日医工と上田薬剤師会が「箱出し調剤」の共同研究

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日医工が、上田薬剤師会と共同で小包装製品の供給についての共同調査をするというリリースを発表しています。
日医工:ジェネリック医薬品の小包装製品供給による上田薬剤師会との共同調査実施に関するお知らせ(PDF)
「小包装製品の供給」と書かれていていますが、この調査の一番のキーとなる部分は「箱出し調剤」であるということが、リリースを読むと分かります。
具体的な調査内容としては、

業務時間がどのように変化するのか
患者への説明時間変化と患者の満足度

の2点が挙げられていますね。
これは私の勝手な予測なのですが、業務時間はほぼ短縮されるのではないかと思います。100錠包装から28錠取り出すのと、28錠包装一箱取り出すのでは、明らかに後者のほうが短い時間で済みますね。


もう一つの患者満足度についてはどうでしょうか。医薬品そのものの品質向上やミスの減少といった効果が期待できるので、満足度が上がる要素は少なくないでしょう。しかし意外に「箱がかさばる」「ゴミを捨てるのが大変」といった声もありそうです。
一つ興味深いのは、箱出し調剤であるなら、ウィークリーなら例えば28錠、10錠PTPなら30錠といった包装になってくると思いますので、処方日数との整合性をどうするのか、という点です。
現状、医師によって「28日」「30日」「56日」「60日」といった具合に処方日数はバラバラですので、両方に対応する小包装を準備するのか、あるいは医師側からの協力もあるのでしょうかね…。
しかし「箱出し調剤」という話になってくると、添付文書は必ず患者さんの手元に渡ることになります。そうなると「添付文書は抜いて渡すべきか?」なんていう議論は本当にバカバカしいものになってしまいますね。今時そんなことを言っているのは、時代遅れの薬剤師だけだ、なんて話もありますが…。
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このブログを書いている人
くま☆

薬局で働く薬剤師
「薬局のオモテとウラ」(2006~)
日経DI:熊谷信の「薬剤師的にどうでしょう」連載中(2009~)
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コメント

  1. ぺんぎん より:

    イギリス方式ですね。
    たしか、イギリスでは添付文書は外にくっついていたような気がします。
    液剤とかミックスもほとんどないんですよね。
    箱出しに限れば、医師の理解、協力が不可欠ですが、非常に効率的で、個人的には賛成です。

  2. ぽんた より:

    高齢者が多くて1包化が多いところでは意味がないと思うのと(すみません)、添付文書も今時は入れてもいいのかもしれないですが、個人的には抜くべきだと思います。
    患者さんの状態に合わせて服薬指導をすべきで、添付文書を見て勝手に判断されてしまう可能性がある以上、そのままはどうなのかと。
    自分で興味があって調べるのと必要でもない人に入れてフリーで見れるのとは何か違う気がします。

  3. モルヒネ より:

    添付文書は内容もそうですが、現屋に流されないように箱開けて抜くものだと認識してました
    箱ストックだとカサは増えますね
    収納場所に困るかな

  4. アポネット より:

    確か、添付文書は外付けで、その代わりに日本の「患者向医薬品ガイド」にあたる患者向け説明書が封入されているのではないかと思います。
    今回の調査で、添付文書の取扱いはどうなるかわかりませんが、この調査とは別に医薬品ごとの患者向け説明書の検討も必要かと思います。(患者向け医薬品ガイドの添付義務化という方法もあるが)
    きっと箱出し調剤では、箱に直接、患者の名前や用法・用量を書くのでしょうね。

  5. 劉備 より:

    あれがダメとかこうしたほうがいいとかではなく、それから生まれてくる良いことを考えてみてはいかがでしょうか?添付文書どおりの使用方法で使用していない医師にしっかりと説明を求めたり、8週間を明らかに超えて服用していても何にも思わずただ出しているだけで仕事をしているつもりの薬剤師を患者が馬鹿だと気付いたり。
    そもそも横流しをするのであれば形などどんなものでもしますよ。ラベルはったり工夫すれば解決です。もっと未来を見ないと!!現状に即していないからダメとかいうのは理屈にならないと思います。

  6. まじゃ より:

    患者サイドから考えてみる。
    メリットはなんだろうか?薬剤師の時間短縮によるお話時間確保からの満足度でしょうか?
    日本の調剤は特殊と聞きます。聞いただけなのでどのくらい海外と異なるのか?不明ですが、電車が遅れずに来る、何も買わないお客にありがとうという店員、日本特有の文化・気質ってものがあると思う。
    そして今の(薬剤師側からは)面倒な調剤も、そんな細かな日本人の気質に合せて成長してきた方式だと思う。
    残薬をまた使うために溜め込むような患者さんもいますが、ぴったり服用してあまってしまうと勿体無いというか気持ち悪く感じる気質。
    また投与日数も含めて医師の処方全般におんぶに抱っこ気質。
    何でもかんでも海外を手本に、そのように制度が変わっていく事が当然と考える事はいかがなものかと思います。

  7. Andy より:

    私の勤務したころのある英国連邦の国では箱調剤でした。箱にラベルやシールで用法や注意をつけて、もっとも我が国のようにあれもこれもという処方も少なかったですが。リフィル処方もリピートと呼ばれ5回までのリピートが可能でした。ドクターもかかりつけ医と専門医との連携でしたので最初から専門医ということはなかったので。良いところは取り入れるすべてがまねではだめでしょうけど。

  8. くま☆ より:

    >皆様
    コメントありがとうございます。
    箱出し調剤ですが、私達が受け入れることと、それから医師を始め他の医療従事者、そして患者さんと、なかなかハードルは高いかもしれません。
    しかし、メリットが享受できるのであれば、それを広めてゆくことも大切ですね。

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