リゾチーム製剤は歯科で使えなくなりました

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リゾチーム構造式

先日の薬剤師的話題(2012.1.21)でも触れましたが、リゾチーム製剤について、1月20日付で各社からアナウンスされています。
エーザイ:卵白リゾチーム製剤「ノイチーム」に関する承認事項の一部変更申請の承認、および再評価指定について
日本新薬:リゾチーム塩酸塩製剤「レフトーゼ」に関する承認事項の一部変更申請の承認、および再評価指定について
「承認事項の一部変更申請の承認」と「再評価指定」について書かれていることはタイトルからも分かるのですが、端的に言うならば、「効能・効果の部分が変わります」ということと、ダブルブラインドの試験を行なって「効果があることを立証します」ということです。
前者については、歯科の適応がなくなります。つまり、歯科からの処方箋にノイチームなりレフトーゼなりが記載されていた場合、薬局では疑義照会を行う必要が出てくるということです(後発品を含む)。
効能・効果の部分にあります、

小手術時の術中術後出血(歯科、泌尿器科領域)

が削除され、添付文書には以下の記載のみが残っています。

次の疾患の腫脹の緩解
 慢性副鼻腔炎
痰の切れが悪く、喀出回数の多い下記疾患の喀痰喀出困難
 気管支炎、気管支喘息、気管支拡張症

一つ問題なのが、これはいつからのお話なのですか?ということなのですが、既に変更になっていることですので、直ちに対応しなければならないということです。経過措置等は設けられていないようですね。
では、「慢性副鼻腔炎」「気管支炎」「気管支喘息」「気管支拡張症」については安心して使えるかと言いますと、これも先のことは、実は見えない部分があります。それが後半部分の「再評価指定」の部分ですね。
有効性が認められるかどうかの試験はこれから行われるものですので、その際に有効性が「認められない」という結果になってしまったら、リゾチーム製剤もセラペプターゼ(ダーゼン他)と同じ運命を辿ることになる…ということですよね。
ただ、リゾチームに関して言えば、歯科の適応を事前に捨てているところを見ますと、勝算がある、つまり有効性が認められると踏んでいるのですかね…あくまで個人的な憶測で書いていますが(苦笑
また、当該臨床試験については、5社(エーザイ、サンノーバ、日本新薬、シオエ製薬、あすか製薬)で実施するとのことですが、その他のメーカーはどうするのでしょう。それからもう一つ、結果が出るのがどのくらい先になるのか、ちょっと気になるところですね。
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くま☆

薬局で働く薬剤師
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日経DI:熊谷信の「薬剤師的にどうでしょう」連載中(2009~)
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コメント

  1. 霧華 より:

    個人的には、食物アレルギー禁忌の医薬品は市場から退場してほしいです。
    リゾチームはOTCにもありますが、正直危険なものとの認識です。買った人以外にも家族も使う可能性があるからです。
    今回の件で、昨年のダーゼンと同様に、リゾチームも退場する可能性が出てきました。
    古い薬では作用機序すら???的なものもありますので、再評価は当然のことと思います。
    経過措置なしの効能削除の件ですが、この件でWEBを回遊していたら、某ブログで
    —————————————————————————-
     消炎酵素剤ってもう遥か前から返戻査定対象でしたよ、神奈川、東京は。消炎酵素剤じたいが効能のあるものなのかがそもそも疑問とされてませんでしたっけ?
    —————————————————————————-
    との書き込みを見つけました。
    この辺が理由かもしれません。
    どの道、再評価は今の時代での評価になりますから、明確な優位差が出ない限り、メーカーにとっては厳しいものになるのではないでしょうか?
    もっともこの試験自体が撤退のためのパフォーマンスの可能性もありますが。

  2. くま☆ より:

    >霧華様
    コメントありがとうございます。
    すでに以前から返戻対象という話もあったのですね…。添付文書にも堂々と(?)「作用機序はなお解明されない点も多く、また、用量・効果の関係も必ずしも明らかにされていない」と書かれていますし…。
    もし再評価でNGが出たら、OTC医薬品も含め、大きな出来事になりそうですね。

  3. マサ より:

    OTCのアセス錠がこの適応削除の関係で販売中止になるそうです。
    気管支炎などの適応も外れてしまうと
    結構影響がでそうですね。

  4. くま☆ より:

    >マサ様
    貴重な情報ありがとうございます。アセス錠の存在を忘れていましたが、OTCで歯科の適応を取得している内服薬があったのですね。

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