行政刷新会議「調剤基本料を一元化して24点に」

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以前、内閣府行政刷新会議のライフイノベーションワーキンググループ(WG)において、調剤基本料の一元化が俎上に載っていることを話題にしました。
2010/11/26 調剤基本料の一元化 さて、何点になるでしょう
https://blog.kumagaip.jp/article/41866647.html
先日、第9回のWGが開催され、その件についても検討が行われたようです。
行政刷新会議:ライフイノベーションWG(第9回)議事次第
http://www.cao.go.jp/sasshin/kisei-seido/meeting/2010/life/1222/agenda.html


端的に資料をお示ししますと、「資料3」の38ページに「ライフイノベーション10」として「調剤基本料の一元化」が記載されています。
ライフイノベーションWG(第9回)議事次第:規制・制度改革検討シート【PDF(480KB)形式】
http://www.cao.go.jp/sasshin/kisei-seido/meeting/2010/life/1222/item_101222_03.pdf
規制改革の方向性(当初案)としては、40点の薬局と24点の薬局の間で「質的な差は認められない」ため、「調剤基本料を24点に一元化すべきである」とまとめられています。
更に、

多数の医療機関から処方せんを受け付ける薬局のほうが、いわゆる「門前薬局」よりも質が高ければ合理性があるが、逆の結果が出ている調査結果もある。であれば、配慮すべきは薬局の経営ではなく、患者から見た合理性である。

とバッサリ切り捨てられています。この「逆の結果が出ている調査結果」というのはどこかに示されているのでしょうかね。
24点に統一した場合の試算として、年間約978億円の節減になるとされています。
それから先日の記事のコメントでJJ様が触れられていた、ポイントカードと調剤基本料の件は、川淵委員の資料にあります。
ライフイノベーションWG(第9回)議事次第:参考資料4 川渕委員提出資料【PDF(381KB)形式】
http://www.cao.go.jp/sasshin/kisei-seido/meeting/2010/life/1222/item_101222_10.pdf
保険薬局の利益率が「すこぶる良好」であるとし、更にポイントカードの件に触れています。ちょっと長いですが、関連する部分を引用します。

現にドラッグストア各社が、医療機関の処方箋をもとに調剤窓口で処方薬を販売する際、患者負担分の代金に応じてポイントを付けるサービスを相次ぎ導入していると言います(2010年12月6日の日経新聞)。例えば、あるドラッグストアチェーンは今11月から調剤部門を持つ全国の約200店で、ドラッグ店で販売する商品と同様に100円の購入金額に対して1~3円相当のポイント提供を始めたと報じられています。
これは現行の調剤点数でも1~3%の値下げが可能という証左ではないでしょうか。

以前から懸念されていましたが、調剤一部負担金に対してポイント付与を行うことが、調剤報酬を下げる材料として持ち出されています。
以前、薬歴管理料が事業仕分けされるという話題も出ていましたが、その話も完全に結論が出たわけではないでしょうから、次回調剤報酬改定の際に議論されるかもしれません。
そして今回の調剤基本料の一元化の件。24点になるかもしれないですし、24点と40点の間で折衝が行われるかもしれません。いずれにしても下がる方向であることは間違いなさそうですね。
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くま☆

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日経DI:熊谷信の「薬剤師的にどうでしょう」連載中(2009~)
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コメント

  1. とよし より:

    この川渕さんという方は医薬分業が「薬価差益を医師から取り上げ、薬剤費を適正化するのが目的だったはず」と思ってらっしゃるようですね。なかなか同じ方向を向いて議論をするのが難しそうな気配を感じます。。。

  2. くま☆ より:

    >とよし様
    コメントありがとうございます。
    よくも悪くも経済学者の視点なのでしょうね。もちろん重要な一要素なのですが、多面的に捉える必要がありますね。

  3. あんず より:

    川渕という方は意味不明な検討をしている気がします。
    今、24点を算定している薬局が何%あるのでしょうか?とても乱暴なWGであり、ラブコールでもなんでもないですね。
    なぜ製薬メーカーや病院経営等に目を向けないのか甚だ疑問。薬局は医療機関だといいながらも補助金的なものは見えず。
    そんなことをやっていると個人経営が本当になりたつとは思えないです。
    デフレを起こすような意見はデフレしか起こさないのではないかとWG自体に疑問符です。

  4. さつき より:

    というか,恣意的なのか無知なのかは分かりませんが,この川渕なる人は,自己負担額の1~3%と調剤報酬の1~3%の区別もついていないように受け取れる発言をする方だというのは確かですね.
    恣意的だとしたら,薬剤師の知能レベルをなめてるとしか思えない.
    無知だとしたら,この手の問題で口を挟む適正がない.
    てなところでしょうかね.

  5. くま☆ より:

    >お二方
    コメントありがとうございます。
    確かに乱暴な論調ですね。
    ちょっと話は違うのですが、これって薬剤師会が民主党にパイプがないから?と勘ぐってしまいますが、政権交代したら風向きも変わるんでしょうかね。

  6. ひろし より:

    この川渕某の分析はマクロな視点での計算だけのようです。
    自分の薬局に落とし込んでみると基本点数16点減ったら月1000枚として16万円の減収です。
    これではうちの薬局はやっていけません。
    薬剤師会にだけ任せるのではなく、みんなで危機感を共有し、何か反対運動なり、署名活動なり行動を起こさないとまずいのではないでしょうか?

  7. くま☆ より:

    >ひろし様
    コメントありがとうございます。
    個人的には「調剤基本料を24点に」というのは、まず結論ありきの部分が問題だと感じます。
    薬局崩壊の序章ですね。

  8. ぽんた より:

    中医協より至極まともな意見が出てますよ。
    基本点数は40点であり、門前などで集中して枚数が多い場合のみの減額で全体の1%程度しか算定してない。1%に残りの99%をあわせるほうがおかしいって。

  9. 部外者 より:

    この人は自分の発言で何万人もの人に影響を与えることが、数人の患者の生命を奪うかもしれないという”覚悟”が全く見えないから嫌いだね。
    病院から門前の数m歩かせるだけでも心苦しいくらいの患者も、時間や金が無くて”合理性を優先”して結果体調を悪化させる患者もごまんといるのに、軽々と自力で何Kmも動けて視察に何時間もかけられる人が上から目線で”患者目線”を訴えるんだから笑わせる。

  10. アポネット より:

    議事概要が16日ようやくアップされました。
    第9回ライフイノベーションWG議事概要http://www.cao.go.jp/sasshin/kisei-seido/meeting/2010/life/1222/summary1222.pdf

  11. ぽんた より:

    万が一、24点なんて方向に話が行くのなら、1人の薬剤師が1日受ける処方せん枚数「40枚」についても論議し規制緩和し、病院と同じ70枚にすべきですね。(大いなる嫌味です)

  12. くま☆ より:

    >皆様
    コメント、情報ありがとうございます。
    近いうちに情報をまとめられればと思っています。いろいろと疑問点、問題点が出てきそうですね。
    逆に、ここから学ばなければならないこともあるかもしれません。

  13. a thinking reed より:

    一元化とするならば、40点となっている薬局と24点となっている薬局の割合から考えて、(40点x0.99)+(24点x0.01)=39.6+0.24=39.84点とすべきでしょう。これよりも下げるならば、一元化ではなく、引き下げです。
    あと、”調査結果”といありますが、その内容の詳細を示してほしいですね。Nはいくつなのか?地域差、患者背景など満遍なく検討しているのでしょうか?自分たちに都合のいいデータだけを抽出したものでなければいいのですが。

  14. くま☆ より:

    >a thinking reed様
    コメントありがとうございます。
    この手法はおっしゃるとおり、一元化という名前を借りた「引き下げ」ですね。
    医療財源は限られていますので、調剤基本料につけるよりは、別の部分に必要性がある、ということであれば、考えてゆかなければならない部分も出てくるかもしれませんね。

  15. taku より:

    結局大手調剤薬局がやりたい放題やったつけが中小にまわってきて淘汰されるのは大手ではなく中小の薬局という構図ですね。

  16. くま☆ より:

    >taku様
    コメントありがとうございます。
    大手は、大手というだけあり、いいところも悪いところもやはり目立つ部分はありますよね。
    現在はこの問題も落ち着いていますが、再燃の可能性も否定はできません。

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