医薬品のインターネット販売を巡っては様々な議論がありますが、ネットを通じて購入した医薬品で肝障害が発生し、一時入院をしたというニュースが出てきています。
NIKKEI NET:ネット購入薬で肝障害 30代女性、一時入院
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20081121AT1G2101S21112008.html
概略としては、
生薬「カシュウ」を主成分とする滋養強壮薬を服用したところ、肝障害が発生。2、3週間入院した後に回復、退院
といったところでしょうか。
この問題についていくつか考えなければならない点があります。
○ 日本オンラインドラッグ協会はこのような副作用情報を把握しているのか?
協会内にあります「ネットで薬が買えなくなる!?」 のページには、「医薬品のネット購入のメリット」として「そもそも今まで安全に購入できていたじゃないか!」と書かれています。

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まず大前提の話になりますが、医薬品の販売ルートが対面であろうがネットであろうが、副作用報告がゼロなんてことはありえません。
把握していたのか否かは何とも言えませんが、「今まで安全に購入できていた」という記述については首を傾げざるを得ません。
それからもう一つ。
○ 対面販売であればこの副作用を防ぐ、或いは軽減することができたか?
これを立証するのはかなり困難であると予想されます。しかし対面販売の優位性を訴えるのであれば、こうしたエビデンスが必要となってくることでしょう。
逆にこのような問題がクリアされるようであれば、医薬品のネット販売への道も開けてくるのではないでしょうか。

コメント
はじめまして、北海道で薬剤師をしているOAFMTです。
くま☆さんの言われるとおりです。購入元がネットであろうが店舗であろうが「医薬品は主作用と副作用がある」ということに差はありませんよね。
また、「今まで安全に購入できていた」という記述については首を傾げざるを得ませんというのも同意できます。
ただ、今回の厚生労働省の発表にも疑問が残ります。担当によると製薬会社からの副作用被害報告書に「ネットを通じ購入した」との記載があったので発表にいたったわけですが、服用状況や購入時の説明の有無などの詳細は書かれていなかったこと、「ネット販売特有の被害なのか、通常の対面販売でも起こりうる被害なのかはわからない」と話していることなど、不明な点が多いのにも関わらず、発表に至ったのは規制改革会議を牽制する意図が強いのが明らかです。
先日、厚生労働省が発表したインターネットによる医薬品販売を規制するべき意見が47%、規制するべきではないが28%と、規制するべき意見が上回った発表も、その後の日経産業新聞やC-NEWSの共同調査で、意見を述べた人の大半がインターネットを利用しない人だったことが明らかになっています。
厚生労働省には精度の高い詳細な調査と的確な根拠を示してもらいたいものですね。
>OAFMT様
コメントありがとうございます。
この情報が何故今リリースされたか、ということはもちろん考えねばならない問題ですね。その辺り、鵜呑みにすべきではありません。
しかし日薬からこういった発表がないのが、何とも憂うべき問題ではないでしょうか。