【代替調剤のお作法 その3】効能・効果が違う場合

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やくほうし様の3月9日の記事「いわゆる「代替調剤」」でも触れられていましたが、先発医薬品と後発医薬品で効能・効果が異なる場合があります。
例えば一般名テプレノンの場合。
先発品のセルベックスカプセル50mgでは次のような記載があります。

効能又は効果
 下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
   急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期
 胃潰瘍

では、この後発医薬品ではどうでしょうか。


例えば、太陽薬品工業のセループカプセル50mg、日医工のコバルノンカプセルの記載を見てみますと、効能・効果の欄は「胃潰瘍」のみとなっています。
じゃあ後発品は「急性胃炎の胃粘膜病変の改善(以下、急性胃炎)」に効果がないのか、というと必ずしもそういうことではないんですよね。製薬会社が急性胃炎に対して適応を取得してないことが大きな理由だと思われます。
ここで考えなくてはならないのは、私たちが扱う処方せんの多くは保険調剤だということです。保険のルールに則って調剤を行っている以上、効能・効果が認められていない急性胃炎に対してこれらの後発品で調剤をすることはできません。
しかし更に問題があって、処方せんには適応症が記載されていません。即ち、私たち薬局の薬剤師は患者さんの病名を知らされていない、ということになります。もちろん、患者さんの話や薬の内容からある程度の推測は可能ですが、それはあくまで推測であって正式なものではありません。
このような状況の中、全ての場合において適応症に即して調剤を行うのは、かなりの無理が生じます。例えばセルベックスカプセル50mg(後発医薬品への変更可)を後発医薬品にて調剤する場合に、「この患者さんは急性胃炎ですか、胃潰瘍ですか」ということをいちいち医療機関に問い合わせするということは現実的ではありません。
非常に悩ましいことです。
しかし周囲から聞こえてくる声を総合しますと、どうやらそのあたり、薬局としてはあまり神経質にならなくてよさそうな感じです。一般名処方でも十分に起こりうる問題ですし、ある程度の道筋は示されているのかもしれませんね。
実際の運用に当たっては、見解をきちんとご確認ください。

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このブログを書いている人
くま☆

薬局で働く薬剤師
「薬局のオモテとウラ」(2006~)
日経DI:熊谷信の「薬剤師的にどうでしょう」連載中(2009~)
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コメント

  1. saty より:

    確かに後発医薬品のなかには、先発品の適応症を全て持っていないものがあります。
    私もその点が気がかりでした。
    後発医薬品使用推進のため、そういう細かいことは言わないようにしてほしいですね。

  2. くま☆ より:

    >saty様
    利用促進のためには足かせになりそうなことではありますよね。
    運用に当たってはある程度のルールができてくるものと思われますが、患者さんの安全を担保できる方法を考えなくてはなりませんね。

  3. annzu より:

    コメントありがとうございました。
    後発品の適応外は想像できる範囲で対処します。例えば、泌尿器科から出る塩酸クレンブテロールは先発品を調剤する、など。
    ただ、後発品も適応範囲を広げているものが増えてきているので覚えるのが大変です。適応の違いを一覧にして持ってきてくれる後発品メーカーもいますが・・・。

  4. くま☆ より:

    >annzu様
    コメントありがとうございます。
    診療科目で適応はある程度絞り込むというのは有効な方法ですね。
    逆に分かる範囲においてはきちんと適応を確認すべきなのかもしれません。

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