「ダーゼンって効かないの?」と聞かれたらなんと答えますか

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既にニュースサイトやブログ、twitterでも話題になっていますが、武田薬品工業のダーゼン自主回収されることになりました。メーカー発表はこちらから。
武田薬品工業:消炎酵素製剤「ダーゼン」の自主回収について
http://www.takeda.co.jp/press/article_41340.html
簡単にまとめますと、プラセボを対照とした二重盲検比較試験を実施したものの、プラセボとの間に有意差を示すことができず、最終的に「再試験の実施は困難」との結論に至ったということです。


ダーゼンの09年度国内販売実績は67億円だということで、古い薬でありながら結構使われているようですね(「回収が業績に与える影響は軽微」というのもオドロキですが)。
さて、現在ダーゼンを服用している患者さんに「ダーゼンって効かないの?」と問われたら、なんと答えるのがベストでしょうか。「この薬はとてもよく効く!」と飲んでいた(飲んでいる)患者さんに、どう説明しましょう。
そんなことを言っても、私たちはメーカーからの情報を適切な形で伝えるしかないわけですが…。しかし、40年以上に渡って販売され続けてきた薬が、「効果が疑わしい」という理由から自主回収というのも驚愕です。
「効果がない薬剤が分かりにくい」というのも事実でしょうが、逆説的には、十分な効果判定がされないままに投与が続けられてきた、とも言えるのではないでしょうか。
ダーゼンの後発医薬品は回収になるという話が出ているようですね。
ほかに酵素製剤として、塩化リゾチーム(ノイチーム)やプロナーゼ(エンピナース)、ブロメライン(キモタブ)などがあります。いずれの薬剤の添付文書にも、

本剤の体内での作用機序はなお解明されない点も多く、また、用量・効果の関係も必ずしも明らかにされていない。したがって漫然と投与すべきではない。

といった記載がされています。これらの薬剤についても何らかの見直しが行われる流れになっていくのかもしれませんね。

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このブログを書いている人
くま☆

薬局で働く薬剤師
「薬局のオモテとウラ」(2006~)
日経DI:熊谷信の「薬剤師的にどうでしょう」連載中(2009~)
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コメント

  1. HY より:

     これは、現場の薬剤師にとって、大変困ったことですよね。
     今後、心配なのは、「これは、ダーゼンに限らず、他の医薬品でも実はあるのではないか。武田さんは最大手だから経営上微々たる影響しかないと思われるためにこのように思い切った公表ができるが、他のメーカーだと、そのような事実を把握しつつも、諸関係への影響をおそれ、公表に踏み切れない可能性が高いのではないか。」との懸念が生じ始めることですね。 

  2. Sara より:

    海外ではロゼレムが「有効性が認められない」という理由で何年か前に承認申請が却下されましたよね。それが日本では去年、ようやく販売開始されたわけですが。(ちなみに私もちょっと前にロゼレム、試しましたが、有効性はあるように感じました。)
    このようなことがあると、薬剤師さんも、処方せんを書くお医者さんも大変だと思います。ただ、お薬の効き方って個人差が大きいものもあるので、統計学(二重盲検比較試験)だけでは判断できないこともあるように感じます。
    今まで有効性を実感しながら服薬してきた患者さんにとっては寝耳に水だと思いますし、医療者にとっても困った事態ですよね。

  3. kense より:

    今後の流れを予想
    GE→GEメーカーが試験を出来るはずもないから早々に自主回収
    他の消炎酵素製剤→厚労省より試験の実施を求められる→売上はどれも大きくないので取り下げで自主回収
    こんな感じでしょうかね?

  4. マサ より:

    今まで風邪にダーゼンを出してたDrが、
    早速ノイチームを処方してきましたよ
    しかし、今までも本当に効くのか半信半疑だった薬ですけど、改めて効果が認められないとメーカーから発表があり、今後同様に効果が期待できない可能性がある薬剤を調剤・監査するというのはあまり気分のいいものではありません。
    ノイチームは卵アレルギーのリスクもあるし、本当に調剤していいのか悩んでしまう。

  5. くま☆ より:

    >皆様
    コメントありがとうございます。
    武田の自主回収を評価する声が多いですね。確かに勇気のある決断だと思いますが、自主回収で総括してしまってよいものなのかどうか。私自身もはっきりと分からないのですが、なんとなくモヤモヤしたものが残ります。

  6. 夜外 より:

    過去のデータは過去の人でとっているもの、現在のデータは現在の人でとっているものとすれば再評価で消えていくのも十分道理だと思います。過去と今では栄養状態も衛生状態も併用できる薬も大きく違います。再評価では併用薬があってもなお有効である点も要求されていたようですので、さすがに無理があったのでしょう。
    固形剤で薬価数十円、百億いかないような錠剤ですと、たぶん空いた生産計画に他の利率が良い医薬品を入れることでプラスにすら転じえると考えられます。委託であれば撤退するだけですので、そこまで打撃もないでしょう。
    ところで。リゾチームも再評価でアウトということになると、OTCも小さくない影響を受けるのですが、どうなることやら。

  7. kaji より:

    今回は再評価ですので、発売当時の世界では必要な薬だったのでしょう。現在では他にいい薬が出ているので不要となった、という認識が妥当と思われます。あとMRさんが、「追加試験案では効果の客観指標にCT使わなくちゃいけなくてねんざのひとにCTなんて無理です。。。」
    と言っておられ、軽度疾患に使用するライトな薬の評価っていうのは難しいものだなと感じました。
     また、現在のプラセボ比較の短期試験では長期予後の観測は難しい。ずっと飲んでいれば大きな病気の予防となり結果医療費の削減に一役買った薬もあったかも知れません。まぁそういった可能性の薬に公費を使う時代ではないのかも知れません、もちろんダーゼンの話ではありませんが。ちなみにダーゼンは外注ですね、外注先が少し心配だったり。
    リゾチームもアウトだと確かにOTC業界には激震ですね。でもPPA問題でもサラッとかわしたOTC業界ですので、対応は早いかもしれません。

  8. くま☆ より:

    >お二方
    コメントありがとうございます。
    医薬品の評価というものは、絶対的なものではないということが言えますかね。
    他の酵素製剤、先行きが気になります。

  9. やくざいし より:

    武田の ジェネリックへの 復讐?でしょうか
    ダーゼンは でないけど ジェネリックが 山のように でていましたから
    回収する ジェネリックも大変な被害だと思います
    アクトスも もうすぐ ジェネリックに くわれそうですしね

  10. やくざいし より:

    なんか 速攻 消されてますけど そんな おかしな事いってます?w
    うちにも 山のようにバザロインがあり 回収になっておりますけど ?
    ちなみに 一ヶ月前くらいに? 武田に直で回答をもとめたら その時 再検査を以来されたが たぶんやらないと 回答をもらい 今 うちには ジェネリックの塩化リゾーチームが 山のように在庫されておりますけど?
    また これも 削除かなぁ 偏見つよくない??

  11. やくざいし より:

    すいません ページへの 反映が遅いだけで 削除とか されてなかったみたいですね
    勘違いとはいえ 失礼な事を 言いました申し訳ありません。

  12. くま☆ より:

    >やくざいし様
    コメントありがとうございます。
    後発メーカーへの報復ではないか、といった話題はここでも出ていましたね。
    http://slashdot.jp/article.pl?sid=11/02/22/0933225
    『企業倫理的にも、何年も売り続けた薬が「効き目なかったよ、てへっ」とはできませんから』とまとめられていますが。
    コメントについてですが、スパムコメントのターゲットとなっているいくつかの記事を除き、基本的に即時反映される設定にしてありますが、システムが重くて反映に時間がかかるケースがあるようです。ご迷惑をおかけいたします。

  13. こなん より:

    業績に与える影響は軽微というのは、過去の分を返金しないからですよ。
    全くおかしな論理です。
    市場に残っている薬だけを返品し、過去の分は不当利得のままです。
    これは、厚生労働省の天下りが製薬メーカーを守っているからでしょう。
    マスコミも莫大な広告費をもらっているから、製薬メーカーを責めないのだろう。
    過去にさかのぼって、全て返金するのが当たり前だと思う。
    健康保険の財源も厳しいのだから、年金事務所がきちんと返金を請求しなければいけないし、われわれ保険加入者もそれをしないといけない。

  14. HY より:

     いろいろ、法律的に気になったので、コメントさせて頂きます。
     返金って、誰から誰に対する返金のことを言っているのかよく分かりませんが、その点は如何ですか?
     また、「不当利得」(民法703条)という言葉を用いているからには、当然、訴訟を意識されていることだと思うのですが、原告がそもそも訴訟を提起しようとする気があるのですか?原告が、死んでいる場合は、どうなるのですか?
     あと、消滅時効(167条1項)が成立している場合がほとんどでは?
     それに、そもそも、「法律上の原因なく」(703条)の要件を満たさないことが明らかでしょ。
     さらに、「全て」というのは、極端であって、非現実的でしょう。その場合、すでに潰れた薬局に対しては、どのような処置をとるべきなのでしょうか?
     そもそも、健康保険・医療財政等のマクロの話を導きたいにも関わらず、不当利得というミクロの法律論を持ちだすこと自体がかなり不自然で無理がある、と考えます。
     別に、我々現場の薬剤師としては(勝手に代表してゴメンナサイね)そのような議論は拒む理由もなく大歓迎なのですが、「医療財政の緊迫状況」は、現場の薬剤師も十分理解していますし、これ以上その事実「のみ」を指摘することにどのような意味があるか、という点で疑問に感じていますので、どうか、もっと書き込み方を建設的になるよう工夫して頂けるようお願いしたいところです。

  15. くま☆ より:

    >お二方
    コメントありがとうございます。
    私の記事の書き方があまりよくなかったのかもしれませんが、「医薬品の評価は絶対的なものでない」という主旨のコメントが寄せられていますよね。
    法律的なことは抜きにして、そのような理由から、今回のダーゼンの自主回収をもって、過去の売上まで返金する、というのは、結論を急ぎすぎているのではないかと個人的には思います。

  16. あーちゃん より:

    本日 ダーゼンを希望したら エンピナースを処方されました。
    医師は 製造中止になったからとのことでしたが 有用性がないと自主回収されたものの
    類似品を処方するとは 信じられない。
    ちなみに 謳われ続けていた ダーゼン効果去痰には なにが よいのでしょうか。

  17. くま☆ より:

    >あーちゃん様
    コメントありがとうございます。
    エンピナースについては現在再評価が進められているところですので、現時点では、完全に有用性がないと判断されたわけではない…と思われます。
    進捗が気になりますね。

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