漢方薬の保険外しはあるか?

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現在「事業仕分け」が行われています。我々の業界にも関係の深いものもあり、動向が注目されます。
本題に入る前に、そもそも「事業仕分け」とは何なのか?分かりやすい説明がないかな…と探しておりましたら、ありました!
構想日本:事業仕分けとは
http://www.kosonippon.org/shiwake/about/index.php
一部抜粋しますと「事業仕分け」とは、

・予算項目ごとに、
・「そもそも」必要かどうか、必要ならばどこがやるか(官か民か、国か地方か)について、
・外部の視点で、
・公開の場において、
・担当職員と議論して最終的に「不要」「民間」「国」「都道府県」「市町村」などに仕分けていく作業。

と定義されています。
今日の薬事日報には、漢方薬がその「事業仕分け」の対象として挙げられ、保険適用から除外する(いわゆる「保険外し」)方向性が示されたということです。
【ツムラ・芳井社長】漢方薬の“保険外し”に反発‐「事業仕分け」の結論を一蹴(薬事日報)
http://www.yakuji.co.jp/entry17252.html
これは漢方に限ったことではなくて、「市販類似薬」ですので、OTC医薬品として売られているようなものを保険の対象から外そう、という話の流れから出てきているのですね。
当然と言うべきでしょうか。ツムラの社長は、

「漢方医学の現状を知らない人たちの議論。なぜこういうことになるのか分からない」

と怒りをあらわにしています。
ただし、みずほ証券は「医療用漢方製剤が保険適用から外される可能性は低いと予想」しています。
その理由として、

・民主党が党内に漢方医療小委員会を発足させ、漢方薬に対する理解が深い
・医療現場が医療用漢方製剤を必要としている(ツムラ「抑肝散」は認知症周辺症状に対する唯一の治療薬)
・医療用漢方製剤を処方している医師の反発
・高齢者の支持も高い漢方薬を医療現場から遠ざけることは高齢者の怒りを呼びかねない(選挙対策)
・1日当たり薬価も安く医療経済的にも有用性が高い

といったことが挙げられています。
証券会社は恐らく市場を分析する力には長けていると思われますので、状況分析としてはあながち間違ってはいないと思われますが、どこまで信用できるものなのかは判断できません。

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このブログを書いている人
くま☆

薬局で働く薬剤師
「薬局のオモテとウラ」(2006~)
日経DI:熊谷信の「薬剤師的にどうでしょう」連載中(2009~)
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コメント

  1. 夜外 より:

    現場のことはさっぱり分からないのでピントはずれの質問になるかもしれませんが。
    保険適応外れたら混合診療となるために全額自費ということになりかねませんかね?
    例えばケモの緩和療法に漢方を使うとかだと、全額自費となると本当に治療を受けられなくなる人も少なくないのでは、とか。
    市場の理念としては適応外されないかもしれませんが、そこは見切り発車されかねないと懸念しています。

  2. ぽんた より:

    ツムラより・・・・
    OTCにあるものは、って話しなら・・・
    一番槍玉に挙がりそうなものって考えると・・・まず思い浮かぶのは・・・
    湿布。
    水虫の薬。
    風邪薬。
    医者が関心ないことの方が不可思議。

  3. 逃亡者 より:

    今回の事業仕分けは、民主党のパフォーマンスとの見方もあります。
    つまり、議論の対象や落し所は打合せ済みで、従来の部会では煮詰まっていて解決できない論点を、ある意味「空気を読まずに」指摘するということです。
    医療財政に余裕があれば別ですが、今後いよいよ厳しい情勢になった場合には、今回の布石を実際に利用することになるかもしれません。
    個人的には、各職能団体は抵抗勢力として振る舞うのではなく、医療制度を牽引する気概を見せて欲しいと思いますが・・

  4. けんちゃん より:

    薬価が安いものが多い!
    高齢者に特に支持されている!
    医療財政のことも大事ですが、
    国民の満足度を落さずにできることが他にまだあると思います!!

  5. 白牡丹 より:

    詳しい経緯は知らないのですが、
    以前に刻み漢方が保険適応をはずされて数年後に復活したことがありましたね。
    その時の経験をちゃんと踏まえた上の議論・検討なのでしょうか?

  6. くま☆ より:

    >皆様
    コメントありがとうございます。
    漢方を一律に保険から外してしまうのは、個人的には乱暴な話だと感じます。
    逃亡者様がお書きいただいていますが、やはり予定調和的な部分があるのでしょうかね。
    > 各職能団体は抵抗勢力として振る舞うのではなく、医療制度を牽引する気概を見せて欲しい
    このご指摘はまさにその通りですね。方向性を修正するよいきっかけにもなりそうです。

  7. とらふぐ より:

    すいません通りすがりに楽しく記事読ませて頂きました。
    一つ質問があるのですがもしお答え出来るようでしたら教えて下さい。
    ①現在内科・小児科・皮膚科をしている医院が入ったビル(2階に医院が入ってます)の1階が空いています。そこから5m程はなれた所にも整形外科が1件あります。
    300m四方調剤薬局は見当たりません。(現在処方箋を外に出しているのかはまだ調べていません。患者数も調べていません。)
    この1階に調剤薬局を立てるのは駄目なのでしょうか?(すいません薬剤師ではないので素人質問だと思います(笑))
    ②薬局を開くに当たって薬を卸してくれる会社はどのように調べて連絡して卸してもらうのでしょうか?(将来薬局を開きたいと思っているので)
    以上です。
    すいません突然来て質問してしまって。

  8. けんちゃん より:

    現在、医薬品の卸業者は超激戦の中にあるようです。
    とらふぐ様が連絡しなくても、数社が取引したいと申し出ると思います。
    そのことよりもその地域の薬剤師会との連携とか処方元になりうるドクター方との連携をいかにするのかが大事だと思います。

  9. くま☆ より:

    >お二方
    コメントありがとうございます。
    将来薬局を…とのことですが、とらふぐ様は現在は学生さんですか?
    答えを…となるとかなり多岐に渡りますのでここでは差し控えます。恐らく薬局等に勤務する中で、そういったことが肌で実感できてくるのではないでしょうか。

  10. とらふぐ より:

    くま☆様 けんちゃん様 お返事ありがとうございました。
    大変ご貴重な意見として嬉しい限りです。
    すいません、こちらの情報を書くのが無かった為に、私は薬剤師でも無く、薬局で働いた事もない本当に畑違いの場所にいます。
    ただ薬局と言う物に興味と思いいれがあったのでいつかは開きたい(薬剤師ではないので経営者としてしか開けませんが)と思っているだけです。すいません。
    お二人の貴重な意見ありがとうございました。

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