医師がピルをネット販売

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8年前から、医師がピルをネットで販売していたというニュース。
愛知の開業医、ピルをネット販売 医師法違反の疑い(中日新聞)
不謹慎かもしれませんが「よく8年も続いているな」というのが最初の感想。2005年5月に保健所が指導に入った後も続けていたというのですから、院長に信念があったのかもしれません。
そんな一端を示す言葉が記事中にありました。

「医師法にも薬事法にも違反していないし、やめるつもりはない。インターネット社会となり、現在の医師法は時代にそぐわない」

現行の法の下では違法である可能性があることは免れないでしょう。しかし「法律は後からついてくる」という部分は確かにあるので、法の改正についても検討していかねばなりません。
以前、医薬品のネット販売について「反対」ということを書きました。利害関係のある立場にいるので、ということも当然あります。じゃあちょっと離れて見てみたらどうか?
そういった、当事者でない外からの視点、また購入者側の視点から物事を考えることも、不可欠な要素であることは言うまでもありません。
今回のピル販売の件も、単に「法律違反」と切り捨てるのではなく、内包する問題を切り離し、一つ一つを明確にしていく必要があるのではないでしょうか。

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このブログを書いている人
くま☆

薬局で働く薬剤師
「薬局のオモテとウラ」(2006~)
日経DI:熊谷信の「薬剤師的にどうでしょう」連載中(2009~)
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コメント

  1. さくら より:

     「医学・科学の進歩に法が対応し切れていない」との主張と言うことだが、私は、先日のエステサロンでの向精神薬販売と同様、新しいシステム「遠隔医療」の乱用だと思います。このような乱用があると遠隔医療システムの導入が遅れることも予想され、残念に思う。
     また、「診察して投薬していた患者が、遠方へ転居した。当地で新たに相応の検査を繰り返すことは患者の大きな負担となる。そのためネットを通じて問診し、フォローするのにどこが悪い」といった説明があったとの新聞記事もありましたが、これも一事をもって万事をあたかもそうであるかのように誤認させる例の手口と思われます。
     

  2. さつき より:

    ちょっと見方を変えてみました。
    「電子メールで問診→投薬」
    この流れ、一度でもこのクリニックを受診したことのある患者が、受診時に医師本人からメールアドレスを教えられ、以後メールでの問診と投薬を受け続けた、というならばまだマシなのですが、初診の患者も受け入れていたとなると全然話が違いますね。
    初診の患者は、自分がメールのやりとりをしている相手が医師免許を持っている本物の医師であるかどうか、一体どうやって確認するんでしょうか?
    例えば薬剤師である私が、医師と偽りHPを開設(当然、データベースから医師の名前も拝借)して、同じようにメールのやりとりのみで薬を処方(=販売)したとして、患者はわかりますかね?勿論、私は薬剤師ですから、薬は普通に手に入りますしね。やりたい放題ですね。
    更に言えば、海外からの平行輸入品を使えば、一般人でも可能ですよね、コレ。ネットで普通に買えちゃいますからね。
    法が時代にそぐわないというのは簡単ですが、例えそれが患者の利益のためだという大義名分の下でのこととはいえ、自分がやろうとしていること、やっていることが一般化された時に起こってくるであろう問題を想像できない人間は無責任を通り越して無能だと思います。
    適正ないから即刻医師免許を返納するのが吉。
    更に大きな問題を引き起こす前の今がチャンスですよ、と言いたいですね。

  3. koko より:

    二度目のトラバ、失礼致します。
    今回のピルの件、治験の観点から、
    新薬の開発という観点からも
    相当大きな問題を抱えます。
    私たちの業務は治験に
    参加されている患者さん(被験者さん)の
    安全性を確認することが大きな役割です。
    その管理をするに当たって、
    新薬との相互作用を調査すること
    併用薬を特定することは大切な要点の一つです。
    ネット上でインフラの整備もなく
    自由に薬剤の処方をされてしまうと
    その確認が出来ません。
    患者さんにとって病院や薬局に出向かず
    簡単な問診で、家に居ながらにして
    薬剤を手に入れることは利便性が高いことでしょう。
    しかし「クスリ」は「リスク」を伴うことを
    医師はもちろん、患者さんも十分理解していただく
    必要があると思います。
    余談ですが、処方されている年代を
    調査すればもっと興味深いものになると
    思います。
    追伸:
    当ブログ、皆様の現場の意見を
    知るにあたり、いつも大変参考に
    させていただいております。
    先日、当ブログでの意見も踏まえ
    ジェネリックについて問題提起したところ
    社内会議で取り上げられました。
    上述しました通り治験においては薬剤の
    特定は必須です。
    皆様の患者さんの中に
    治験に参加されている方が
    いらっしゃいましたら
    是非、ご協力お願い申し上げます。

  4. くま☆ より:

    >皆様
    コメントいただきありがとうございます。
    本文中で(私の頭の整理がついていないために)言葉にできていなかった部分を、皆様のコメントは見事に表現しており、恐れ入るばかりです。
    ルールはルールとして当然守らねばなりませんが、一方でネットという新しいツールをどう生かしていくのか。「遠隔医療」とは実際に何を指し示すのか、何ができるのか。具体的なことを考えていかねばならない時期に来ているのでしょうね。

  5. ぽんた より:

    最近本当に何でもあり、で法律の概念がおろそかにされすぎのような気もします。
    春の改定で「調剤ずみ」の医薬品を他の薬局に持参して1包化したら点数がとれるとか言う話も耳にしました(決定事項かは不勉強ですみません)が。
    一見利便性重視のようですが、「調剤」と言う責任から考えたらこれほど無責任なことはないと思います。
    また後発品変更不可の処方せん、30%の算定率もしかり、某大学での次世代型薬剤師の育成。
    確かに薬剤師の地位が向上したかに見えますが、薬剤師は果たして法律で守られているんでしょうか?勝手にやったおまえらが悪いって中で何でもやれって言うのは疑問を感じます。
    (私見です、反対意見多々と思います)
    と本題からだいぶそれてますが、自由・規制緩和は危険と表裏。
    法律は面倒でも守ってくれていることもあります。今回の話は私にはその延長線上の問題です。
    ネット販売に関してはどんな屁理屈を掲げてもありえない話です。
    もっと迅速に行政はチェックして取り締まるべきと思います。
    今日のうつのチェックの、まあ調べたら多々あるのでしょうけど、それも危ないなあ・・・・
    言い出したらきりが無いですね、すみません。
    ネットは便利だけど怖いなあ。
    旧世代アナログ人間の感想です。

  6. くま☆ より:

    >ぽんた様
    最後の部分「ネットは便利だけど怖いなあ。」というのは同感です。しかし便利な物だからこそ怖さを内包しているのではないかと思うのです。更に言えば、その怖さを感じさせる部分に専門家(薬のことであれば我々薬剤師)が関与する余地があるのではないでしょうか。
    あくまでツールとして有効に利用しよう、という前提での話になりますが。

  7. neko より:

    否定的な意見が多いのでとても驚きました。
    子宮に問題があり低容量ピルを手放せない患者です。病院でずっと処方してもらってるのですが、
    血圧を測って薬を受け取るだけで特に診察というほどのことでもありません。
    でもそのために病院まで足を運び、時には何時間も待たされます。
    宮川クリニックのホームページを見るととても好印象を受けます。健康診断も安いので良心的な病院だと思います。
    分かりやすいし、値段も安いので私のようにずっと長く処方しなくてはいけない患者にとってこんなにありがたいことはありません。
    一度メールで質問したことがありますが、
    返事も早くて、やっぱり好印象を受けました。
    ただ、今診ていただいている先生に申し訳ない気がして、なかなか宮川クリニックから購入というところまでいけませんがチャンスがあればそっちに切り替えたいなと思っています。
    病院だとちょっと質問したいと思ってもなかなか時間的な問題なんかもあり結局次の診察の日まで待ってしまったりするので、
    メールで、しかも無料で答えていただけるのは本当にありがたいことです。

  8. ぽんた より:

    はやくて簡単で安ければいい。
    単純にそう考えますけど。
    それは、運よく現在まで問題がなかったからだと思いますよ。
    しかし、薬は、あくまでも「薬」です。
    効果もあれば副作用もある。
    今まで何もなかったから、永遠に問題がないと言う保証はありません。
    何かあったときには、同じような思いではいれないでしょうね。
    もっとはやく気がついていれば・・・・って話になったとき。
    毎回の少しずつの時間とお金を惜しんだ結果、入院しなければいけないような状態になったら、結局たくさんの時間とお金をかけることになってしまうのではないでしょうか?
    また、薬を販売するにあたっては、色々な法律があります。
    それを無視して販売するのはおかしいと思います。何でもありになったら法治国家ではありません。
    ここに意見を言う人間は、業界関係者が多いので、法律を守るってことには敏感です。
    個人的に意見ですけど、面倒なことは世の中色々あります。
    それが全て「無意味」なわけではないって思いますけどね。
    それは、現状ではわからなくて、時間が経たないとわからない場合もあります。

  9. くま☆ より:

    >お二方
    コメントありがとうございます。
    すみません、もうニュースへのリンク切れてますね。元記事自体がある程度の時間が経つとなくなってしまうのかもしれません。
    neko様のような状況ですと、受診して得られるものよりも、デメリットのほうが大きいと感じてしまうのかもしれませんね。
    医薬品のネット販売もそうなのですが、仮に問題が生じた場合、それに対応するのがリアルの薬局だったり店舗販売業だったりするケースへの懸念があるのですが、このケースもそうでしょうか。
    その辺り、うまく連携出来るような体制が構築されれば、ピルのネット販売も安心できるのかもしれませんね。

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