顧客からの温かい言葉

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第62回です。

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 引き続き、オオギ薬局(東京都千代田区)の扇柳創輔先生にお話をお伺いいたします。

 零売の薬局を実際に開局、運営してみていかがでしょうか。

「前例が少ない反面、需要は間違いあるという自信もあったのですが、開局からしばらくは本当に厳しかったです。こういう薬局の存在自体は、「え!すごく便利!」と言って頂いても、そもそも認知させるのが難しく、怪しいと思われてしまうことも多々あります。対応できる医薬品も限られ、医療保険がきかないのでコスト面でも制約があるので、最終的に購入に至るまでのマッチングはなかなか難しいのが実情です」

 周囲からの風当たりが強かった部分もあるのではないでしょうか。

「SNSなどで「この薬局は違法に決まっている」「こういう(零売をしている)薬局に行かないように、地域の薬剤師会としてできることは無いか」などと書かれたのが辛かったですね。「やめたほうがいい」という電話がかかって来たこともありました。その一方で、お客様からは本当に暖かい言葉をかけて頂けます。「病院に行く時間が無く、いつも薬を切らしてしまっていたが助かる」「こんな薬局があればいいと、ずっと思っていた」と言って頂くような毎日で、非常にやりがいを感じています」

 次回も薬局運営に関してお伺いいたします。


2018年01月20日

[薬局新聞]独自性追い求め零売薬局開局

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第61回です。

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 今回から、オオギ薬局(東京都千代田区)の扇柳創輔先生にお話をお伺いいたします。扇柳先生は、いわゆる「零売」「非処方箋薬販売」をメインとした薬局を経営していらっしゃいます。

 扇柳先生が現在の薬局開局に至るまで、どのようなご経験をなさったのでしょうか。

「薬学部4年制最後の代として東京薬科大学を卒業したのち、調剤併設のドラッグストアに就職しました。その中で、もっと自分にしかできないような事がしたいと考え、「自分で薬局をやるしかない」という想いを強くしました」

 多くの薬局でご経験がおありだと伺いました。

「とにかくいろんな薬局で勉強したく、門前や面、一人薬剤師や大人数、市販薬も売れるなど、様々なタイプの薬局で勤務しました。多くの患者さんと接する中で、「零売で充分ケアできるような相談を多く受ける」「自分もちょっとした疾患のときに、仕事を休むのは実情として無理」と感じることが多々あり、「自分にしかできない独自性があって、需要も間違いなくあるだろう」と、この業態での開局を決意しました。当初、東京都三鷹市で開局したのですが、都心部のサラリーマン世代や、困った方が遠方からかなりの時間をかけて来てくださることもあり、昨年7月に神田駅の近くに移転しました」

 次回から、具体的なお話を伺ってまいります。


2018年01月04日

[薬局新聞]「立てよ薬剤師プロジェクト」座談会

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第60回です。今回は新春スペシャル企画で、「立てよ薬剤師プロジェクト」発起人の方々にご参集いただきました。

かかりつけ薬剤師PERSONAL2018新春SP


るるーしゅ(@ph_lelouch):『黒の薬剤師会』運営
みやQ(@miyaq55):『「くすりや」の「現場」』運営
Fizz(@Fizz_DI):『お薬Q&A 〜Fizz Drug Information〜』運営
熊谷信(@kumagaip):『薬局のオモテとウラ』運営

 薬剤師ブロガーが共同でWEB検索情報の最適化に働きかける『立てよ薬剤師プロジェクト』。今回は新年号スペシャルとしてその発起人の方々にご参集いただき、活動意図や今後の展開などについてお話いただきました。

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2017年12月15日

[薬局新聞]横のつながり強め薬剤師教育にも携わる

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第59回です。

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 引き続き、兵庫県姫路市の児島悠史先生にお話をお伺いいたします。

 最近、医療を否定する週刊誌や書籍を目にする機会が増えました。患者さんが薬局の窓口で話題にするケースも少なくありません。

「専門家による「正しさ」を重視した情報が、なかなか届きにくい状況になっていると思います。例えば、「困っている人の話を物凄く親身になって聞く(ように見せる)」技術は、医療を否定する人たちの方が遥かに長けていると思います。そこで先に強固な信頼関係を築かれてしまうと、医療従事者が「正しさ」を主張してもその言葉は届きません。だからこそ、薬剤師は日ごろから「何か困ったらこの人に相談してみよう」と思わせる仕事をしていなければならないと思います」

 今後はどのような活動をお考えでしょうか。

「Webでの情報発信に限らず、地域の講演・活動などで情報発信に取り組む薬剤師とも横のつながりを強め、連携して医療環境の改善に取り組みたいと思っています。またWeb上の医療情報の質について、学会などで発表する機会も持ちたいですね。業務に追われて「勉強する暇もない」という薬剤師は少なくありませんから、書籍やブログを活用して効率の良い勉強方法を提供するなど、これからの薬剤師教育にも携わりたいと思っています」

児島先生、6回に渡ってありがとうございました。


2017年12月08日

[薬局新聞]頼りになる薬剤師が増えるきっかけに

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第58回です。

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 引き続き、兵庫県姫路市の児島悠史先生にお話をお伺いいたします。

 10月に羊土社から「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100」を出版されました。同系統の薬剤について丁寧に掘り下げ、薬剤としての違いはもちろん、臨床上の位置づけ・使い分けについても明快に解説されています。

「ブログを書く際にも非常に気を使うのですが、書籍執筆の際もかなり気を使いました。あくまで一つの「切り口」であって、それが全てだと決めつけてしまわないように、そこから更に考察できる思考の土台となるように作りました。しかし〆切が大変で何回も夢に出てきました」

 10月の日薬学術大会や11月の医療薬学会でも販売され、売上が1位だったと聞いています。出版後の反響はいかがでしょうか。

「まだ発売して日も浅いため、どういった評判なのかは私にも伝わってきていませんが、そこそこ好評を頂いているようです。説得力のある服薬指導をできる薬剤師、自信を持って医師に処方提案できる薬剤師が増えれば、「頼りになる薬剤師が増えた」と世の中に感じてもらえると思います。拙著がその一助になれば良いなと思っています」

 次回は今後の展望についてお伺いいたします。


2017年11月16日

[薬局新聞]非医療従事者も含め、広げるべき活動

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第56回です。

かかりつけ薬剤師PERSONAL56


 引き続き、兵庫県姫路市の児島悠史先生にお話をお伺いいたします。

 プロジェクトでは10月6日に記事が一斉アップされました。立場や考え方が異なる薬剤師がそれぞれの視点で書かれていましたが、児島先生はどのような観点から書かれたのでしょうか。

「多くの国民は「検索上位にある=信頼性がある」と認識しています。そのため、上位にデマや違法サイトが表示されていることは非常に危険です。 私自身、Googleや厚生労働省に何度もこのことを報告しているのですが、一向に改善されません。こういう状況は、薬剤師であれば誰でも「いかん」と感じると思うのですが、そもそもこの惨状を知らない人が多いのではと感じています」

 私もブログを運営しているので分かりますが、先生が丹精込めて書いた記事より、違法サイトが上位表示されている腹立たしさもありますよね(笑)記事アップの反応はいかがでしょうか。

「薬剤師にとどまらす、医師や看護師などの医療従事者からもたくさん賛同頂きました。また、「私もブログ始めてみました」という報告もいくつか受けています。今後はこれを非医療従事者も含めてもっと広めていくことを考えています。また、厚生労働省やGoogleに対する働きかけもしていこうと思っています」

 次回は児島先生ご自身のことについてもお伺いしようと思います。


2017年11月09日

[薬局新聞] 「立てよ薬剤師」プロジェクト

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第55回です。

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 引き続き、兵庫県姫路市の児島悠史先生にお話をお伺いいたします。

 「立てよ薬剤師」プロジェクト発案の経緯について教えてください。

「ネットの情報が「正確だがつまらない vs 面白いが不正確」という構図になっているように感じています。そのため、「面白くて正確・適切」という情報発信をしたいと思ってブログを始めたのですが、1人では太刀打ちできません。そこで、腸内環境と同じように「善玉菌」を増やして良くしようと考えました。つまり、情報の正確さや伝え方にまで気をつけて発信できる仲間を増やして、みんなでWeb環境を良くしていこうということです」

 素晴らしい取り組みですね。しかし実際に大きな懸念があったからこそのものですよね。

「例えば「葉酸 サプリ」とGoogle検索した場合、不必要に高額な商品を勧めるアフィリエイトサイトばかりが、また「クラビット」では違法通販サイトばかり表示されます。「クラビット」や「ラシックス」の検索キーワードは月に約10万回検索されていますが、それだけの人たちが不適切な情報に晒されていることを意味します。一時的な情報発信に留まらず、恒常的にWeb上の情報(Googleの検索結果)を少しでも是正するため、 検索上位に食い込むコンテンツを薬剤師が作り、発信する方法を考えたい、というところが軸になっています」

 次回も引き続き取り組みについてお伺いします。


2017年10月27日

[薬局新聞]薬剤師それぞれが発信力を高める

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第54回です。

かかりつけ薬剤師PERSONAL54


 今回から、兵庫県姫路市の児島悠史先生にお話をお伺いいたします。児島先生は薬局に勤務する傍ら、書籍やコラムの執筆を中心に、個人的な活動も幅広く行っていらっしゃいます。

 薬局という枠にとらわれず、多様な取り組みをしていらっしゃるのですよね。

「個人で『お薬Q&A 〜Fizz Drug Information〜』というブログを書いています。またその他にPharmaTribuneの連載を担当したり、テレビや雑誌・漫画などの監修も行っています。薬そのものにも興味はありますが、いい加減な情報に振り回される人を減らしたいというのが根底にあります」

 非常に充実したブログですが、どのような想いをお持ちなのでしょう。

「薬局の窓口で一人一人に丁寧な服薬指導をする、地域活動で講演する、Webを使う…色々な情報提供の方法があると思うのですが、薬剤師がそれぞれ自分の得意分野で発信力を高めていけたら良いなと思っています。そのなかで、「Web」は活動する薬剤師が少なく情報整備も全く追い付いていなかったため、自分にできることからはじめようと思いブログを書き始めました」

 そうした想いが「立てよ薬剤師」プロジェクトにもつながっていくのですね。発起人の一人でもある児島先生に、次回はそのプロジェクトについてお話いただこうと思います。


2017年10月19日

[薬局新聞]ネット検索で適切な情報届ける取り組み

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第53回です。

かかりつけ薬剤師PERSONAL53


 インターネットが広く使われるようになり、今や生活に欠かせないものになっているのは私だけではないと思います。更にスマートフォンの爆発的な普及によって、私たちの行動にも大きな変化があります。

 例えば何か調べようとするとき。「ググる」なんて言葉が代名詞になっていますが、片手に持ったスマホで真っ先に検索をするというのも日常の光景になっています。そうした中、検索をした際に適切な医療や健康の情報にアクセスできているのか、懸念する声は小さくありません。

 例えば「葉酸」について調べようとした場合、検索上位には「無料サンプル」「ランキング1位」といったサイトが表示されます。また抗菌薬などの医療用医薬品の名前を検索すると、個人輸入のサイトが軒並み表示されることもあります。もちろんそれらがすべて悪いことだと断言できませんが、検索した人が適切な情報を得られていない、善意の嘘に騙されている可能性も否定できません。

 そうした中、「検索した人に適切な情報を届けたい」とブログなどで情報発信をしている薬剤師が取り組みを始めました。何を思い、どんな行動を起こしているのか。次回から、その取り組みについてご紹介したいと思います。


2017年10月06日

[薬局新聞]あの「黒革の手帳」騒動について

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第52回です。

かかりつけ薬剤師PERSONAL52


 今週末に開催される日本薬剤師会学術大会。50回の節目ということで、多くの方が参加を予定しているのではないかと思います。

 その学術大会を巡って、一騒動がありました。大会公式(?)の懇親会の一企画として、「銀座を楽しむ”究極”コース『銀座のクラブ体験 あの黒革の手帳の世界へ』」というものが予定されていたのです(「黒革の手帖」というのは銀座のママを題材にした、松本清張の長編小説ですね)。

 「学術大会に合わせて特別なルートを開拓」「普段お休みの銀座の高級クラブを開店」など、特別感を漂わせる内容でしたが、批判を受けて企画は頓挫。現在はホームページからも削除されています。

 こうした状況に好意的な声はほぼ皆無で、「(日薬)会員と執行部の意識がいかにかけ離れているかを露呈してしまった」「来年の調剤報酬改定を控えるなか、大きな問題になるのではないか」「組織離れがますます進む」と厳しい声があがっています。

 昨今の世の中の情勢を見ていますと、こうしたことはすぐさまバッシングの対象となります。これをきっかけとして、薬剤師会内部の意識改革につながることを期待したいところですね。


2017年09月29日

[薬局新聞]出来ること・相談が多岐に渡る零売薬局

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第51回です。

かかりつけ薬剤師PERSONAL51


 引き続き、池袋セルフメディケーション(東京都)の長澤育弘先生にお話をお伺いいたします。

 開局してよかったこともおありですよね。

「この薬局の良い所は全国からお客さんが来ることです。京都や福岡…沖縄から来たという人もいました。得てして旅行中や出張中の方が多いので面白い話を聞けます。また日本だけではなく、海外に住んでいる日本人の方も結構来て頂いています。この人たちから海外の生活の話を聞くのが一番楽しみですね。“普通の薬局”よりも出来ることや相談内容が多岐にわたるので、患者さんと色んな話が出来ます。自分はお客さんとコミュニケーションがもっと取りたくてこの薬局を作ったのかもしれません」

 零売を行う薬局ということで注目されがちですが、長澤先生の想いが込められた薬局なのですね。

「贔屓目に見てもこの先の薬局業界明るくはありません。これは誰もが思い、感じている事なのではないでしょうか。薬局だけではなく、医療を含めた年金などの社会保障全体が変革を迎える時なのだと感じています。自分は薬局がもっと保険以外にも予防や治療の分野でやれる事が増えれば、次の時代で必ず生き残れると思っています」

 長澤先生、4回に渡ってありがとうございました。


2017年09月22日

[薬局新聞]現在も実感する零売の認知度低さ

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第50回です。

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 引き続き、池袋セルフメディケーション(東京都)の長澤育弘先生にお話をお伺いいたします。

 零売専門の薬局を開局するにあたって、いわゆる保険薬局の開局よりも困難があったのではないでしょうか。

「零売薬局は普通の薬局より安価に開局できるものの、収入は確実に普通の薬局より低いです。以前から主張しているのですが、零売専門薬局よりも調剤と併設したほうが効率的です。初日の売り上げは当然0円、2週間一人も来ないなんてときもありました。HPを改善したり、ネットで広告したり、ビラを撒いたりして、軌道に乗るのに半年以上かかりました」

 対外的にも大変なことが多かったようですね。

「保健所の対応も思ったより厳しいもので、抜き打ち調査や命令書の発行があったりと、なかなか難しいものがありました。月に何回も調査が入ったこともあります。薬局を利用する方も零売を知っている人がいないのでOTCの専門店だと思って来局する人や、逆に処方箋医薬品も全部買えると思っている人、向精神薬や注射器を売っている店だと思って来た人など、実際に行われている販売ラインナップと異なった商品を求めてくる人も少なくありません。これは現在でも結構います」

 次回は今後の展望についてお伺いいたします。


2017年09月07日

[薬局新聞]時間のロスなど利便性考え始めた“零売”

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第49回です。

かかりつけ薬剤師PERSONAL49


 引き続き、池袋セルフメディケーション(東京都)の長澤育弘先生にお話をお伺いいたします。

 独立は考えていたけれど、最初から零売を行う薬局を開局するつもりではなかったと伺いました。

「2016年1月に池袋セルフメディケーションの母体となる株式会社長澤薬品を開業しました。この頃は、薬局をやるつもりはなくローションの原料となるグリセリンを輸入する会社として開設しました。門前薬局のバッシングが行われている真っ最中で、何とか薬剤師として新しい取り組みができないかを考えていました」

 どうして零売を始めたのでしょうか。

「一言で言うと「そのほうが便利!」だと思ったからです。湿布28枚のために半休を取るサラリーマンやちょっとしたステロイド軟膏のために3時間待たされている子連れのお母さん達を目の当たりにし、そもそも軽い症状の医薬品は薬局で出したほうが時間ロスもないし、保険制度にも負担掛けない、その方が良いのでは?と思ったのです。薬には副作用があり、勿論安全性を考えて慎重に使う必要があると思います。ただその一方、そもそも湿布1枚、軟膏1本にどれほどのリスクがあるのか?とも思うわけです」

 次回も長澤先生の取り組みについてお伺いいたします。


2017年08月31日

[薬局新聞]注目集める“零売薬局”経営者登場

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第48回です。

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 今回から、池袋セルフメディケーション(東京都)の長澤育弘先生にお話をお伺いいたします。長澤先生は、「零売」という特殊な医薬品販売方法を行う薬局を池袋で営業していらっしゃいます。

 ユニークな経歴をお持ちだとお伺いしました。

「高校卒業後、友人の製材所に就職予定でしたが、母親の強い勧めでリハビリに関して学びました。しかしすぐに向いていないと感じ、その後塾の講師などを行う中、同僚の勧めで関東の薬学部を受験。そのまま薬剤師になり現在に至ります」

 その頃から零売の薬局を開くことを考えていたのでしょうか。

「最初は病院薬剤師をやっていました。当直13時間で日当5000円、待機か夜勤が2日に1回あるのに手取り16万という職場で、かなりブラックでしたね。しかしその病院で入院患者100人分の入院処方を経験したのが現在の役に立っています。その後、北海道、青森、秋田、東京、埼玉、神奈川、静岡など全国の薬局、ドラックストアを巡る派遣薬剤師を5年続けました」

 そうした経験を経て、色々と考えるところがおありだったのですね。次回以降、池袋セルフメディケーション開局に至る経緯などをお伺いします。


2017年08月24日

[薬局新聞]医薬品使用期限の妥当性

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第47回です。

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 抗癌剤など、高額な注射剤に関する保険請求の方法が話題、問題になっています。例えば、複数の患者に1バイアルを使用した場合、その請求をバイアル単位にするのか、使用量にするのかについて、取り扱いが明確にされていないと言います。

 医療費の高騰が言われて久しいですが、そうした中、意図するか否かは別にしても、過剰請求には厳しい目が向けられ是正されるでしょうし、廃棄の問題についても、極力無駄のない方法が求められているのでしょう。

 関連して、薬の使用期限についても注目されつつあります。ほとんどの医薬品には使用期限が定められていて、1日でもそれを過ぎたものは廃棄されています。そのような現状に対して、そもそも使用期限の設定が妥当なのかという議論は、これまであまりなされて来なかったのかもしれません。

 過去には、パンデミックの際の備蓄用医薬品である抗インフルエンザ薬の使用期限が、幾つかの試験を経て延長されたという経緯があります。医薬品の有効性と安全性はもちろん担保されなければなりませんが、限りある医療資源の有効活用という観点からも、医薬品の使用期限の妥当性について、再考の必要がありそうです。


2017年07月28日

[薬局新聞]オール薬剤師として“かかりつけ”目指す

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第46回です。

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 引き続き、はらだ薬局(鹿児島県)の笹川大介先生にお話をお伺いいたします。

 笹川先生がライフワークとして取り組んでいることがおありだと伺いました。

「はい、副作用の発見に関しての質問力・五感を身につけるということです。かかりつけ薬剤師を目指すということは大切なことです。ただ、個人としてだけではなく、オール薬剤師としてその能力を身につけられないかと試行錯誤をしております」

 講演活動だけでなく、フィールドを広げてゆくご予定もおありでしょうか。

「ブログやSNSを有効に活用してご活躍されている薬剤師の先生方も多いですので、そうした方面にも注力したいと思っています。また、動画配信なども簡単にできる時代になりました。今後は、副作用解説動画なども作ってゆければいいなと考えています。私が講演するなかでもよくお話するのですが、今日からでもできることを焦点にして、小さいことの積み重ねが大事で、それが自信に繋がるというスタンスがとても大切だと考えています。皆で力を合わせて、頑張ってゆければと思います」

 笹川先生の力強い想いが伝わってきて、私も勇気をいただけました。4回に渡ってありがとうございました。


2017年07月21日

[薬局新聞]副作用・相互作用の早期発見

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第45回です。

かかりつけ薬剤師PERSONAL45


 引き続き、はらだ薬局(鹿児島県)の笹川大介先生にお話をお伺いいたします。

 ケアネットが運営するプロファーマCHで「描いてつかむ!副作用の薬理学」という番組を配信していらっしゃいますね。

「副作用のメカニズムについて、6回に渡って映像授業を作製しました。めまい・浮腫・下痢に関して副作用が起こるしくみを解説しています。一貫して伝えたいことは、“薬剤師は薬の専門家。薬理作用の延長が副作用”だということ。それを理解することで、副作用の早期発見が可能になります。実はこの考えは、どんぐり工房の菅野彊先生の考えです。話は余談ですが、私自身、菅野先生のことを尊敬の念をこめて仙人と呼んでいます」

 私も番組を拝見しましたが、ホワイトボードを用いての解説はとても分かりやすいですね。

「よく見る症状が薬の副作用で起こっていることを薬剤師が発見できたら、患者さんだけでなく、医師をはじめとした他の医療職にも薬剤師とタッグを組むことの有用性を示すことができるのではないでしょうか。ポリファーマシーに関しても、エビデンスも重要ですが、実際に患者さんが副作用・相互作用で困っているということを発見できれば、減薬・中止の提案もスムーズにいくはずです」

 次回は今後の展望をお伺いいたします。


プロファーマCH:描いてつかむ!副作用の薬理学

2017年07月15日

[薬局新聞]患者の疑問を解決することが役割

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第44回です。

かかりつけ薬剤師PERSONAL44


 引き続き、はらだ薬局(鹿児島県)の笹川大介先生にお話をお伺いいたします。

 勉強方法について質問を受けることが多いと思いますが、なにかコツはあるのでしょうか。

「私自身は、小遣いをほぼ薬学書・医学書・看護書に投資してしまう、本マニアです。ただ、残念ながらこの1冊を読めば、薬剤師として活躍できるというものには巡り会っていません。勉強法としては、患者さんの質問に対して、深く掘り下げていくことが一番伸びるのではないかと考えています。質問内容に対して真摯に向き合う必要があると思います」

 かかりつけ薬剤師という観点から考えると、何が重要だとお考えでしょうか。

「一言で言えば、患者の疑問を解消できることにつきると思います。残薬調整・ポリファーマシー、副作用の早期発見・回避など薬剤師が活躍できる場面はまだ多くあります。それにも関わらず、薬剤師自身が自分の仕事に対して、ネガティブになっているケースをよくみます。今我々に必要なものは自信、言い換えれば強烈でポジティブな思い込みです。国家資格を持って医療に関わるという誇りを今こそ発揮できればと思い、日々奮闘中です 」

 次回も笹川先生の取り組みについてお伺いいたします。


2017年06月29日

[薬局新聞]知識を積み重ね、使い方を体験する勉強会

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第43回です。

かかりつけ薬剤師PERSONAL43


 今回から、はらだ薬局(鹿児島県)の笹川大介先生にお話をお伺いいたします。

 笹川先生は調剤業務の傍ら、自分自身のスキルアップを目的として勉強会を開催しているとのこと。

「不定期ではありますが、薬剤師勉強会(通称:笹川塾)を行っています。継続は力なりという言葉がありますが、そんな個人的な勉強会を4年間ほどつづけているうちに、日経DIクイズを執筆する機会や、全国各地で勉強会をする機会を与えていただいています」

 先生が勉強会を開催するうえで、心がけていることがおありだそうですね。

「はい、パワーポイントを使用しないということです。ホワイトボードと体1つあればできる勉強会を心がけています。講演をする場合には、できる限り資料(ハンドアウト)も渡していません。まっさらな状態から、少しずつ積み上がっていく知識とその使い方を体験していただくことが目的です。受講者と目と目を合わせて、できる限り下を向かないように工夫をしています。そういった勉強会が珍しいようで、リピート率が高い講義ができていると自負しています。私自身、毎日患者さんと接する中、現場で日々悩んでいます。その悩みを自分なりに考え抜いて、その悩みを理解できるからこそ、講演する機会をいただけていると分析しています」

 次回以降、笹川先生の取り組みについてお伺いいたします。


2017年06月17日

[薬局新聞]経済学者の薬剤師業務に対する批判

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第42回です。

かかりつけ薬剤師PERSONAL42


 アゴラなどを主宰する経済学者の池田信夫氏が、加計学園の獣医師問題に続き、薬剤師免許への批判を行っています。Twitterより、いくつかご紹介いたします(一部順序を入れ替えるなど、編集を加えてあります)。

「薬剤師なんかいらない。医師の出した処方箋でコンビニやネットで買えばいい。日本以外の国はそうなっている」

「薬剤師がまだゴチャゴチャいってくるが、これは獣医より存在価値が低い。今は「調剤」なんかしないんだから、コンビニの店員が処方箋どおり売れば十分」

「「処方どおりに薬を渡す」仕事はあるでしょうが、それは「衛生管理に気をつけて食物を提供する」仕事と同じ。「薬剤資格」はあってもいいが、業務独占は必要ない」

「薬剤師免許は単なる競争制限ではなく、医療費の国民負担を膨張させているのが大問題。厚労省も規制改革せざるをえないだろう。調剤薬局がパチンコ屋よりもうかるようになった。医薬分業なんて、今や意味がない」

「薬剤師なんか資格認定で十分。薬学部に6年も行かなくても、処方箋の通り薬を出すのはバイトでもできる。ゼロリスクを求める人は、資格をもつ(高い)薬局で買えばいい」

 経済学という一面からの考察で、また独占業務に対する嫌悪感が強く現れています。薬剤師が嫌いということではないと思いますが、冷静に読むのはなかなか難しいかもしれませんね。


2017年06月08日

[薬局新聞]ドラクエ世代が胸踊る限定品



薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第41回です。

かかりつけ薬剤師PERSONAL41


 不朽の名作と言っていいでしょう。かつて社会現象にまでなったRPGの「ドラゴンクエスト」は、今も多くの人たちに愛されています。個人的なことを言わせていただくならば、特に私のようなアラフォー世代にとっては、青春の1ページにも刻まれており、大変感慨深い思いがあります。

 去る5月27日、そのドラゴンクエストを象徴するキャラクターであるスライムが、ロート製薬とコラボした「ロートジースライム型目薬」が発売されました。ドラクエ世代にとっては、是非とも手に入れたい目薬です。

 パッケージも非常に凝っていて、かわいらしいスライム型の容器はもちろん、箱を開けるとゲームの画面を再現したデザイン。更に添付の説明書も作り込まれており、「ドラクエ感」を満喫することができます。

 キャッチコピーは「かいしんのいちげき!」ならぬ「かいしんの一滴!」。清涼系レベルは「8+」で「マヒャド級の爽快感」が得られるようです。品薄状態が続いているようですので、見かけた方はお手にとってみてはいかがでしょうか。



2017年06月02日

[薬局新聞]この街になくてはならない薬局

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第40回です。

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 引き続き、深井ファミリー薬局(大阪府)の金田仁孝先生にお話をお伺いいたします。

 金田先生は在宅にも熱心に取り組んでいらっしゃると伺いました。

「現在当薬局では複数の医療機関からの依頼を受け、常時約50名の在宅患者さんとのおつきあいがあります。そしてその多くはいわゆる個人宅で、施設の方はごくわずかです。在宅医療は毎回々々薬剤師として、というより人間としての勉強の場です。健康な時も、少し心身に不調があるときも、そして人生の最後のコーナーを回りかけたときにも必要とされる薬剤師になれるようこれからも精進したいと思います」

 これから先、どんな薬局を目指していくのでしょうか。

「よく聞かれるのですが、ほぼ決まって答えるのが、『何か困ったときに真っ先に思い浮かべてもらえる、この街になくてはならない薬局』です。字面だけを見るとごく平凡な答えなんですが、結局たどり着くのはここなんですね。「殺虫剤からターミナルケアまで、あなたの街のかかりつけ薬局」をキャッチフレーズにし、30年かかってやっと少しずつ近づいてきたように思います。体が続く限り、そしてお客様が信頼して来店してくれる限り、この街でこの薬局を続けていきたいと思っています」

 金田先生、4回に渡ってありがとうございました。


[薬局新聞]かかりつけ薬局の実践

薬局新聞連載の「かかりつけ薬剤師パーソナル」第39回です。

かかりつけ薬剤師PERSONAL39


 引き続き、深井ファミリー薬局(大阪府)の金田仁孝先生にお話をお伺いいたします。

 印象に残っているエピソードをお聞かせください。

「20年来のお客様で、ご夫婦で当薬局を利用してくださったAさん。ご主人に先立たれた後のお話なのですが、ちょうど薬局のごく近くで熱中症になり、倒れてしまいました。私が駆けつけた際、Aさんに意識はなく、「誰かこの人知っている人ないですか?」という救急隊員の呼びかけに「うちのお客さんのAさんです」「一人暮らしで住所は○○町、近くに身内の方はおられません」と反射的に答えている自分がいました。救急隊長の「あなた、行けますか?」の言葉に、迷わず救急車に同乗しました」

 Aさんは金田先生のことを「命の恩人」とおっしゃっているとか。

「10日ほどでAさんは住み慣れた自宅に帰ってくることが出来ました。退院の一報を受けて、いつも飲んでいるOTCの栄養剤を配達させてもらいました。二人で談笑しながら、ふと横の仏壇を見たときにかかっていたのが、最高の笑顔で笑っているご主人の写真。なんと、以前に薬局で撮影した写真が遺影になっていたのです」

 「遠くの親戚より、近くのかかりつけ薬局」を実践している金田先生ならではのお話ですね。

 次回も様々な取り組みについてお伺いいたします。


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