漢方が健康保険で使えるよう、署名サイトが開設される

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事業仕分けの対象として漢方薬があり、健康保険からはずされるのでは?といったニュースがあったことを話題にしました。
2009/11/13 漢方薬の保険外しはあるか?
https://blog.kumagaip.jp/article/33621871.html
そういった事態を受け、「これからも漢方が健康保険で使えるように」という主旨で、11月20日に署名サイトが立ち上げられています。以下の4団体の連名となっています。

社団法人日本東洋医学会
日本臨床漢方医会
NPO健康医療開発機構
医療志民の会

漢方を健康保険で使えるように署名のお願い
http://kampo.umin.jp/
「医師の7割以上が漢方薬を使用」「医学教育の中に漢方教育が取り入れられた」「日本東洋医学会で専門医教育も行われ、専門家育成も進んでいる」といったことを挙げ、


わが国が迎えている少子高齢社会の中で、われわれ国民の健康を守るためになくてはならない漢方薬・煎じ薬が健康保険で使えなくなることに、断固反対をします

と結んでいます。
なんとGoogleドキュメントを用いた電子署名という形をとっています。また電子署名のほか、郵送による書式署名も可能だということです。

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このブログを書いている人
くま☆

薬局で働く薬剤師
「薬局のオモテとウラ」(2006~)
日経DI:熊谷信の「薬剤師的にどうでしょう」連載中(2009~)
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コメント

  1. 湯地晃一郎 より:

    ご紹介誠に有難うございます。
    東京大学医科学研究所の湯地晃一郎です。
    署名サイトの作成/運営を行っております。
    一人でも多くの方のご署名をお願い申し上げます。

  2. さつき より:

    医療用漢方が医療上なくてはならないものになっているのは言うまでもないことなのですが、そもそもなぜこういう議論が起きてしまうのかという方が重要ではないでしょうか。
    多くの医師・薬剤師はこのテーマが事業仕分けに上がったこと自体がありえないと思ったことでしょうが、素人さんの目からすればある意味妥当な議論なのかもしれません。
    何しろ、スパコンの開発すら無駄だと言われる場なんですから(笑)
    例えば防風通聖散を例に挙げると、現場でも患者さんからの効果(主に体重減少と体脂肪率低下)に対する高い評価がしばしば上がってきますが、治療として使うのか、ダイエットのツールとして使うのか、それどころかそもそも治療とダイエットの線引き自体かなり難しいわけです。
    健康保険には予防医学に対する適応がありませんが、防風通聖散の適応症はそもそも非常に曖昧(これは漢方薬の性質上仕方がないのだけれど)で、医師が出そうと思えば誰にでも出すことが出来ます。
    そして実際、ダイエット目的のユーザーが、薬局・薬店でナイシトールを買わず、医療機関でツムラのNo.62を長期に亘り処方して貰っているケースを数多く目にしているわけです。
    ですから、漢方薬に対するこういう議論を提起されたくないのならば、西洋薬と同様にまずは適応症を明確にするところから始めてみてはどうかと思うのですがいかがでしょうかね。
    そして、一方で医師による適応外処方(全ての医療用医薬品に関して)を根絶する。
    OTC類似薬の保険適応除外などという議論(私にとってはこちらの方が暴論なので)の根本もここにありそうですしね。
    もちろん、未承認薬に関するドラッグラグ、未承認適応に関するドラッグラグのいずれも解消することが大前提です。
    今の日本の医療は一部でEBM至上主義に陥っている感があります(ドラッグラグがあるという大義名分の下に!)が、EBMと一言で言っても、誰による、誰に対するエビデンスなのか定義がはっきりしていないことが問題で、同時にEBMによる適応外処方をなし崩し的に認めてしまうから、メーカーがドラッグラグ解消に対する努力を怠っているのではないかと感じるのです。
    あ、もちろん、署名はしますよ(笑)
    ところで、私は今のところギリギリ治療域には達していないのですが、EBMから言って、ミカルディス、ベイスン、エバデール、ゼチーアあたりを生活習慣病予防(というか体質改善)目的で服用したいですな。
    ついでに5年したらアボルブかなー(笑えない?)w

  3. ぽんた より:

    そもそも・・・漢方の基礎を無視して、商売戦略でこんな病気に使えますって乱発されたのも一因じゃ?
    私は漢方大好きで、体調おかしくても、まず漢方です。むちうちで大変だった時も通導散が効きました。
    知人で、げっぷと吐き気があって、何件も受診して治らなかった人が、半夏瀉心湯が劇的に効きました。
    アルコール性肝障害でγGTPが2000なんて人にも牛黄が劇的に効きました。
    麻黄湯はインフルエンザの本当の初期、さむっ、と思ったときに飲むと良く効きます。
    言い出したらきりがないくらい、漢方は本当に西洋医学で治らない領域に劇的に効く場合があります。
    しかし、それには漢方の基礎があってのことと思います。
    某メーカーの商売戦略に乗ってきた漢方が壁にぶち当たったのではないか?と思います。
    さつき様がEBMのことを書かれていますが、それがいいとは私も全く思っていませんが、今の世の中判断とするのは「学会」「ガイドライン」まずありき、の世の中のようです。
    役所的には、判断基準となるものがないから、薬にあらずと思っているのだと思います。
    役所とは下々の生活とは無縁のところで活動するものですから。
    偉そうに申し訳ありませんが、漢方がなくてはならない私だからこそ、この機に適正使用も考えるべきだと思います。
    確かに病名は漢方的なものが多く、非常にアバウトですね、この辺をきちんと整理する必要はあるかと。

  4. けんちゃん より:

    同じような症状でも、やせ型、ぽっちゃり型等で処方される内容が違ったり、奥が深い漢方。
    適応症を明確にするというのは、斬新な意見だと思います。
    今まで処方してないドクターに特に受け入れられるかもです。

  5. タオ より:

    漢方薬は処方する医師のレベルによるところが非常に大きいですね。
    7割以上の医師が漢方薬を処方するようになっった反面、病名漢方で西洋薬にプラスした「おまけ」のように、漫然と長期投与されていると感じてしまうことも多々あります。
    (一部 漢方が長く服用しないと効果がでにくいと誤解しているのか、証が合っていないため効果がでないと判断するのが遅すぎる)
    漢方認定医だけが保険適用で処方できるようにするとかしたらどうでしょう?

  6. ぽんた より:

    本当にそうです。わかった人にのみ出して欲しいです。
    大昔、肝炎に小柴胡湯なんて宣伝して、何も知らないDrが乱発して副作用が出たし。
    漢方は安全でも、漢方は長く飲まないと効かないわけでも、ありません。
    タオ様がお書きになったように、証が合わないから効かないって判断できる人にせめて使って欲しいですね。
    あっ、漢方なんて効かないんじゃん?って思う人には使わないで欲しい。
    それとか・・・・効かないけど・・・漢方だから・・・まあいいかあって、他に西洋薬どんどん出しても漢方止めない人にも。

  7. 通りすがり より:

    甘草がたっぷり入った漢方薬を2種類延々と飲み続けて腕も足もパンパンに腫れたお年寄りが何人もいます
    医師はそれを見て利尿剤処方・・・
    これが1年以上続いてるとかそれこそ医療費の無駄だと思うんですよね
    しかしこの流れだと薬剤師自体が事業仕分けされそうですねぇ
    医師の決定権が医療でも政治でも強すぎるのも問題だと思いますが・・・
    年々薬剤師不要論が強くなってきてますが薬剤師会はコメントすらせず何をやってるんでしょう

  8. OAFMT より:

    くま☆さん、みなさん、こんにちは。
    漢方薬局勤務の自分としては、漢方薬が保険適応外になって欲しくないと思う反面、適応外もありかなと感じています。
    正直言って、漢方薬を知らない医師が多すぎます。誤治とも言える病名投与によって症状が好転せず、もしくは悪化して漢方薬局に駆け込んでくる患者さんは少なくありません。
    漢方薬は、生体における恒常性の正常化・維持に働き、ならびに病的な状態で使用されます。効果発現にあたり、複数の活性成分が異なる薬理作用機序を介して調節しています。これは単一作用機序で異常・正常に関わらず一定に作用する西洋薬と大きく異なります。
    こんな基本すら分からずに○○病には△△湯と当てはめていくには無理があります。
    例をあげると、健常者(水分代謝やや不良)に利水剤(水分循環をよくする漢方薬)である五苓散を投薬すると尿量は増加します。次に西洋薬である利尿剤、フロセミドを投薬するとさらに尿量は増加し体内の水分は多量に失われます。次に再度利水剤である五苓散を投薬するとどうなるか。現代医学の常識では尿量によりさらに体内の水分が失われると考えるでしょうが、フロセミド投薬後の五苓散投与では尿量が逆に減少するのです。一方、フロセミド投薬後にさらにフロセミド投与では尿量がさらに増加したとの報告があります。これは尿量の調節という視点において利水剤と利尿剤の違いを示したと言えます。
    ぽんたさんの言うとおり、漢方の基礎を無視して、商売戦略でこんな病気に使えますって乱発されたのも大きな要因でしょうね。

  9. りず より:

    保険適用はいいのですが、保険を使って漢方診断をする医者を認定にするってことできないんですかねえ?
    せっかくこちらが(薬剤師ですが)漢方診断をして、患者さんが飲み始めても、かかりつけ医に併用薬を聞かれて、「保険で安く出しとくよ~」とあっさりと持っていかれるのはいいかげんにしてほしい。
    まあ、医者の薬の出しすぎは今に始まったことではありませんが、保険を使えるのを良いことにやりたい放題ってのはどうかと・・・。
    このあたり4団体で連携するなら、対策立ててくれないと署名する気がおきませんが・・・。
    口が悪いのは失礼。

  10. くま☆ より:

    >皆様
    非常に多くの視点からのご意見、大変参考になります。
    私なぞ「漢方は保険で○か×か」という程度にしか考えていませんでしたが、例えば適応症の観点から、またメーカーの販売戦略から考えたり、あるいは医師に認定制を取り入れるなどといったご意見は、非常に鋭いものと思います。
    漢方の保険適応が事業仕分けに挙がったこと自体はあまりよいことではないのかもしれませんが、課題の抽出や今後の方向性を検討する上では、よいきっかけになるかもしれませんね。

  11. kense より:

    漢方は認定医が、との意見がありますが、それは漢方だけの特別なことでしょうか?
    眠剤やステロイド剤、その他様々なことで同じような状況があるのでは無いのでしょうか?
    使用を制限して現在服用中の患者さんに不利益なことは無いのでしょうか?

  12. ぽんた より:

    kense様へ
    ここで皆が漢方に対しての認定云々と話しているのは、漢方は証によって処方を考え、西洋医学の診断基準とは最初から違うからです。
    今これを書くにあたって調べたら、平成14年4月から80の大学で授業とあり、それ以前の医者は、漢方の勉強は全くの独学です。
    医学生としての基礎授業もないのに、医者になって保険が使える身分だからって安易に出せるのはおかしいのではないか?との思いがあります。
    ですから、講習など、認定制度を作ってきちんと漢方は何か?を理解された医師にのみ処方していただきたい、と言うことです。

  13. りず より:

    >kense様
    補足します。
    今回は漢方薬についてなのでそう書きましたが、眠剤、ステロイド剤などの他薬についても、制度としてはあってもよいと考えます。
    尚、患者さんの不利益というのなら、使い方を分かっていない(と思われる)医師が出す方が患者さんにとって不利益ではありませんか?
    処方箋医薬品の使用の是正を含めて見直すこともありかな?と思います。服用薬の種類を増やす一方ではなく。
    西洋薬に比べ、漢方薬の方がその傾向が強く、また実際、「効き目が出るのに時間がかかるから」と見当はずれの薬を出しているケースが多く見られますがいかがでしょうか?

  14. くま☆ より:

    >皆様
    コメントありがとうございます。
    kense様のご指摘を読んでおりましたら、この記事のことを思い出しました。
    「漢方診療を今後どう考えるべきか?」
    http://georgebest1969.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/post-77c3.html
    「漢方薬も診療の一バリエーションに過ぎず、個別性は無い」との主張です。
    「実はすべての医療判断や診断は「見立て」なので、「証」だけに特権が与えられる個別性は、根源的にはない」とも書かれていますが、私の中ではすごくしっくりくる部分と、どうなんだろう…と思う部分があって、今ひとつうまく言葉にできません。
    中途半端な書き込みになってしまいましたが、興味のある方はお読みになってみてください。

  15. kense より:

    みなさんの述べられていることは当然分かります。
    ただ認定医を取得することを簡単に考え過ぎではなのではないでしょうか?
    整形外科医が68、精神科医が54、外科医が100だけを処方するために認定医が必要とかは余りにも医師の現状を無視しすぎではないでしょうか?
    また、都会ならともかく地方では近隣の医師が認定医でなかった場合漢方治療を受けたくても受けることが出来なくなります。
    医師が派遣されてくる病院では医師が変わると継続治療が出来なくなる場合さえあります。
    薬剤師を通じて薬を患者さんに渡しているのですから、医師が悪い、制度が悪いと考えるのではなく、薬剤師として出来ることを考えるべきではないでしょうか?
    例えば薬情の文章を変更して患者自身が自分に合っているかどうかをわかるような文章に、など
    今現在服用中で問題ない人まで制限がかかってしまうやり方には私は賛成出来ません。

  16. ぽんた より:

    たぶんkense 様の思う「認定医」と、ここでコメント書いてる人たちの認定医とは、時間や授業内容に隔たりがあると思います。
    医師は、相当多種多量の単位を取得してますし、薬剤師が思う以上に単位取得に一生懸命取り組んでおられます。
    産業医の単位なんかもそうだし。
    医師の生涯教育の基礎単位に何単位か組み込んでもらってもいいのであって、学会の単位取得の認定医にまでならなくても。
    そこまで厳密な話でなく、基礎的な「証」と基礎的な処方の学習を知ってる人にってことじゃないですか?それは個人のDrレベルでなく、医療機関に1人でもいいはずだし。
    やり方は色々あると思います。
    皆が言いたいのは「まったくわかってない人」にご遠慮いただくにはどうしたらいいのか?ってことでしょうね。
    薬剤師としては、もちろん疑義照会で確認必要ですが、虚証の人に実証の薬が・・・って話をしても、それすらも「??????」なDrが多すぎる、と言うことでしょうね。
    患者さんにあってるかどうか?って・・・それはどこまで確認できるんでしょうか・・・時間的や患者レベルの教育など難しいですし・・・患者さんが違うといくら言っても、医者が「それを飲め」と言ったら結局そこで終わりですね。
    また、それはまずは、個人レベルで実践すべき話と思います。
    まずやってみて私はこれだけの成果があったって示していただいた方がいいような・・・・

  17. りず より:

    すみません。「認定」との言葉の使い方がいけませんでした。
    ぽんた様のおっしゃるように、「わかってない」医師による漢方薬の処方をなんとかできたらいいのにという希望から「認定」という言葉を使いました。「適切に使える」というニュアンスの制度化があっても良いと思うからです。
    kense様のおっしゃるような
    >整形外科医が68、精神科医が54、外科医が100だけを処方するために~
    との感覚が病名漢方の現状ではないかと思います。だから発汗禁忌の症状に解表剤つかったり、インフルエンザだから竹ジョ温胆湯とか・・・。
    保険の関係上、病名漢方も仕方ないのかとは思いますが、もう少しやりようがないのかなと思います?
    医者が箱の病名で出す→DgSでセルフで売ってるのと同じじゃね?→保険適応しなくてもそこで買って貰えばよくね?→はずしちゃおっか?
    が今回の流れだと思いますので。

  18. くま☆ より:

    >皆様
    コメントありがとうございます。
    医師の側からすれば「処方権の侵害」という、また別の角度からの反論がありそうですね。「処方権」を言うなら、きちんと勉強してください!という話ですね。

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