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LINE処方箋自動印刷システム自作(第3回:LINE Developers設定編 ~Botを動かすための準備~)

薬局とIT
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前回までは、PC側の「自動印刷システム」の準備を整えました。

今回からは、いよいよ患者さんが操作する「LINE Bot(入り口)」の部分を作っていきます。

実は最近、この作成手順が大きく変更されました。 古いネット記事の通りにやると迷子になりますので、最新の手順をご紹介します!

まず確認:すでに公式アカウントを持っていますか?

ここが最初の分岐点です。

  • A. まだ持っていない
    • 「LINE公式アカウントを新規作成」 からスタートしてください。
  • B. すでに薬局のLINE公式アカウントを持っていて、それをBot化したい
    • 「手順1」から 始めてください!

LINE公式アカウントを新規作成(まだお持ちでない人)

昔は「開発者画面」からいきなりBotを作れたようですが、今は「まずLINE公式アカウントを作る」→「後からBot機能(API)をONにする」という順番でないと作れなくなりました。

  1. LINE公式アカウントの開設ページ にアクセスします。
  2. 「LINE公式アカウントを作成する」 ボタンを押します。
  3. 「個人のLINEアカウント」 または 「ビジネスアカウント」 でログインします。
    • (ご自身のLINEでログインして紐付けてもOKですし、メールアドレスで新しくビジネスアカウントを作ってもOKです)
  4. 必須項目を入力してアカウントを作成します。
    • アカウント名: 「〇〇薬局」など(後で変えられます)
    • 業種: 「医療・健康」「薬局」などを選択
  5. 「確認」→「完了」 と進むと、管理画面(LINE Official Account Manager)が開きます。

これで、まずは「普通のLINE公式アカウント」ができました。手動の運用であれば、このままでも問題ありません。

手順1:Messaging API(Bot機能)を有効にする

ここからが重要です。このアカウントに「ロボット(Bot)」機能を持たせます。 (すでにアカウントを持っている方も、ここから合流です!)

  1. Bot化したいアカウントの 管理画面(LINE Official Account Manager) にログインします。
  2. 画面右上にある [設定](歯車マーク)をクリックします。
  3. 左メニューの [Messaging API] をクリックします。
  4. 「Messaging APIを利用する」 というボタンが出るのでクリックします。
  5. 「プロバイダーを選択」 という画面が出ます。
    • 初めての場合は 「新規プロバイダーを作成」 を選び、名前を入れます(英数字がおすすめ)。
    • ※プロバイダーとは「運営元の名前(開発者名)」みたいなものです。患者さんには見えませんので、そんなに悩まなくてOKです。
  6. 「同意する」 などを進めていくと、Messaging APIが有効になります。
既に運用しているアカウントの画面です

これで、あなたのLINE公式アカウントが「プログラムで操れる状態」になりました!


手順2:チャネル(窓口)を作る

  1. 「プロバイダー」 の作成ボタンを押します。
    • ※プロバイダー名は「〇〇薬局」など、組織名でOKです。
  2. 「新規チャネル作成」 をクリックし、「Messaging API」 を選びます。これがBotを作るための専用回線です。
  3. 必要な情報を入力します。
    • チャネル名: 「◯◯薬局処方箋受付」など(患者さんに見える名前です)
    • チャネル説明: 「処方箋を自動印刷します」など適当に。
    • 大業種・小業種: 「健康・医療」などを選択。
  4. 規約に同意して 「作成」 を押します。

手順3:アクセストークン(合鍵)の発行

ここからが本番です。作成したチャネルの 「Messaging API設定」 タブをクリックしてください。

  1. 一番下までスクロールすると、「チャネルアクセストークン(長期)」 という項目があります。
  2. 「発行」 ボタンを押します。
  3. めちゃくちゃ長い英数字の羅列が出てきます。これが 「このBotを動かすための合鍵」 です。
  4. 右横のコピーボタンを押して、控えておきましょう。

手順4:Webhook(住所)の設定

同じ画面の少し上に 「Webhook設定」 という項目があります。

  1. 「編集」 を押し、前回(第2回)GASで発行した 「ウェブアプリURL」 を貼り付けます。
  2. 「更新」 を押します。
  3. その下にある 「Webhookの利用」 というスイッチを 必ず【ON】 にしてください。
    • ※これを忘れると、一生動きません!一番の落とし穴です。
利用を必ずONに

手順5:お節介機能(自動応答)をオフにする

最後に、LINE公式アカウント特有の「お節介」を消します。これをしないと、Botが返事をした直後に、システム標準の「メッセージありがとうございます」などが二重で送られてしまいます。

  1. 同じ画面にある 「LINE公式アカウント機能」「応答メッセージ」 の横にある「編集」リンクをクリックします。
  2. 別タブで公式アカウント管理画面が開くので、以下のように設定します。
    • 応答モード: 「Bot」
    • 挨拶メッセージ: 「オン」(お好みで)
    • 応答メッセージ: 「オフ」 (これが超重要!)
    • Webhook: 「オン」

仕上げ:GASコードに合鍵を入れる

これでLINE側の準備は整いました。最後に、手順3で手に入れた「合鍵(アクセストークン)」を、GASのプログラムに渡してあげます。

  1. 第2回で作ったGASの画面に戻ります。
  2. コードの一番上にある const LINE_ACCESS_TOKEN = 'ZZZZZZ……'; の「ZZZZZZ……」部分に、先ほどコピーした長い文字列を貼り付けます。
    • '(シングルクォート)を消さないように注意! '' の間に貼り付けます。
  3. 【最重要】再デプロイする
    • コードを書き換えただけでは反映されません。
    • 「デプロイ」→「デプロイを管理」→ 鉛筆マーク → 「新バージョン」を選んで → 「デプロイ」
    • この手順を踏まないと、古いコード(鍵なし)が動き続けてしまいます。

今回のまとめ

お疲れ様でした!これで、「LINE」と「Googleドライブ」が完全に繋がりました。 試しにご自身のLINEから画像を送ってみてください。Googleドライブのフォルダに、画像ファイルが「ポンッ」と現れるはずです。

もし現れたら、ガッツポーズしてOKです。 ここまでくれば、あとはその画像を「PCが勝手に拾って印刷する」だけです。

開発ウラ話:アカウント増殖事件

偉そうに解説しましたが、実は私もここで盛大に躓きました。

AIに聞いて進めたのですが、その情報が古かったのでしょう。「LINE DevelopersからBotを作るぞ!」と意気込んで作業していたのですが、どこを探しても「作成ボタン」がないのです。 「あれ?おかしいな?」といろいろ触っているうちに、「LINE公式アカウント作成ページ」に飛ばされ、よく分からないままアカウントを作成。

既にアカウントを持っている人は、この「LINE公式アカウントを作成する」を押してはいけません!

「できた!……あれ? でもさっき作りかけたやつはどうなった?」

と混乱しているうちに、気づけば「ららくま薬局」のアカウントが2つも爆誕していました…。

教訓: 今は「公式アカウントを作ってから(または既存のものを使って)、APIをONにする」が正解ルートです! もし間違えて2個作ってしまっても、管理画面から「アカウント削除」すれば大丈夫ですので、焦らずいきましょう。(私はそっと削除しました…)


次回はいよいよ最終回。PowerShell(パワーシェル)編 です! Windows PCの設定を少し触るだけで、あなたのPCが「自動印刷ロボット」に生まれ変わります。

最終回予告: PowerShellの設定編 ~Windows PCを自動印刷ロボットにする~

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このブログを書いている人
くま☆

薬局で働く薬剤師
「薬局のオモテとウラ」(2006~)
日経DI:熊谷信の「薬剤師的にどうでしょう」連載中(2009~)
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