添付文書は何をどこまで順守すべきか

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添付文書というのはその薬に関する一番の基本となるものですので、本来でしたらそこに記載された事項に従って医薬品を使用することが原則となります。
多くの医薬品においてはまず問題なく使用されていますが、一部医薬品においては一言で言うなら「添付文書から逸脱した方法」で使用されることがあります。
例えばその医薬品の添付文書に記載された「効能・効果」とは異なった疾病に使用する適応外使用や、定められた「用量・用法」を超えて使用するといったケースです。
それらは医師の裁量において行われるわけですが、多くの場合においてエビデンスとなる論文や症例があり、それを踏まえた医師の判断に基づいて使用されます。
nikkeibpサイトの連載にこんな記事がありました。
添付文書は何をどこまで順守すべきか(2006/8/22 nikkeibp)
それによりますと「適応外使用」や「用法・用量外使用」が直ちに違法、或いは医療水準に反した行為と認定されるわけではない、と書かれています。「エビデンスの有無」がその判断基準となっているようです。
では医薬品副作用被害救済制度においての位置づけはどうでしょうか。
医薬品副作用被害救済制度に関するQ&A」によりますと以下のような記載があります。
「適正な使用」とは、原則的には医薬品の容器あるいは添付文書に記載されている用法・用量及び使用上の注意に従って使用されることが基本となりますが、個別の事例については、現在の医学・薬学の学問水準に照らして総合的な見地から判断されます。
具体的な事例にまで言及されていませんので、どんなケースがよいのか/悪いのかといったことまでは分かりません。しかし添付文書を基本にしつつも、ある程度の幅が設けられていると言えます。
こういった背景には、現在の添付文書においていくつか問題点があるためと考えられます。
その一つとして、エビデンスのある使用方法があったとしても、添付文書に記載されるまで=保険適応されるまでに時間がかかる、或いは保険適応とならない、ということが挙げられます。
ある意味当然であり、仕方のない部分でもあります。保険制度の下で行われている医療にとって、一つの限界かもしれません。
添付文書から逸脱した使用が良いというわけではありませんが、「実態のあるものが制度へ反映される」という現状があることを考えますと、ジレンマは今後も続いていくのでしょうね。

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このブログを書いている人
くま☆

薬局で働く薬剤師
「薬局のオモテとウラ」(2006~)
日経DI:熊谷信の「薬剤師的にどうでしょう」連載中(2009~)
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コメント

  1. チェリー より:

    今の業務で調剤薬局の薬剤師さんより多い問い合わせの一つです。

  2. velopapa より:

    レセプト上は、薬剤の添付文書内容に含まれない傷病名への投与による請求は違法と言うことで判例が出ていました
    医療保障制度と医学の矛盾点だと思うのですが、この点を返戻になったからとベンダーに激しく怒りをぶつけてくるレセプト病名チェックプログラムをご購入いただいていない医療機関さんが有ります
    まぁ、なだめるだけなんですけどね(苦笑
    一番苦労したのは、ビオフェルミンでした(何せ、傷病名が無いので・・・・・)

  3. くま☆ より:

    >チェリー様
    私も何度かメーカーさんにお伺いしたことがありますが、しかし立場的になかなか言えないこともあるようで。
    難しいところです…。
    >velopapa様
    ビオフェルミンの効能・効果「腸内菌叢の異常による諸症状の改善」となっていますが、確かに傷病名ではないですね…。
    「レセプト病名チェックプログラム」なんてのがあるんですか!結構いいお値段しそうですね(笑

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