イソソルビド内用液剤である「イソバイド」ですが、販売名変更のアナウンスがあったのは昨年の6月。旧名称は2012年3月をもって経過措置満了となり、4月以降は新しい名称のみを使用することになります。
新名称ですが、私はてっきり「イソバイドシロップ 70%」だとばかり思っていたのですが、実はちょっとややこしいことになっているのですね。薬価収載名に包装であることと、用量が含まれています。
具体的には、
500mLボトル - イソバイドシロップ 70%
20mL分包品 - イソバイドシロップ 70%分包20mL
23mL分包品 - イソバイドシロップ 70%分包23mL
30mL分包品 - イソバイドシロップ 70%分包30mL
というように、包装ごとに薬価収載の名称が異なっています。そして薬価収載単位もボトルは「mL」、分包品は「包」です。
このことが何を意味しているのか。例えば、こんな処方が出てきたとします。
イソバイドシロップ 70% 90mL
1日3回毎食後服用 5日分
一般的な処方だと思いますが、この場合、イソバイドシロップ70%の「ボトルのみ」で調剤が可能ということになります。30mL分包品を3包(1日量)で調剤することはできません。
逆に、
イソバイドシロップ 70%分包30mL 3包
1日3回毎食後服用 5日分
という処方でしたら、30mLの分包品で調剤することになり、ボトルで450mL(90mL×5)を量って調剤することはできません。
もちろん、いずれの包装も中身は「イソソルビド内用液70%」で同じなのですが、薬価収載名が違うので別の医薬品として扱わなければならず、変更するには疑義照会が必要になるのです。
ちなみに、わずかではありますが薬価も異なっています。1mL当たりの薬価を計算してみますと、
イソバイドシロップ 70% 5.9円/mL
イソバイドシロップ 70%分包20mL 6.14円/mL
イソバイドシロップ 70%分包23mL 6.15円/mL
イソバイドシロップ 70%分包30mL 6.17円/mL
上記処方に当てはめてみると、ボトルで調剤した場合の1日薬価は531円(53点)、30mL分包品で調剤した場合のそれは555.6円(56点)となります。一部負担金に影響が出るケースもありそうですね。
分包品は個包装になっていて、ボトルより薬価が高いのは当然と言われればそんな気もしますが、「薬価」という土俵で考えるとやはり違和感があります。
同じ興和の製品で「アデホスコーワ顆粒10%」という製品がありますが、バラと0.5g分包と0.6g分包と1g分包で薬価が違うかと言われれば、そんなことはありませんよね。
なぜこのような薬価収載の方法をとったのか、また、包装によって薬価が異なるケースなど、ご存じの方がいらっしゃっいましたら、ご教示いただければと思います。
▽ 臨床医薬品集 2012 ポケット版


コメント
こういう謎ルールで問い合わせするのは忙しい医師にも申し訳ない、と素直に思ってしまします。患者さんを待たせてしまうし、患者さんの希望に沿うために柔軟に対応できるケースで、できなかったり・・・。
一般名処方が一般化されれば、このあたりでの薬剤師の裁量で判断できるケースがひろまりますかね。
当薬局でもイソバイドをよく調剤しますが、GEと薬価が変わらないのもありなかなか変更できず収載単位がmlだったため分母がかなり大きくなるので頭を困らせていました。去年から単位が包になったことでずいぶん助かるようになりましたし、患者さんも持ち運びがしやすくなったと喜んでいます。23mlの包装があるのはどこかの病院でよく使われる単位との噂を聞きましたが真偽は不明です。
先日処方があり、そのときに気付きました。
薬価違うじゃん!
分包品を使ってみるとのことで、用意されていたのは分包品。
でも処方箋には ・・・・90ml
確認したら、ボトルが無くなったわけでもなく、さらに分包品3種で薬価違うし・・・。
これって、イソバイド 90mlの処方は 分包品の後発だせないですよね?
>皆様
コメントありがとうございます。
同様の例として、リスペリドン内用液のGEにmlと包の違いがあるようですね。
後発品への変更は「類似する別剤形」の範疇と考えれば…ダメですかね。まあ、類似するも何も同じなんですけど。薬価の絡みもあるので、新しい薬価を確認する必要もありますが。
23ml分包品は「山崎めまいクリニック」というとこでしか使用されていないそうです。毎日ものすごい量のイソバイドが処方されていますよ。
70ml/日 分3 といった処方に対応するために作ったとか何とか。