新型インフルエンザにおけるファックスの取り扱い(Q&A)

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既にご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、平成21年10月2日付けで「ファクシミリ等による処方せんの送付及びその応需等に関するQ&Aについて」という事務連絡が出されています。
ちょっと長いですが全文を引用します(誤りがありましたらご指摘ください)。
問1
 電話による診療でファクシミリ等により処方せんが送付でいるのはどのような患者ですか。また、急性疾患での受診歴がある患者に対しても、電話による診察でファクシミリ等による処方せんの送付が可能となりますか。
(答)
 原則として慢性疾患を有する定期受診患者を対象とします。ただし、インフルエンザ様症状を訴えて受診した患者に対して、解熱剤や鎮咳剤を追加処方する場合など、同一の急性疾患において最近の受診歴があり、かつ医師が電話により適切に診療できると判断した場合には、電話による診療でファクシミリ等による処方せんの送付が可能となります。
問2
 慢性疾患等を有する定期受診患者について、直近の受診は何ヶ月以内であることが必要ですか。
(答)
 電話による診療により医師が患者の病状を判断するためには、医師が患者の全身状態について従前に評価できていることが必要です。したがって、受診間隔のみで一律に判断されるものではなく、当該患者がかかりつけの医師を定期的に受診しており、特に最近の受診が途切れていないことが必要と考えられます。例えば、経過観察のみで半年以上の受診間隔である場合などは、全身状態について従前に評価できているとは考えにくく、電話による診療のみでファクシミリ等による処方せんを送付することは適切ではないと思われます。
問3
 電話による診療でファクシミリ等による抗インフルエンザウイルス薬等の処方が可能となるのは、どのような状況です。
(答)
 新型インフルエンザ患者が多くみられる地域であって、電話による診察でファクシミリ等による処方を行うことで、患者やその家族の医療機関内における感染を防止すること等により、感染対策になると判断される状況をいいます。
 国立感染症研究所感染症情報センターの発表によれば9月14日~20日の1週間に全国の医療機関を受診したインフルエンザ患者数は約27万人と推計され、インフルエンザの流行状況にあることを参考に、各地域の外来受診者数の状況等を踏まえ、各都道府県において総合的に判断してください。
 なお、電話による診察でファクシミリ等による処方せんの送付を行う場合には、事前に都道府県、保健所、医師会及び薬剤師会等の地域の医療関係者により十分な協議を行い、混乱なく実施できるよう留意してください。
問4
 慢性疾患の定期処方薬についても電話による診察でファクシミリ等による処方せんの送付が可能ですか。
(答)
 当該患者の慢性疾患が最近は安定して経過しており、かつ電話により必要な療養指導が可能な場合には、医療機関内における感染を防止する観点から、電話による診療でファクシミリ等による処方せんを送付することが可能です。
問5
 ファクシミリ等による処方せんの送付を受けた薬局は、調剤した薬剤を患家に届ける必要があります。
(答)
 ファクシミリ等による処方せんに基づき調剤された薬剤の受け渡しについては、患者ではなく患者の同居者や患者の依頼を受けた者等へ行うこと、それらの対応も困難な場合については介護や看護にあたる者等を活用するといった対応も考えられます。また、やむをえず患者本人が受け取りに行く場合には、マスクを着用し、必要に応じて事前に薬局へ連絡してもらうなどして屋外で薬剤の受け渡しを行う等の感染対策をとることも考えられ、必ずしも、薬局が調剤した薬剤を患家に届ける必要はありません。したがって、ファクシミリ等による処方せんの送付を行う場合は、薬剤の受け渡しが適切に行われるよう、あらかじめ医師から患者及びその同居者等に対して、薬局における感染対策への十分な配慮や薬剤の受け渡しの留意点について指導しておくようにしてください。
 なお、薬剤を患家に届ける場合等には、服薬指導は電話で行うことでも差し支えありません。
問6
 電話による診療の結果、ファクシミリ等により抗インフルエンザウイルス薬等の処方せんを送付する場合、保険医療機関は、電話再診料、処方せん料を算定できますか。
(答)
 算定できます。ただし、電話再診料については、外来診療料を算定する保険医療機関の場合は、算定できません。
問7
ファクシミリ等により抗インフルエンザウイルス薬等の処方せんを受け付けた保険薬局において当該医薬品に係る調剤を行った場合、調剤技術料及び薬剤料は算定できます。また、医薬品の調剤時において、新型インフルエンザ患者との接触を避けるため、電話にて服薬指導を行った場合、薬剤服用歴管理指導料等の薬剤師からの説明が要件となっている点数は算定できますか。
(答)
 調剤技術料及び薬剤料は算定できます。
 薬剤服用歴管理指導料等は、電話にて適切な指導を行っており、その他の要件を満たしていれば算定できます。

個人的な感想になりますが、医科の方はよく分かりませんが、調剤については、本当に現場のことを解らずに作られたQ&Aだと思います。
電話で診療を受けるというのは、どういった状況なのか。そのような際に「必ずしも薬局が(調剤された薬剤を)患家に届ける必要はない」とは、よくぞ言えたものです。患者さんは当然持ってきてくれるものと思うでしょう。
ましてやQ5の答えの部分「マスクを着用し、必要に応じて事前に薬局へ連絡してもらうなどして屋外で薬剤の受け渡しを行う等の感染対策をとることも考えられ」ですと。
具合が悪い患者を寒空の下に立たせて、薬剤の受け渡しをしろと言うのでしょうか?それか薬剤師が車にでも乗り込む?だったら何故ワクチン優先接種の対象者から外れたのか。
繰り返しになりますが、全くもって現場のことを考えていないQ&Aです。
(関連リンク)
旭川の薬剤師道場(ブログ):新型インフルエンザワクチンの医療従事者から調剤薬局薬剤師は外れる
http://chuopharm.dtiblog.com/blog-entry-355.html
新小児科医のつぶやき:インフルエンザ関連の小ネタ2題
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20091005

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薬局で働く薬剤師
「薬局のオモテとウラ」(2006~)
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コメント

  1. ぽんた より:

    くま様
    有難うございます。
    日薬も厚労省から言われて、会員に「配達するように」なんて言ってないで、もっと危機感を持って欲しいですし、組織としては他関係団体との調整、会員への指示、当然行うべきことや情報が全く流れてきません。
    2日付の読んで、患者本人が来る場合は、マスクなどして・・・・云々・・・・何考えているんですか!!!
    熱ある人間がマスクして来局できるんですか?
    しかも、外で服薬指導?(怒)
    こんなこと出されて薬剤師会は黙っているんでしょうか!
    5月の時点では、配達は、タミフルとかリレンザをポストに入れてくればいいって言ってました。県の方でも、FAXが許されるのはパンデミック(感染拡大期)の時だけって説明でした。
    しかし、今回の通知では、地元の判断でってなってますし、FAXに気がついた医師が勝手にFAX流してくる場合が十分考えられます(すみません、少し過激で)。
    そうなったら、実際問題、配達は不可能です。
    1日でなく、しかも最低1週間です。
    タミフル等だけならまだしも、慢性疾患の薬もです。
    大型門前薬局が広域にどうやって配達できると言うのでしょう?
    いつもは門前行ってて、急にインフルエンザだからって、近くの薬局に来て今日から飲む薬がないと言っても在庫がありませんし、タミフルなんかも備蓄できるはずがありません。
    いつも来局する患者を考えて備蓄してますから。
    タミフルなど不足した場合、赤タミフルは調剤薬局も対象なのでしょうか?
    それと、上の方々は配達の大変さを全くわかってません。
    1件あたりの距離もありますが、1人に10分かけたとして、8時間で回れるのは48人です。
    それは業務開始の朝一から回って8時間です。診療開始して、しばらくしてFAXがくる時間のロス。また1人あたりの時間のロスなどなど。1日30人回れるでしょうか?
    途中でFAXは当然増えますから、回ってる途中で薬局には戻るでしょう。
    そうなったら、1人を配達にあててる大型薬局でなければ30人は回れません。
    しかし、いくら大きいところでも1週間はきついです。それと遠距離の配達も避けられない場合もあるでしょうし。
    小規模薬局だと、作ってから回る・・・・1日に10人回れるのでしょうか?
    小さいところだと、配達で不在の間に、山のようにFAXがたまる可能性もあります。
    それと、薬の在庫が不足する状況の方が可能性大です。配送を待ってる時間のロス。
    少し考えただけでも、「現状のままでの配達は不可能」です。
    医師会とはFAXを送った薬局との配達可能時間の調整をする。
    また患者さんへは、インフルエンザになって配達を希望する場合は、今からかかりつけ薬局と相談して予約しておく。
    その場合、配達する場所も聞いておかないとダメなんです。
    表札がない、ポストがない、色んな問題があるんです。(地図が古くて、違う場所に家が移っていて、古い家も自分とこだけど、空家なんてこともありました)
    全く知らない家へ地図だけ見て行っても、簡単にはわからないものです。
    しかし、その場合は時間的余裕はありません。
    少しでも速く1件でも多く回らないといけない状況でしょう。
    日薬を当てにしててもダメだと思います。
    県などの支部で相談して、きちんと対応できる対策を立てないと。
    FAXなんてありえない状況・・・とも思うのですが・・・しかし、一旦FAXなんてなったら、薬局も卸もパンクします。
    それで被害を受けるのは患者さんですから。
    長文すみませんでした。

  2. アポネット より:

    日薬HPに、日薬から都道府県薬宛の通知文が掲載されています。
    平成21年10月2日 日薬業発第240号
    「新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチン接種の基本方針」等について
    http://www.nichiyaku.or.jp/contents/topics/influenza/pdf/091002_240.pdf
    平成21年10月2日 日薬業発第239号
    新型インフルエンザ「基本的対処方針」の改定等について
    http://www.nichiyaku.or.jp/contents/topics/influenza/pdf/091002_239.pdf
    ワクチン接種に関しては、
    「貴会におかれましては、新型インフルエンザ(A/H1N1)の特徴やワクチン接種の目的をご理解いただき、会員から地域住民に対し、治療薬や療養等による対応や、ワクチンの有効性・安全性等に関する情報も含めて、適切な情報提供がなされるよう、会員への情報提供等につきよろしくお願い申し上げます。」
    と書かれているだけて、現場の薬剤師の多くが注目している「インフルエンザ患者の診療に直接従事する医療従事者」に薬剤師が含まれるかどうかや日薬の見解などについて、きちんと触れていませんね。
    また、新型インフルエンザにおけるファックスの取り扱い(Q&A)を含む、基本的対処方針についても、国の通知等の紹介が主体で、
    「貴会ならびに支部薬剤師会におかれましては、自治体や医師会等、関係先と十分な連携を図り対応されますよう、お願いいたします。」
    とするだけで、Q&Aに対する見解もなければ、実際のシュミレーションなど具体的な対応策は示されていません。
    「地域に合わせた独自の対応を」と言えば、聞こえはいいのですが、ここまで会員が求める情報が出てこないとなると、日薬としては現場の現状を踏まえた対策など取る必要はないと考えているのではないかと勘ぐってしまいますね。

  3. けんちゃん より:

    ぽんたさんの具体例に本当に同感です。「言うのは簡単やるのは・・・」
    配達は、本当に大変ですよね!!

  4. くま☆ より:

    >皆様
    コメントありがとうございます。
    処方せんをFAXでOKという状況になれば、お薬を届けるということになるでしょう。患者さんの希望があればやらなければならないでしょう。開設している方々であれば、恐らく這ってでもやるでしょう。
    我々は決して自分達が利するために要望しているのではなく、そういう状況を理解して、患者さんが困らないような体制を作る支援をしてほしいと思っているのですが…そういう方向には行かないようですね。

  5. ぽんた より:

    確かに。
    厚労省のQ&A見ててほんと腹が立ちます。
    38度以上発熱した人に、冬なんて天気がいいわけがなく、雨や雪が降る中、気温も10度ぐらいの中、マスクして薬取りにこいと。
    しかも、服薬指導は電話でもって・・・普通はインフルエンザ治るまで、電話なんて無視して寝てるでしょう?
    飲み終えてしまってからの服薬指導って何の意味があるのでしょう?
    全く薬剤師の仕事を無視した言い分ではないでしょうか?
    もし、厚労省に、こういう怒りをぶつけると、「なるべく本人が来ないように、とか、屋外と言っても雨や風の当たらないような・・・・」と、ああいえばこう言うと、想像力が欠如した会話が延々と続くんでしょうね。
    しかし、薬局で、屋外にそういうスペースをもうけたとしても!、家から薬局まで来る行為は、インフルエンザを悪化させるだけです。
    安静にして保温がインフルエンザ治療の原則ではないのでしょうか?
    多分、感染対策の担当であって、臨床はご存知ないんでしょうね。
    ワクチン接種も、こういう頭では薬剤師が接種対象になることは、ありえないですね。
    それと、誰でもいいなんて話になって。オレオレ詐欺がタミフを盗まないか心配ですね。
    きちんと、患者さんへ配達などの対応をするためにも、事前の緊急時のかかりつけ薬局予約を推進したいです。
    そうすれば、配達の場所の確認、本人以外が取りにくる場合の関係者確認ができますし、リレンザの使い方やタミフルの飲み方の事前指導ができます。
    それに、予約で聞いていれば、例え不良在庫になるにしても、タミフルなどの在庫数を十分に確保できます。
    タミフルがないって言って薬局をたらい回しなんて話にはならないと思います。
    薬がない、配達したくても体が一つ。
    現場でつらそうにしてる人を目の前にすると心が痛みます。
    熱があって苦しんでいる人に、つらい思いを我慢させたくない、そんな思いを役所の方にも日薬にも持って欲しいですけど。無理そうなので、自分達で声をあげていかないとどうしようもないですね。

  6. ぽんた より:

    それと、もう1点申し上げたいです。
    文字にすると業界団体外の方に誤解を受けるやも知れません。最初に断っておきます。
    金儲けで言うのではありません。
    ここで、FAX対応で配達した場合は、指導料だけで、訪問指導料の算定は不可で、また交通費等の実費徴収の話が全く出てないのは何故でしょう?(隅から隅まで読んだわけではないので、どこかにあったらすみません)
    ご近所にちょっとだけでも結構負担ですが、郡部になれば、車で往復20分、30分なんてざらです。
    その交通費等ってどうしろと厚労省や日薬は考えているのでしょうか?
    我々は慈善団体ではありません。
    店を閉めて、ガソリン使って配達して、それに対するフィーを全てボランティアで行えと言うのでしょうか?
    あくまでも、これは日薬や厚労省への意見です。濃厚感染者と接触する機会が多いにも関わらず、ワクチン接種対象外とされたことへの疑問もありますし。
    普通の方が読まれたら、お前ら金かとご批判を受けるやもしれません。
    しかし、こういう状況でも、患者さんのために、配達でもするって心構えなんだということをご理解いただきたいと思います。
    患者さんに目を向けたら、頑張りたい。
    でも、便利屋のごとく考える厚労省や日薬には我々は何だ!と問いかけたいです。
    多々長文申し訳ありません。

  7. けんちゃん より:

    ぽんたさんの思いがひしひしと伝わりました!!高い志が尊い!!またまた共感いたします。
    もし、「便利屋のように考えているわけではない」と言う人があれば、その思いを伝えて欲しいですよね。昔から「話せばわかる」といいますが、話合いがたりないということですかね。

  8. くま☆ より:

    >お二方
    ありがとうございます。
    交通費の話もそうですが、実際に配達という体制になればいろいろな問題が生じてくるでしょうね。
    「うちは配達しないよ」というところも出てくるでしょうし、やりたくても難しいという事情を抱えているところもあるでしょう。
    そういった皆が困っていたり別々の方向を向いていたりする部分で大まかな指針を示すのが職能団体だと思うのですが…、ってまた愚痴になるのでこの辺で止めますね(苦笑

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