「薬価分かれ」ご存知でしたか?

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4分の3で薬価分かれ‐“実勢価を徹底反映”の産物(2006/6/15 薬事日報)
アムロジンとノルバスクで薬価が違うのは知っていましたが、これはその話と似ているようでちょっと違う。具体的な例を挙げたほうが分かりやすいでしょうか。
トランサミンカプセル  11.9円/カプセル
トランサミン錠250mg  12.0円/錠
リンデロンDP軟膏    35.0円/g
リンデロンDPクリーム  35.3円/g
リンデロンDPゾル    35.1円/g


これまでは「慣例」でこうした差が発生することがなかったけれど、今回の薬価改定では実勢価格を強く反映させたためこのようなことが起こったとのこと。
1円未満での差なので、実際一部負担金が変わってくるケースはそんなに発生はしないでしょう。「業界に混乱があった」と書かれていますが、少なくとも私の周囲では聞きません。
それ以前に、円未満とはいえ薬価差があることを実は知らなかったんですが…。
当薬局ではトランサミン、カプセルと錠剤両方備蓄しているのですが、包装単位で考えると100カプセル=1190円、100錠=1200円となり、購入時には差が生じます(薬価ベース)。
10円だからいい?
それが例えば、錠剤を成型するためのコストがかかるから10円高いというのなら納得できますが、理由が他のところにあるのかと思うとちょっと解せない気分にもなりますね。
このように価格に差が生じることで医療機関にエゴが生じ、患者さんに迷惑がかかるケースが出てくるのではないかと、ちょっと心配になります。
関連する話題ですが、薬価改定が来年も行われることが濃厚なようです。
来春も薬価引き下げ、政府・自民検討(2006/6/15 NIKKEI NET)
私たちのフィーは調剤報酬に設定されたものから得るのが本筋であるのは当然ですし、薬価差益を当てにするつもりは毛頭ないのですが。
診療・調剤報酬を削るとともに、薬価に対する締め付けもこれだけ厳しくして、どこかにゆがみが出てこないかちょっと心配ではありますね。
まあでも、国の台所事情も立ち行かなくなってきていることを考えると何とも言えませんが…。

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このブログを書いている人
くま☆

薬局で働く薬剤師
「薬局のオモテとウラ」(2006~)
日経DI:熊谷信の「薬剤師的にどうでしょう」連載中(2009~)
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コメント

  1. こじろ より:

    そもそも病院・薬局という医療機関の数そのものが多いのでしょうね。
    この技術料構成では面の薬局はどう頑張ってもフィーからはやりくりできません。
    明らかに国は数減らしの方向にいるように思います。
    ここ数年の変化に対応できずに閉じてしまった薬局の数も一気に増えているように思います。
    生き残るためにはどうしたらよいか。
    難しい時代ですね。

  2. くま☆ より:

    >こじろ様
    数減らし、確かにそうかもしれません。医療機関の規模の適正化ということも頭にあるのかもしれませんね。日薬がまとめた薬局のグランドデザインでも、標準的な薬局はそれなりの規模のものを想定していますし。
    OTC薬に力を入れることは、地域から必要とされる薬局となるために、また保険調剤一本のリスクを分散するために、必要なことだと思っています。

  3. さつき より:

    世知辛いお話をひとつ(笑)
    経営者の皆さんはさほどでもないのかもしれないですが、サラリーマン薬剤師である私にとっては、正直10年先に今の状態を続けていられるのか、非常に不安ですよ。
    会社経営はどんどん厳しくなっていく一方で、自分がいくら頑張っても、今後給料が下がることはあっても、上がる理由がみつからないですもん。。。
    私だって、目の前の患者さん達と同じように生活して、家族を養っていかなきゃいけないんですけどねぇ。
    同じ医療費削減でも、病院・診療所と薬局は全く異なりますよね。
    病院や診療所は、必要ない検査とかやっちゃえば収益が上がる、っていう抜け道があるわけですし。
    一方、薬局にはそういう道がないわけですよね。処方箋依存ですし。
    しかも、薬価を下げるって言うけど、1年毎なんかでやられたら、被害甚大ですよ。
    長期処方のせいで、1日に動く薬剤量にすごい幅があるため、薬価改定直前とは言え、在庫料を減らすにも限度があります。
    うちの薬局は月平均3500万くらいの薬の動きがあるんですけど、現状だと、薬価改定の前日でも常時在庫量が1000万を切ったら業務に支障を来します。
    つまり、今年の4月の薬価改定による純損益が60万以上あるわけですよ。
    下げ幅は当然緩和されるとはいえ、薬価改定そのものが薬局にとって非常な負担になることが制度を作る側に理解されないことが、私には理解できませんよ。
    薬価差益は要らないっていう意見もあるみたいですが、使用期限のあるものを扱う以上、期限切れは避けられないわけで、廃棄に伴う損益を補填するためにも、差益は必要だと思います。
    少なくとも、名目上、調剤報酬は「技術を評価」してるわけで、決してデッドストックのリスクを加味してはいないはずですよね。
    まぁ、廃棄医薬品を国が薬価で買い取ってくれるというなら、文句はありませんがね。
    ていうか、医療っていうのが国家事業で、それに従事するものに営利活動を認めないというのならば、いっそのこと公務員化してもらいたいと思ったりするのは、私だけですかね。
    手は抜きませんよ、公務員になっても(笑)

  4. くま☆ より:

    >さつき様
    将来に対する不安というのは、やはり大きいですよね。私も思いは同じです。保険調剤は報酬削られ、分業に対するバッシングもあり。
    よくMS氏とも話すのですが、厚生労働省の考え方一つで目指す方向は随分と変わってしまい、先が読み難く、長期計画が立て難いですよね。
    公務員化というのも、妙に納得してしまいました(笑

  5. さつき より:

    あ、賛同ありがとうございます(笑)
    実際、保険薬剤師に限らず、保険医師も看護師も一部の栄養師も、とにかく医療従事者全て公務員化しちゃえば良いんじゃないかなと思うんですよ。決して思い付きじゃなく。
    そしたら、余計な医療報酬改定やら、日常の点数計算とか必要なくなるんじゃないですかね?患者は全部「実費の何割負担」ってなるわけで、あとは税金で全て賄えばよいわけだし。
    医療従事者間の所得格差も多少は改善するのではないかなーと思うのですが甘いですか?(笑)
    ちなみに、銀行の職員よりもずっと安い自分の給料を思うにつけ、おセンチになってしまう今日この頃です。orz

  6. くま☆ より:

    >さつき様
    余談になりますが。
    新卒に40も50も出す会社、時々見かけますが、あれって間違ってますよね。近い将来、その本人もですが、何らかの形で業界にしっぺ返しがあるのではと思っています。

  7. さつき より:

    >くま☆さん
    薬剤師不足の地域では結構そういうのがありますよねー。
    まぁ、薬剤師としての能力を高く買ってくれてるっていうならそれはそれで良いですけど、新卒つかまえて能力も何もあったもんじゃないですしねぇ(笑)
    経営サイドが本人の潜在能力に賭けて先行投資するっていうことも稀にあるようですが、ほとんどの場合は、その値段で薬剤師免許を買われただけなんですよねぇ。
    それをちゃんと理解して「ちっくしょ~、バカにすんな~っ!」と入社後に頑張れれば、その新卒さんには明るい未来が待ってるのでしょうが、気づいてない輩が多いっていうのがイタイ限りです。
    最初からそこそこ貰っちゃうと、現状に満足してしまって、向上心を失っちゃうことが多いですよね。
    というか、そもそも持ち合わせていないコも多いかなぁ(^-^;;
    結局それって、患者さんにとっての不利益で、巡り巡って薬局そのものの不利益になるんですけどねぇ。
    私が社会人になって実感したのは、「あぁ、働いてお金がもらえるって素晴らしいなぁ~」っていうことと、「水は低いところに流れていくよね」っていうことですね(笑)
    ちなみにウチの会社の場合、初任給は近隣では高い方らしいです。でも、昇給はほとんどありませんので、ある意味バランス取れてると言える?(自嘲気味)
    ハイ、つまり、ウチの会社、くま☆さんのおっしゃる会社のモデルケースになり得ますよ~!
    入ってから気づきました(笑)
    あー、やっぱ社員のモチベーション上がらないよなぁ、この給与形態。。。。orz

  8. まじゃ より:

    公務員化は大賛成です~
    薬剤師という業種、若いうちは人より多い給料が、年齢とともに平均が上がっていくのにあまり昇給しない・・・・サラリーマンは不安ですよね~
    医療は経済活動になっているけど、それが公務員化されればメリットありますよね。
    ただ、愛想悪くなっていったり、5時にはきっちりかえらさせていただきます、みたいな弊害も出て来るでしょうね。ここにコメントしている皆様ではありえないでしょうが、薬剤師といえば腰掛薬剤師やタンス薬剤師?のように、免許あるから適当に働いて・・・が多い業界では?
    モチベーションが落ちることなく、安定した経営体制を作れたらいいですね。
    公営なんだけど、グランドデザインですか?に沿って仕事していないと、営業停止になったり・・・・・むずかし

  9. さつき より:

    >まじゃさん
    ホント、毎日不安に押しつぶされそうですよー!w
    どんな職業だってそうでしょうけど、特に人の命を扱う職である以上、医療従事者には向き不向きありますよね。
    人間性、能力、技術、モチベーション、倫理などなど。
    本来なら全国どこに行っても、患者さんは同一の医療を受けられるべきなんですが、そうなっていないのが現状。
    そもそも医師免許にしろ薬剤師免許にしろ、国家資格には適性が加味されていないんだから、そこは就業して、しばらく時間が経ってからわかってくるものだろ、と。
    というわけで、医療従事者を公務員化すると言っても、「適性がなければ辞めさせられる公務員」っていうのはどうです?
    医療用医薬品で言えば「再評価期間」みたいなヤツです(笑)
    そのかわり、その後の就業がそれなりに保証されれば問題ないのではないかと。
    あ、そもそも、医師免許にしろ薬剤師免許にしろ、非更新制だから、職に就いた途端に勉強しなくなるヒト達がいるし、タンス薬剤師みたいなのが出てくるわけですよね。
    定期的に更新試験みたいなのやるべきなんじゃないのかなぁ。。。。あ、筆記じゃないですよ、それじゃ意味ないし(笑)

  10. くま☆ より:

    >さつき様
    >まじゃ様
    家族を養っていかなくてはいけない、家のローンがある、欲しいものもある…等々、現実的なことを考えると給与は少ないよりも多い方がいいし、昇給もそれなりにないと困ります。
    私にも女房子供がいて、自分で開局する時は借金して始めましたので、そういう現実は一応分かっているつもりです。ので、きれい事を言うつもりはないのですが、お金ではないモチベーションを、雇う側は提供すべきですし、働く側は見つけるべきだと思うのです。
    例えばある会社に、お金にひかれて入ってきた人は、結局お金で辞めていくと思うんですよ。給与が下がったり、もっと出してくれるところを求めたり。
    「世の中はお金」という側面はある意味正しいです。お金のために働くことは決して悪いことではないですし、必要なことです。
    でもそうじゃない部分に何らかの形で「やりがい」を見つけていくことって、実はそれが一番のモチベーションになったりすることもあるのではないかな、と思っています。
    簡単に書いてますけど、でもモチベーションを継続するのってものすごく難しいことですし、私も決してできているとは言えないんですけどね…。

  11. さつき より:

    >くま☆さん
    経営者として、くま☆さんの考え方は全く間違っていない、というか賛同できますよ!
    金銭以外のところにモチベーションを保てるところを各自が見つけないと、仕事なんてやってられませんよね。どんな仕事でも。
    一方で、薬剤師というのがより良い労働条件を求めて、割と短期間で退社、再就職を繰り返しているというのも事実ですね。
    私は今の職場が薬剤師として初めて就業した職場なんですけどね。
    個人的には、薬剤師が複数の職場を経験することは、偏りのない、ひろい見識を身に付けるという上で重要なことだと思います。
    ま、ラッキーな事に、私は異動という形でそれを経験する事ができたんですけどね。
    私が不安に思うのは、院外処方箋というものがメジャーになり、調剤薬局という業界が活発になってまだ10年ちょっとしか経っておらず、給与形態のモデルケースが全く無いっていうことですかね。
    だから、より良い労働条件を求めて職場を転々とするかたがたの気持ちも少しわかります。
    そういうのを考えなくても良い現時点で、私は他の方よりはかなり恵まれているのでしょうね。

  12. くま☆ より:

    >さつき様
    ご賛同ありがとうございます。
    確かに調剤という業態はまだ日が浅く、給与面を始めまだまだ模索している部分もありますよね。
    仕事内容の面でも、例えば10年・20年後にも入社時と同じように調剤をしているのか、あるいは別の形で関わるのか、先が見えない部分もあります。
    そのあたりの整備も、業界としての今後の課題ですね。

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