NTTデータ「後発品促進サービス」の功罪

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10月5日の記事「NTTデータの後発品促進サービス」。昨日はあえて踏み込んだことは書きませんでしたが、ちょっと考えてみたいと思います。
皆様からコメントもいただきありがとうございます。レスを兼ねる部分もありますので、ご容赦ください。
まずダメ出しからですが、「通知書に後発医薬品メーカーが記載されている」ということがいただけません。恐らくある程度の基準を作成し、それに則って選定された3社ということなのでしょう。
しかし個々の薬剤を評価せずに、もっと言ってしまえば個々の患者の状態を観察せずに後発医薬品の選定を行うことに対しては、疑問を抱かざるを得ません。
「それら大手3社とはつながりはないんですか?」という疑念の元ともなってしまいます。疑うことはしたくありませんが、こうした状況は後発医薬品メーカーからNTTデータに対して働きかけをするきっかけにもなり得ます。
通知書に後発医薬品メーカー、またその薬剤を記載することは一切するべきではないと考えます。
ただ個人的には、こうした「通知書」自体を否定するつもりはありません。メリットを2つほどあげます。
一つは自分の受けている医療に対しての意識が高まることです。これはコスト意識ばかりのことを言うのではなく、通知書をきっかけに医療や健康に対して考えることが出来ると思われます。
それからもう一つは、情報公開に繋がるからです。4月から後発医薬品を選べる環境にはなりましたが、患者さんにしてみればまだまだ知らないことも多いでしょうし。
NTTデータに限らず、この手のサービスはこれからまだまだひろがりを見せるでしょうから、注意して見ていきたいものです。

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このブログを書いている人
くま☆

薬局で働く薬剤師
「薬局のオモテとウラ」(2006~)
日経DI:熊谷信の「薬剤師的にどうでしょう」連載中(2009~)
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コメント

  1. さつき より:

    いきなり脱線しちゃいますが、
    勤務先の薬局に出入りする後発品卸の担当者に、後発品業界の今後の展望などを尋ねたところ、業界内では「数年後には後発品メーカーは淘汰され、4,5社しか生き残れないだろう」という話がフツーに囁かれているそうです。
    確かに、後発品メーカーのM&Aとか事業提携とかの話、最近よく聞くなぁ。
    外資の参入も本格化してきそうだし(まぁ、現行法ではなかなか難しいようですが)、今後益々熾烈な争いが展開されるのでしょうね。
    記事に関して、NTTデータが後発品に変更した際の試算データを、メーカー限定的なデータベースを元に保険者に提示するっていうのは一見問題があるかのように思えますが、個人的には名目上「信頼ある大手メーカー」と謳っていて、その意味が安定供給や品質に重きをおいているならば、批判の対象にはならないのではないかと思います。
    有象無象の後発品メーカーを選択肢に入れて試算して、単純に薬価のみで比較させたところで、意味がないというか、現場としたらむしろソッチの方がトンデモない話です。
    逆に、メーカーを限定しなければ、各社薬価が異なる以上試算にならないし。
    結局、保険者的に今一番大事なのは、後発品使用促進による、療養の給付における薬剤費の負担削減なわけですから、限定的な数社でも問題はないのではないかと。あくまで試算ですから。
    そもそも、保険者がなんと言おうが、最終的に服用する薬を決めるのは被保険者(=患者)なわけで、それはその患者さんが調剤を受ける薬局においてなされるわけですよね?
    だったら、例えば処方箋を受け付けた時に、患者さんから「この薬を○○というメーカーの後発品に変えると、これまでより○○円安くなるって保険組合に言われたので、そうしてください」と言われたとしても、そこからが薬剤師の腕の見せ所じゃないかなぁと。
    まぁ、個人的には「この薬を~(中略)~と言われたんですが、どうですかねぇ?」と、まずは患者さんに相談してもらえるような関係を築いていきたいと思っています。

  2. Miya より:

    ジェネリックのMRさんがいってた話なんですが先々(どれくらいかは不明?!)ジェネリックの名前が統一されるだろうとかいってました。
    確かに、ロキソニンだけでもロブ・ロブマリン・ロゼオール 他にもなんか一杯あったなぁ~~ 統一してくれるのはいいことだと思いました。
    わけわかりませんもん・・・・。
    でも例えば、ロブの薬剤情報に「ロキソニンのジェネリック」という表記はしちゃいけないそうですね??
    それがあるとわかりやすいんだけどなぁ・・・
    まぁMRさんがいってた話で信憑性はよくわかりませんが^^;;

  3. たか より:

    はじめまして、たかと申します。私は後発品メーカーに勤務するMRですが、くまさんは後発品使用に肯定的な方ですか?そして後発品の使用は今後増加すると思いますか?

  4. くま☆ より:

    >さつき様
    なるほど、そういう見方をするならばメーカーや銘柄の記載も納得が出来ないわけではありませんね。
    しかし試算であるならそこで銘柄や社名を出す必要はないわけで、「A社」や「医薬品X」(ちょっと怪しいか…)でもいいわけですよね。3社に限り、名前を出すことの理由がよく分かりません。
    最も危惧すべきは保険者主導の、もっと言えばNTTデータなど試算する会社が主導の医薬品選択の方向に向かっていかないか、ということですね。
    いずれにしましても最後にお書きいただいたよう、患者さんとの信頼関係をきちんと作り上げていくことが、私たち薬局の人間にとっては最も大切なことですね。
    >Miya様
    後発品は独自商品名を認めない、ということだと思います。時々聞きますし一部メーカーでは実際にそういった形がとられています。が、強制力をもつのはいつからなのか、はっきりしないですね。
    「一般名+剤形+規格+社名」、例えば『ロキソプロフェン錠60mg「日医工」』というような形で統一になるのでしょうね。
    >たか様
    コメントいただきありがとうございます。
    後発品に関しては「様々な見極めをして使用すれば非常に有用」との考えですので、そういう意味では肯定的に捉えています。
    今後はどうでしょうか。あくまで個人的な推測という前提ですが。。。
    もう一段、お上の推進策が次回(次々回)改定あたりにありそうな感じはしますね。後発品の使用は増加はするでしょうが、爆発的にってことは考え難いですね。

  5. はなくり より:

    大企業はすごいですねぇ。10数年前にある大企業がリストラをチラつかせながら、重複受診回避のために保健師を巡回させましたけど。
    検査や薬を求めるだけの患者の指導です。健保では、医師の能力も調べ始めているそうです。統一的な見解までには至っていないのかな。
    先日の事実で、皆さんに考えていただきたいです。
    若い母親から小児用総合感冒薬の相談です。
    「鼻水が出始めたので、運動会も近いので早く治そうと飲ませました。でも、治りません。ちゃんとした薬剤師さんに相談しようと薬局に行きました。そしたら、鼻水が止まるまで飲ませ続けなさいと・・・薬の説明書と違うので心配でご相談に来ました。お医者さんに診せると心配ないですとしか言われないくらいなんです。でも、鼻水から熱を出すとひきつけるから、早く治しておきたいのです。」
    抗ヒスタミン剤が熱性痙攣を惹起すると警告されています。鼻水の生理学的意味を考察すれば、体力温存、安静が最大の治療であることは自明です。いつものお医者さんの門前は、受診を奨めるだけだと決め付けていました。
    安く治したい・・・これは普通の感覚です。
    でも、安全な情報を得ることが難しい社会です。なぜなのでしょう。

  6. さんまん より:

     昔は鼻水出たごときでは薬も飲まなかったのですが、今の私はそうはいかなくなってしまいました。通院と服薬が欠かせなくなった者に陥った輩です。
     という前置きはこれまでにして、十分な休養だけで鼻水が収まるなんてのんきなことを言っていられない状況なのだと思います。それに幼いお子様なので抵抗力が低いことを気にかけていることと思います。下手すると死に直結することもあるようです。
     だからお医者さんの診察で安全を得たい、薬で安全を得たい、そんな感じがします。私のような完全素人人間はそう思い込んでしまいます。
     私自身、自分の処方されている薬に関してはネットでも調べてしまいます。いろいろな情報が出てくるからです。鵜呑みにできないものは色々ありますが、断薬して重い発作を起こしてしまったのは事実です。これはネットにあった情報です。
     話はそれますが、ジェネリック医薬品を使用してもたいして節減効果がないのは自分の例です。調剤薬局に支払うのは薬代だけだと誤解している人は結構いると思いますし、現に私自身も何年か前まではそう思っていましたから。
     領収証を見ると、薬剤料は半分以下なのですからびっくりです。

  7. くま☆ より:

    >はなくり様
    このケースに当てはまるかどうかは分かりませんが、一つに医療従事者のジレンマがあるのではないでしょうか。真実を伝えることで自分が必要なくなってしまうのではないかという。
    もう一つ考えられるのは責任感の希薄さなのかもしれません。果たして自分の子供と同じように対応をするかどうか。
    >さんまん様
    ネットの情報は「玉石混交」ということが特に当てはまるでしょうから、その見極めは慎重にすべきことですよね。
    利点もある反面、誤った情報も決して少なくはありませんので。

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