セルフメディケーションとは何でしょう。ネットで検索していただければ、きっと多くのサイトがヒットし、細部に違いはあれど多くはこんな使い方をされています。
Self(自己) + Medication(薬物治療)
軽度の疾病であれば、自身でOTC薬等を購入の上治療に当たってください、といったニュアンスですね。サプリメントを服用することも広い意味でセルフメディケーションと捉えられるようです。
個人的にはこれではちょっと足りないと感じていまして、更にもう一つ。
Self(自己) + Medication(薬物治療) + Information(情報)
即ち、正確な「情報」が加わって初めて、正しい自己治療が行われるだろうと考えています。
例えば胃の薬が欲しくて店に行って、多くの人は何を基準に医薬品の選択をするのでしょうか。価格?ブランド?パッケージ?とても最適な選択ができるとは思えません。
一口に「胃の薬」といっても種類は本当に様々です。どんな目的で服用するのか、症状はどうなのか、併用薬はあるのか、アレルギーの有無等々。効果的な服用方法は?注意することは?
医薬品の選択そのものはもちろん、そういった「情報」なしに医薬品を服用しても最大限の治療効果は得られませんし、場合によっては有害にすらなってしまいます。
そのように考えると現状、セルフメディケーションが誤解されているのではないかという懸念を抱かざるを得ません。このことは医薬品を購入する人に限らず、販売をする側にも見られます。
医薬品を大量に仕入れ、カップラーメンに並べて大量陳列。手の届くところに置き、赤札をつけて安売りをする。非常に違和感を覚えます。医薬品ってそういうものでしょうか。
私はむしろ、薬剤師は「いかに医薬品を売らないようにするか」ということを考える方が大切だと思います。薬を買いには来たけれど、よくよく話を聞いてみると実は薬が必要ない、というケースは往々にしてあります。
薬が不要で様子を見ればいいケース、逆にすぐにでも病医院を受診すべきケース。薬剤師が販売に関与しないということは、そういったことも全て見逃してしまうということです。
規制緩和を言う人々は「利便性」ということを真っ先に言います。それはもちろん大切なことではあります。しかし医薬品の利便性は「リスクを内包した利便性」であるということを常に頭に置いておくべきですね。
ちょっと話が脱線気味ですいません。
サプリメントや健康食品について。
基本的に信用に足るものだとの認識は持っていません。そう言いながら目が疲れたときにはブルーベリーを摂ってみたり、風邪をひいたらエキナセアを飲んだりしているのですが…(笑。
特に健康食品については眉唾物も多い印象はありますね。それが健康食品に対して不勉強であることの言い訳には、決してなりませんが。
私も時々患者さんから相談や意見を求められることがあるのですが、こんなふうに話しています。
・疾病の治療を目的とした服用は避けてください
疾病の治療に使えるのは医薬品だけです。健康食品はあくまで「食品」であり、病気を治すものではありません。
・他の人が効果を実感できたとしても同様の効果があるとは限りません
効果を実感する人がいることも事実でしょうが、本当にその健康食品によるものなのかどうかは分かりません。
・服用していることを医師に伝えてください
決して医師に丸投げしているわけではありませんが、治療効果を正しく測定するために、医師に内緒の服用は避けて下さい。
とかく情報番組に踊らされがちなビタミンや健康食品ですが、本当に効果があるのかどうかは何とも言えませんね。最近こんな記事を見つけました。
内科開業医のお勉強日記様
マルチビタミン・ミネラルサプリメントに関する否定的見解相次ぐ!
現状あまり積極的に関与していない健康食品・マルチビタミンですが、医薬品との相互作用は決して無視できません。そういったことからも、もっと主体的に関わっていかなければならない分野であることは事実ですね。

コメント
こんばんは
くま☆さんの話題の「セルフメディケーション」とか、いつも疑問に思うのですが、我々、情報強者の論議で新しいことが決まっていくのに、その恩恵を一番受けているのは大多数の人は、情報弱者の人たちだと言うことです
(パソに明るい中年域の人よりも、高齢の方の方が受診率や医療費総額は圧倒的に多いわけですから)
官僚社会の縮図みたいなものかもしれませんが、強者が弱者を支配しているような、そんな風に思えて仕方有りません
だから、両親にパソと光回線手配しましたw
サプリの摂取自体は否定する気はないんですけど、なんというか、自分の子供の頃の食卓風景を思い浮かべると、サプリブームって、無機的な感じがして引いちゃう部分もあります。
ひとえにサプリメント摂取っていっても、高齢者と、若年層では、ちょっと摂取目的が違うような気がするんですけど、どうでしょう?
前者は、どちらかというと昔ながらのそれなりにバランスの取れた食事を摂っていて、なんというか、おまじない的?にサプリを飲んでるっていう人が多いような。テレビとか、友人の勧めとかで。
後者はなんか、ほんとに栄養補助!って感じで、なんか、ホンキですよね(笑)
それがかなり違和感があるっていうか、昨日もコメントさせていただきましたけど、なんといってもバランスのとれた「豊かな」食生活を送る事が、栄養面とかだけじゃなくて、心の面でも凄く大事な事なんじゃないかなぁって。
食育ってやつですか?
食事メニュー考えるのって、凄く大変ですよね。でも、だからこそ、親には感謝もするし、そういうので成り立つ家族のコミュニケーションだってあるだろうし。
ホント、ありがとうお母さん!って感じです(笑)
たまに見かけますが、子供にサプリメント飲ませる食卓風景ってどうよ?って感じですね。古いのかな、私(^^;;
で、昨日のまじゃさんのアンケートに対して、お答えさせていただきますと、
アガリクス、ウコン、黒酢等々、「飲んでるけど(飲みたいんだけど)大丈夫かな?」っていうお話を患者さんから伺う機会は実際多いですが、私的には、服用中の薬剤との相互作用とか、現在の疾患に与える影響等に問題がない限り、基本的には止めません。
正直、効果等には懐疑的なのですが、それだけに患者さんの意思に任せるべきかなと。
プラシーボ効果というか、ある意味宗教めいてる感じがありません?
信じるものは救われるのかな、と。
だから、信じようとしてる方とか、信じている方に対して否定的な意見を言う事は避けますね。
逆に、「で、あれはどうなんでしょう?」みたいに聞かれたら、率直に自分の意見をお答えしてますが(笑)
ただし、中には患者さんから得られる情報だけでは判断に苦しむようなものもありますので、一応は自分の考えを述べた後に「服用をはじめる前にDr.の了解を取ってからにしてください」とお答えすることもあります。
とはいえ、そのように丸投げされた場合、Dr.の対応はall or noneが多いようで、個別対応はしていないようですね。
従兄弟の内科医も「よほど問題がない限り、患者さんに聞かれたら、『なんでも好きなもの飲みなさい』って言ってるよ」と言ってました。
「どうせ気休めだし」とも言ってましたが(苦笑)
ちなみに、今のところウチの薬局では、トクホやサプリは扱ってません。
まぁ、なんにしろ、患者さんが自分のカラダのことを考えてくれるのは良いことだと思いますよね。コミュニケーションも取りやすくなりますし(^^)
土曜日に中学の同窓会がありまして、久しぶりに終電まで遊んでいたら、お酒は全く飲めないのにほろ酔い気分。ついでにかなり疲れました。やはり40代です。
それにたばこを吸う人が多いのにはビックリ!
片頭痛持ちの私は、においが実は苦手ででして、なるべく離れるようにしていました…((((((^_^;)
先週半ばから下痢で体調不良だったため、疲れも加わり、日曜日は1日ダウン。
ちょっと目を離したら(笑)、何だかついて行けません・・・
さて、サプリの件。
私は医師からの薦めで服用をしている物があります。
が、特に若い人とかダイエットを意識している人を見ると完全に食事として摂っているんじゃないかって思える出来事にも出会います。
私は否定はしませんし、水溶性ビタミンならどうぞご自由に!医療費で貰うよりずっと良いわって思っています。他の物も相互作用が疑われている物でなければご自由にと言う主義です。
信じている物を否定しても何ですし・・・
そうそう、よくしびれで使われるVB12やVE。とある市民病院の門前にいたときに突如として、医師からサプリやOTCで摂取するように患者さんが軒並み言われ、処方がカットされてきたというのを体験したことがあります。
どうも内部の人に話を聞くとレセプトが軒並み切られたようで、ビタミン剤の処方はしないという方針になった模様でした。
ただ、どこが良いと言われますと・・・おすすめに困ります。結局、医療用と同じメーカーさんのをおすすめし、自分の所では扱っていないので大きなドラックストアでご相談下さいと販売先を何件かご紹介して終わりました。
また、脳梗塞などをたくさん扱う病院の門前にいたときには医師からの依頼でイチョウ葉エキスの錠剤を扱ったことがありました。これも自分では飲んでいないし、効果は?相互作用はないから特に宣伝はせず、目について興味を持った人と先生に勧められて一応飲んでみる気になっていた人に販売しているだけでした。ちょっと、無責任かしら(・_*)\ペチ
皆様、健康食品へのコメントありがとうございます。
僕も薬剤師ですし、健康食品は食品で効果を期待する物では無いとは思っています。
でも、対症療法として優れた効果をもつ西洋医学の薬たち、すばらしく僕もお世話になりっぱなしですが、それらの限界にたどり着いた症状においては、諦めと我慢・・・・
そんな人たちが健康食品に盲目的にはまったりする。
医師も薬剤師も私の意見は否定的、でも本人が飲みたいなら問題なければぞうぞ・・・これも
とても冷たく思います。薬物療法+心のケアが医師よりも患者さんの生活に近い薬剤師の目指すところではないでしょうか?
でも、実際に末期の癌患者さんに相談されたら、どう答えるか自分でも困るかなぁ
でも、実際胡散臭い健康食品を飲んで癌と戦って最後に死ぬときに、やれることはやったから悔いは無いよ、みんなに(健食仲間)応援してもらって幸せだった・・・といってなくなっていった方を何人か知っています。
だからこそ、特保の制度とか???
安全な物、効果の期待できる物に審査してOKマークだけでは物足りない。
胡散臭いものたちに対して、それを完全に除外することが出来ないんだから、効果があるとか無いとかではなくて、それらにたいしては、「問題(悪い作用は)ない!」ということを、しらみつぶしに行うことも必要ではないかと思うのです。健康食品に対しては、この業界中途半端です。
ニーズがあるんだから・・
この商品は薦められます!と自信をもっていえるものがありますか?
薬は製薬会社からのデータがある、後発品はそのデータの不足が混乱を招いている。現場での個々の対応(勉強・体験)にゆだねられていて、やっているとことは自社データが蓄積されていく・・・
似ている気がします。ただ、健康食品の薬局での販売は政策誘導されいているわけではないし、やる気も出ないってことかな?
アバウトなデータでも将来患者さんの金銭的負担の軽減につながるからやるんだーーーー!
アバウトだし医薬品じゃないし効果も??患者さんのニーズはあるけどわかんないし、末期の患者さんなんてあまり来ない。いくらでも否定できる物だし・・・不賛成!!
ですか?
人間はそんなにまじめじゃないから、全うな医療提供施設の薬局ではなく胡散臭い業界を頼っていってしまうんですね、薬剤師の知らないうちに・・・
やっぱり、薬剤師には死というものが遠い存在なのでしょうか?プライマリーケアの部分の担ってるからよいのかもしれませんね。
>velopapa様
「情報弱者」といわれる人々の声が反映されていないというのは確かにありますよね。その部分をどう改善していくのか、今後の課題の一つでもあります。
親御さんにPCと回線の手配をする。親孝行でもあり、立派な社会貢献でもありますよね。見習いたいと思います!
>さつき様
サプリメントはオールマイティのような風潮、確かにちょっと行き過ぎの感もありますね。基本はやはり食事でしょう。
カロリーをあまり摂りたくないから食事は制限して、でも美容と健康のためにサプリメントを「これでもかっ!」ってほどに飲む。本末転倒…、ですよね。
ただ、さつき様も仰るように頭から否定することは、患者さんの前向きな姿勢に水を差すことにもなりますし、難しいところです。
この辺が積極的に関わっていないと言われる所以なのかもしれませんが。
>はまなす様
もう体調はお戻りですか?時期的に体調を崩しやすいのかもしれませんね(実は私も…)。
ビタミン剤の長期漫然投与は時々見かけますね。保険査定の対象になりやすいことはしばしば言われます。ただ本当に必要で飲んでいる人もいることを考えると、線引きは難しいですね。
イチョウ葉エキスなどは海外では医薬品として承認されているところもありましたっけ(記憶が不確かですいません)?そういうことを考えると、「サプリ・健食は効果が不十分」と切って捨てずにきちんと検証して、有効利用することも考えていかねばなりませんね。
>まじゃ様
健康食品って、なす術もなく、わらをもすがる思いで手を伸ばす場合も多いですよね。そういう立場につけ込もうと考える輩がいて、健康食品市場は清濁が混在しているところでもあります。
そういった中で、健康食品に対して評価を行うということは危うさもあります。現状の「トクホ」のような仕組みができた事は非常に大きな一歩だと思います。
将来的にはもっと踏み込んだ形で、評価付けを行っていく必要がありそうですね。
まじゃさん>
トクホや健康食品について、患者さんに対する姿勢っていうのは、きっと十人十色で人それぞれ考えるところがありますよね。
その中のひとつの考え方として、私は「医薬品や調剤された薬」と、「トクホや健康食品など」は分けて考えるべきじゃないかなと思っています。
例えどのような効果が期待されていようとも、トクホや健康食品はあくまで「食品」であって、「嗜好品」です。
その嗜好品の摂取に関して、個人の意思が最大限尊重されるべきなのは当たり前なのではないかというのが、一人の人間としての意見です。
ですから、このテーマに関して、私は基本的には一人の人間として、真摯に患者さんに向き合っているつもりです。
それはまぁ、井戸端会議的な感じで話を聞くっていうかんじですね。
ただ、この嗜好品が、服用中の薬剤との間で相互作用を起こしたり、疾患に対し直接的に影響を及ぼすことが予想されるとなれば話は全く別で、ここではじめて薬剤師の領分になるのではないでしょうか。
そもそも、トクホにしろ健康食品にしろ一時のブームでマスメディアなどで取り上げられ、とたんに蜂の巣をつついたように爆発的に市場に出回るようになりますが、その効果だけでなく、多量摂取した際の有害性等も含め全くデータがありませんので、薬剤師としては確信がない以上、積極的に扱うべきではないように思います。
たとえば、ただの食品である「白大豆」が社会に与えた衝撃って、結構大きくなかったですか?
薬剤師が薦めたら、患者さんは安心して摂取するでしょう。でも、当の薬剤師が安全性や効果について何も知らなかったら。。。。まずいんじゃないかな、と思っちゃいます。
それって、まじゃさんもおっしゃるように、後発品の現状と全く同じですよね。
制度面の改善も含めて、今後も情報収集に励まねばと思う今日この頃です。
そうですねー、現状では情報のあいまいさから、危うい物には手を出さないで!という薬剤師の姿勢は仕方が無いですね。
ただ、口から入れる物である以上、いずれ薬剤師がこの分野にも活躍の場を作っていかなければ!ですね。
くま☆さんのおっしゃる様に、わらをもの人に付け込む輩は多いですよね、効果も無いのにわかってて高額商品を売りつける。ただ、僕らもわからないように売ってる人たちも大いにわからない状態で売ってるんですよね。それに悪意があるか、もしくは信じて売ってるかの差はあると思うので、多くは悪意があるとは思うのですが、後者のほうが主流になるように願いたいです。
また、僕が薬剤師は何でやらないのー?という挑発はオフィシャルな立場の薬剤師が、データを収集し信じる力を増幅して上げられるような、食事指導が出来たらすばらしいことだと思ったからです。
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>まじゃさん
まんまと挑発に乗せられましたね(笑)
私にとって健康食品を信用できない一番の理由は、その利益率の高さですかねぇ。
水商売と言われる化粧品よりも売り手は儲かっちゃってません?(^^;;
めちゃくちゃ儲かる市場だけに、マスメディアで取り上げられることも含め、誰かが誰かに薦める理由を勘ぐってしまう私でした。
健康食品(アヤシイものも含む)のPRとか見てると、その効果(?)の後ろ盾に名前を貸してるDr.とかいるじゃないですか。
当のDr.本人は、その健康食品を飲みまくってるんですかねぇ?(笑)
>まじゃ様
>さつき様
例えば「生きるか死ぬか」という人が、ちょっと怪しいかもしれない、でも効果があるかもしれない健康食品を飲んでみようという気持ち、推測はできてもやはり実感はできません。私自身が本当に「生きるか死ぬか」という状況になったことがないですし。
でもそういう状況になったら、やはり私も同じように、効果が出る「かもしれない」健康食品に望みを託すかもしれないです。現時点でいくら「ばかばかしい」と思っていても、です。
それってもう理屈を超えていて、その人の人生観・世界観の領域だと思うんですよね。仮に健康食品の評価が整って、悪いと言われる物であってもやっぱり手が出てしまうことはあるでしょうし。
薬剤師として、それ以前に人間として少しでも相手の役に立ちたいという気持ちはあるのですが、果たしてどういう行動が一番いいのか、非常に悩みます。もちろん正解が1つということもないのでしょうが。