保険を知らない薬剤師 その2

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昨日の記事で「保険薬剤師は保険調剤の仕組みを知らなくては!」ということを書きました。
11月29日「保険を知らない薬剤師
それについて多くの皆様よりコメントいただきました。ありがとうございます。実は記事よりもいただいたコメントの方が、多方面から深く考察されているような状況になっているかもしれません。
そもそも私が昨日の記事を書いたのは至ってシンプルな理由です。例えば領収証を見て疑問に思った方から薬局に問い合わせがあった際に、それに対してきちんと答えられるか、といったことを考えたからです。
その際にもし返答に詰まったら、また患者さんがその様子を見たらどう思うか。
ちょっと話は違いますが、車を購入する時には車両本体以外にも数十万円の費用がかかります。「諸費用」と一括りにされていますが、重量税・取得税・自賠責など実は細かく分かれています。
車の見積もりを見て「諸費用について説明してください」と言って、セールスの方が説明できなかったらどう思うか。果たしてその人から車を買いたいと思うかどうか。
もっと言えば「諸費用って一括りにしてるけど、ホントにそんなにかかってるの?ちょっと上乗せしてるんじゃないの?」という疑問が浮かんできませんか?
実は他人事じゃなく、薬局においても同様のことが考えられます。猶予期間を経て10月から明細つきの領収証が義務化されましたが、その内容についてきちんと説明できなければ利用者の疑問を招きます。
ご指摘がありましたが、そもそも報酬体形が複雑で理解し難いという部分がないわけではありません。しかし分かり難いからこそ、きちんとした説明が必要となってきます。
薬局利用者に対する説明責任を果たすと同時に「薬局ではこんなことをやっている」ということを知っていただくことも、保険薬剤師の大きな役割でもあります。
6年制のカリキュラムにはそういった保険調剤について盛り込まれてくるのでしょうか。大学にもよりますが、今まで保険調剤については学校であまり教えられてこなかったのではないかと思います。
しかし分業率が50%を超え保険薬局で働く薬剤師が増えた今日の現状を考えますと、保険調剤について全く知らないまま卒業することが適当とは思えません。
すいません、思いのまま書いていたらちょっと方向が変わってきてしまいましたね。教育批判・大学批判が目的ではありません、念のため。
最後に。
「じゃあオマエは保険調剤について完璧に理解しているのか?」
というツッコミ、当然あると思います。
何を隠そう、私も自分で開局するまで-ほんの3年前ですが-、点数計算もロクにできなかったと思います。
ですので決して批判的な気持ちで昨日・今日の記事を書いたのではなく、半分以上は自分への戒め的なものです。決してお気を悪くなさらぬよう、お願いいたします。

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このブログを書いている人
くま☆

薬局で働く薬剤師
「薬局のオモテとウラ」(2006~)
日経DI:熊谷信の「薬剤師的にどうでしょう」連載中(2009~)
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コメント

  1. kense より:

    麻雀と保険調剤は点数が分かって一人前、と格言を作ってみましたw
    自分の場合は説明出来ても納得させられるかは難しいところです(説明出来ていないというですが・・・)
    例えば以前あったことですが、
    A錠(7円)1T
    B錠(6円)1T 1×vds 14TD
       ↓
    14日後、B錠が7TDに日数減⇒自己負担増
       ↓
    さらに14日後B錠削除⇒前回より負担減るが前々回と同じに
    これを患者さんに納得させられるなら車のセールスに転職した方がいいかもしれませんw

  2. 睦月 より:

    はじめまして。
    いつも勉強させてもらっています。
    学生が実習に来たときには、調剤報酬の算定の仕方と意味を教えています。大学から渡されるカリキュラムにも組まれていますので。6年制の実務実習のカリキュラムにも当然組み込まれるでしょう。
    それにしても、長期投薬になって技術料が労力に見合わないことが多くなりました。どうして63日分7種類の散剤の計量混合が5日分2種類のときと同じ45点にしかならないのか…

  3. さつき より:

    私も一つ例をあげてみます
    めまいのため耳鼻科通院しているAさん
    前回処方
    セファドール錠      3錠
    アデホスコーワ顆粒    3g
    メチコバール錠500μg 3錠
    分3毎食後28日分
    ————————————-
    今回はめまい症状が和らいだため、セファドールを減らして様子をみることに。
    セファドール錠      2錠
    分2朝夕食後28日分
    ———————————
    アデホスコーワ顆粒    3g
    メチコバール錠500μg 3錠
    分3毎食後28日分
    ———————————
    さて、値段を見た患者さんは何を考え、こちらはどう説明しましょう?(笑)

  4. はまなす より:

    調剤報酬をきちんと理解することはとても大切ですが、診療報酬とのからみも理解しなくてはいけないと私は思っています。
    何故、検査薬や処置薬は院外になじまないのかっ。
    また、以前、薬剤一部負担金があったころに、糖尿病指導管理料など(現在の生活習慣病管理料)を医療機関が算定しているときには(免)と記載があり、薬剤一部負担金はかからないというものがありました。月に二回受診されると2回目の病院で支払う額が少ないのに同じように診療を受け、薬代は同じ日数なら全く一緒。よく質問されたものです。
    医療機関の投薬に関する評価報酬はもの凄く低いものです。それに比べて調剤薬局は現状ではある程度確保されていると思います。院外で貰ったらコストが上がることをどう理解していただくか、私たちの仕事の意義が問われることだと思います。
    それにお薬手帳の利用を勧めていますが、医療機関では記載してもペイはつきませんよねっ。老人の健康手帳への記載にペイが付くだけです。これも矛盾していると思うのですが・・・

  5. G320 より:

    ジェネリックに替えて 代替報告出したら金額同じというのもありますな ただ 人に物を頼めばコストは当然発生します 患者負担云々という話だけで考えるなら 当然院内の方が安いわけで じゃあなぜ?病院が院外にする理由は
    何でしょう 薬剤購入にかかわるコストの削減
    薬剤師の人件費の削減 経済的理由しかないわけで あとはとってつけた題目だけじゃないかと そのなかで薬局も食っていかないとならない 保険のこと薬剤師が知らないというより
    日本薬剤師会が実務をしらないから そして
    団体として会員の利益を守る事をしない
    ひらきなおれば 儲けてどこが悪いと思うのは
    いけないですかね そりゃ嘘ついて設けるのは
    詐欺です でも効率よく技術料をとるのは普通に正しいと思うんですよ 一包化にしても半割にしても やる手間は同じでもフィー取れるか取れないかて おかしいですね 当然取れるように圧力かけてもらわないと 何のために会費払って と思うわけです 勤務の人たちも同じですよね 勤めてる薬局が収益悪化すれば当然
    給料も上がらないし どうかしたら下がることも覚悟していかないと 政治力といえばあまりに力の無い団体であればみんな離反して行く事になります もとゆきもN西会長君もガンバレーと 応援しとるんですが。。。

  6. さんまん より:

    >さつき様
     薬の変更があった場合は技術料が少し高くなる事ってあるんでしょうか。変えた当日の負担額は次回の同じ処方の負担額と同じという事はあまりないです。変更技術料みたいなものがあるんでしょうか?
     ちなみに私に方は最近薬の総量変更があったのですが、表示された調剤技術料は変わってなかったです。地方かなんかで差があるんでしょうか。
     ちなみにその例題の答えを推測すると10円くらいしか下がらなくて「なんじゃこれ」と突っ込む状況になるのでしょうか。
     ちょっと訳がわからなくてごめんなさい。

  7. eczane より:

    お久しぶりです。最近また、ボチボチ調剤関係のブログ巡りを再開しました。いや~あちこち拝見してると、うちとの余りの違いに鬱になりそうで…
    さつき様
    そういうパターン、うちもよくあります(^^;;
    うちのセンセーは、そういうの説明できない以前に自分らがまったく理解出来てない(する気も無い)ので「何か間違ってる」とか言ってきます。困ります。
    ので、服薬指導や手帳を取って辻褄を合わせたりします。犯罪です(爆)

  8. さつき より:

    >G320様
    私も手間をかけたことに対しての適正なフィーがあるのは当たり前だと思いますね。
    少なくとも調剤技術に関わる部分はもっと本質的に見直して貰いたいところではありますな。
    とはいえ、「適正」というのがまた曲者で、制度あるところ、必ずと言って良いほどその制度を悪用する輩が出てくるから難しい。
    極端な話、門前の医院と共謀(まぁ、利益供与ありきでしょうが)すれば、処方内容を点数が高くなる方向で調整してもらうことすら可能になってしまうわけで、そうなるともう、何でもありですからね。
    私の知っているところで言えば、アズノールうがい液と成分的にもほとんど変わらないものをわざわざ自家製剤してみたり(処方箋にそのレシピが入っているのが笑える)、とか。まぁ、どことは言いませんが、少なくともウチではありません(笑)
    >さんまん様
    まずは上の解答から。
    Aさんの保険は3割負担、処方内容はそれぞれ私が示した通りで、それ以外の加算等が1回目と2回目で変わらないとします。
    ウチの薬局で調剤した場合、「2回目(薬が減った時)の方が60円高くなる」が正解です。
    このカラクリを説明するのも理解するのも、正直ブログのコメント欄では無理です。
    調剤報酬額算定の基礎から教えることになってしまうので(^^;;
    ひとまず今日のところは、現行の調剤報酬体系が、患者さんの一人であるさんまんさんをして、直感的には理解に苦しむような解り辛いものなんだ、ということをお分かり頂ければ幸いです。出来ることなら食事でもしながらゆっくりお教えしたいところですよ(笑)
    で、ご質問について僭越ながらお答えさせて頂きます(くま☆さん、場所借りちゃいます、すいません!!)。
    ご質問を 「処方内容が変更された当日の薬局での負担額が、次回の同一内容の処方箋調剤時の負担額より高いのはなぜか?」 と読み変えてもよろしいですか?処方箋を持ち込んだ薬局は同じですね?
    だとすると、恐らく変更当日は「服薬指導加算(22点)」を算定されているのではないでしょうか。これはおっしゃるような「変更技術料」というのとは全く違います。算定要件を私的に要約すると 『患者さん個々の問題を解決するために行われた薬学的指導』 を評価する報酬です。これはお手持ちの領収書の「薬学管理料」に含まれます。
    同じ内容の処方箋でも、持ち込む薬局によって負担金が多少変わります。地方云々というのは直接的には関係ありません。ただし、レセプト審査の甘辛という点で地方色があるので、間接的には反映されるかもしれません。
    この件の詳しい説明も、要お食事会です(笑)

  9. くま☆ より:

    皆様コメントありがとうございます。レスが遅くなりまして失礼いたしました。
    >kense様
    その格言ナイスです!麻雀の点数計算も確かにちょっと複雑かもしれません(調剤報酬ほどではないか)。
    やっぱり「説明」と「納得」は別物ですね。
    >睦月様
    はじめまして、コメントありがとうございます。
    4年制の薬学部でも確かに実習はあるわけで、そこで教えるようにはなっているのですね。
    それから日数による技術料の差がほとんどないことは、今後見直しという方向に行くのかもしれませんね。
    >さつき様
    例題、そして解説もありがとうございます。私が書くよりもよっぽど分かり易そうです。
    例題のケース「高くなる」ということは分かったのですが、思わずレセコンで計算してしまいました(笑
    >はまなす様
    詰まるところやはりそこですよね>「私たちの仕事の意義」
    コストと手間に見合ったものを提供できているのか、日々検証していく必要があると考えています。
    >G320様
    やっぱり政治力も大切ですよね。なかなか話題にしにくい部分はありますが…。
    日医は普段はバラバラでも選挙の時はバッチリ結束するという話を聞いたことがあります。やはりその辺り、薬剤師はちょっと意識が希薄なのでしょうか。
    >さんまん様
    さつき様仰るようにかなり複雑なもので、一言二言では到底ご説明できるような体系ではありません。
    おかかりの薬局で聞いてみるというのも一案かもしれません。
    >eczane様
    お久しぶりです。最近はネットでの動きは控えていらっしゃったのですか。
    是非職場のセンセー方に講義してあげてください。

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